【小1プロブレム・小1の壁】小学1年生がつまずきがちな事柄と入学前にやっておきたい準備-親にできる対策とは

【小1プロブレム・小1の壁】小学1年生がつまずきがちな事柄と入学前にやっておきたい準備-親にできる対策とは

教育

目次[非表示]

  1. 幼稚園・保育園と小学校との違い
    1. 通学路を子どもだけで通う
    2. 授業時間と休憩時間に区切られている
    3. 自分で判断して行動する
  2. 小学1年生がつまずきがちなこと
    1. 体操服や水着への着替え
    2. 清掃・給食・日直などの当番
    3. クラス単位での集団行動
    4. 持ち物の確認
  3. 入学前にやっておきたい準備──7つの具体的なこと
    1. ① あいさつの習慣
    2. ② 基本的な生活習慣の確立
    3. ③ 家庭でのお手伝い
    4. ④ 持ち物管理
    5. ⑤ 通学路の確認
    6. ⑥ 時間を見ての行動
    7. ⑦ 45分間、椅子に座る練習
  4. 大人にとっての課題である「小1の壁」と、それを乗り越えるために“パパにできること”
    1. 子育てはフィフティ・フィフティの意識を持つ
    2. 話を聞く
    3. 一家庭の問題にとどめず、社会に働きかけていく
毎日の暮らしの「困った!」に役立つ技やコツをご紹介する連載「目指せ我が家のHERO!家族を助ける特技を作る」。今回のテーマは「小学校の入学準備」です。

春に小学校入学を迎える家庭では、大人も子どももワクワクしながら入学準備を進めていることと思います。でもその一方、小学校には保育園や幼稚園との違いも多く、喜びの中にも不安を感じているパパママも多いことでしょう。

そうした不安を軽減させ、よりスムーズに小学校生活を迎えられるよう入学までにやっておきたい生活面での準備について、All About子育てガイドの田宮由美さんに解説していただきます。

幼稚園・保育園と小学校との違い

小学校へ入学すると活動範囲がぐっと広がります。教室以外に運動場、体育館、各教科の教室、通学路など。そして新しい先生、友達との出会い、そこで築かれる人間関係…すべてが新しい環境です。

その中でも、保育園・幼稚園と小学校とで特に違う点を3つ紹介します。

通学路を子どもだけで通う

小学校への行き帰りは子どもたちだけで行います。今まで送り迎えしていたのを急に子どもだけで通学することに対して、交通事故や昨今の子どもを取り巻く危険な情勢もあり、親としてはやはり不安ですね。

授業時間と休憩時間に区切られている

学校生活では授業時間と休憩時間に区切られ、一般的には45分間の授業中は勉強し、遊びは休憩時間となります。最近は45分の授業時間中、机に向かって座ることができない子どもが増えてきて「小1プロブレム」という問題も起こってきています

自分で判断して行動する

小学校では、次の行動を自分で判断し行います。基本は、チャイムの音を合図に、時間割やその日の予定に沿って自らその準備と行動をすることになります。ただしそうした判断は、新入学の頃はまだ慣れておらず難しいかもしれませんね。

小学1年生がつまずきがちなこと

小学校へ入学すると新しい環境になり、戸惑うことも多いでしょう。先ほどお伝えした違い以外にも、クラスでの集団行動、小学校ならではのルールや規律、新しい友達関係などの中で、特に戸惑いやすいことを次にお伝えします。

体操服や水着への着替え

保育園や幼稚園では先生が手助けをしてくれていましたが、小学生からは一人で着替えをします。授業が始まるまでの限られた時間での着替えは、慣れていない子にとって戸惑うこともあるでしょう

清掃・給食・日直などの当番

教室の掃除も自分たちで行い、机を運んだりほうきや雑巾も使います。また給食も自分たちで運び、配膳します。そして配布物を配ったり、クラスのお世話をする日直という当番もあります。家庭であまりお手伝いをしたことのない子は最初、分かりにくいこともあるでしょう

クラス単位での集団行動

最近はスマホやゲーム機の普及により、昔のように子ども同士「群れて遊ぶ」という場面が減ってきました。少子化や核家族化も進み、集団で行動することが苦手な子どもが増えています。

また、各教室の移動や校外学習や遠足などの行事はクラス単位で集団行動します。友達の行動と適度に合わすことは、難しく感じるかもしれません

持ち物の確認

小学校では教科書やノート以外に、体操服、水着などの着替え、絵具など副教材も多く、多くの持ち物の管理は自分でします。クラスのお友達皆、似たものを持っていますので、自分のモノとの区別がつきにくい子もいるようです

入学前にやっておきたい準備──7つの具体的なこと

小学校生活は、今までの保育園・幼稚園との生活とは、大きく異なる点が多々あります。ですので、もちろん戸惑うこともあるでしょう。少しでもスムーズに新1年生を迎えるために、家庭で入学前にやっておきたいことを次に説明します。

① あいさつの習慣

あいさつは、新しい環境に入っていくとき、最も初めの基本です。新しい友達とも、あいさつをきっかけに人間関係が始まっていくでしょう。

「おはよう」「いただきます」「ごちそうさま」「行ってきます」などは、家庭で親が率先して言っていきたいですね

② 基本的な生活習慣の確立

衣服の着脱、トイレでの排せつなど、基本的な生活習慣は新入学までにきちんと身につけておきましょう。夜の衣服の着脱、朝の着替えなどは一人でできるように練習し、また脱いだものは、次に着ることを考え、ある程度たためるようにしておくとなおスムーズにいくでしょう。

また意外と忘れがちなのがトイレの練習です。最近の家庭用トイレはほとんどが洋式で、保育園・幼稚園でもトイレの洋式化は進んでいます。ですが小学校はまだ和式便器の所が多くあります。入学までに和式トイレの使い方も練習しておきたいですね

和式トイレはショッピングモールや古い公園にはまだありますので、休日にママパパが連れて行って教えてあげるといいですね。この場合、男の子にはパパが教えてあげてください。

③ 家庭でのお手伝い

家庭で子どもの役割分担を決めて、家事のお手伝いを経験させておきましょう。

食事前の食器並べや新聞を取りに行ったり、簡単な拭き掃除などもいいでしょう。パパも子どもと一緒に取り組めば、子どもは楽しんでお手伝いをするはず。

④ 持ち物管理

持ち物管理にあたって、まずは自分の名前はしっかり読み書きできるようにしておきましょう

そして家庭でも整理整頓の習慣をつけ、おもちゃは分類ボックスに自分で片づけるよう促したりしましょう。同じようなカップにママ・パパ・子どもの名前を書いて、それぞれに自分のモノの管理を練習するのもいいですね。

⑤ 通学路の確認

自宅から学校までの通学路を子どもと一緒に歩いてみましょう。途中、横断歩道の渡り方や信号の確認方法、危険な個所などをチェックしながら、子どもに交通ルールを体験させ教えてください

また知らない人について行かないことや、決められた通学路を歩くこと、防犯ブザーの使い方なども一緒に伝えられるとよいでしょう。これらは幼稚園や保育園が休みの日に行うことになるので、パパが関わってあげるとよいかもしれませんね。

⑥ 時間を見ての行動

時間を意識することや「次は何をするか」を自分で考える練習もしておきましょう。親が時間を意識できるような言葉がけをしてあげてください

例えば「夕食は6時からね」「パパは8時に帰ってくるよ」など声をかけ、そのためには「おもちゃは夕食までに片づけること」「パパが帰宅するまでにお風呂に入る」など、その後の行動を自分で考えることをサポートする言葉も一緒にかけましょう。

⑦ 45分間、椅子に座る練習

最近は授業中、45分間椅子に座れない、先生の話を聴けない、という子どもが増えています。大人の話をしっかり聴けるように、親も意識して日常の中で話しかけましょう

また机に向かい、集中できる遊びをすることもオススメします。例えば、塗り絵やお絵描き、粘土、折り紙、絵本読みなどパパママが一緒にしてあげるとよいでしょう。そしてできれば時間を計り、徐々に長くしていき、新入学の頃には45分間座っていられることを目標にするのもよいでしょう。

大人にとっての課題である「小1の壁」と、それを乗り越えるために“パパにできること”

小学校1年といえば、共働き家庭に立ちふさがる「小1の壁」。

小学校入学後、子どもを預かる学童保育では、一般的には朝の8時15分から夕方6時までが預かる時間帯になっています。今までの保育園と比べ、朝は遅く夕方は早くなります。そこへ親の方も、子どもが小学生になると時短勤務制がなくなる企業が多く、子どもの小学校入学と同時に夫婦の働き方の見直しを強いられる問題を言います。

また、学校行事やPTA活動の参加、夏休みなどは、学童保育にお弁当を持って行く必要があり、親の負担はさらに大きくなります。近くに頼れる祖父母がいればよいのですが、そうでない場合、シッターさんを頼むこともできますが、高額になり、現実的には難しい家庭が多いでしょう。

ですので、子どもの小学校入学を機に、転職したりパート勤務に変更したり、中には仕事を辞める親もいらっしゃいます。その場合、やはりママの方が勤務を変更するケースがほとんどのようですね。そのような現状でパパはどのように家族をサポートすればよいのでしょうか。

子育てはフィフティ・フィフティの意識を持つ

子育ての責任は五分五分です。パパがママを手伝うのではありません。

子どもの小1の壁問題から学習フォロー、生活習慣のしつけ、通学路の確認、家事の分担などすべて、決める段階からパパも参加し、どちらがどの役割を担うか話し合い実践していきましょう

話を聞く

ママにとって、パパが話を聞いてくれるだけでかなり違います。体力的にも精神的にも大変なことを分かってもらえている、理解してくれていると感じるだけで、気持ちは随分軽くなるものです。

また、子どもの話も聞いてあげて、新しい生活の戸惑いや不安を和らげてあげましょう。その会話の中で、親が共に働いていることで、一人で行動することが多くなるかもしれない自覚などを持てるような言葉をかけるのもよいですね。

一家庭の問題にとどめず、社会に働きかけていく

では、パパの話は誰が聞いてくれるの?となるかもしれません。それは、仲間同士で話してみてはいかがでしょうか。

女性の社会進出や社会での活躍を進めている今の政府ですが、まだまだ現実は追いついていないことが多くあります。一家庭の問題にとどめず、同じような考えの仲間とこの問題を語り、どのような働きかけをどこにすればよいかなど、話し合うのもよいでしょう。そうすることにより、お互いに家族へのサポートの気持ちが強まったり、小1の壁を乗り切る力にもなるでしょう。
子どもが新入学を迎えることは、喜びや嬉しさの反面、大人にとっては大変なこともありますが、子どもには、これからの小学校生活が楽しいものであることをいっぱい話してあげてくださいね。そして家族みんなで、協力し合って楽しく準備をしましょう。

<専門家プロフィール>
All About子育てガイド
田宮 由美

https://allabout.co.jp/gm/gp/1662/
子ども能力開花くらぶ代表。小学校教諭・幼稚園教諭・保育士・NPO法人日本交流分析協会員。幼児教室指導者として約10年間、7地域で教室を展開。また公立幼稚園や小学校・中学校での勤務や公的ボランティアの活動などを通してさまざまな角度から多くの親子と接し、2010年に子ども能力開花くらぶを開設。現在は執筆を中心に講演、個別教室など幅広く活動中。著書に『子どもの能力を決める 0歳から9歳までの育て方』(中経出版・刊)。

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