
【アイスクールの遊び方】今アツイ、ボードゲーム「icecool」で遊んでみた
NPO法人ファザーリング・ジャパン理事の村上です。
普段、子どもたちとおうちでどんな遊びをしていますか?スマホ、アプリゲーム、幼児用タブレットなど子どもたちの周りにはIT機器が普及し、近年日本ではゲームというとコンピューターゲームを指すことが一般的かもしれません。
ではボードゲームやアナログゲームというと、どんなゲームを思い浮かべますか?「UNO」や「人生ゲーム」は誰でも遊んだことがあるかもしれませんね。
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今、ボードゲームのブームが来ている!?
最近、タレントがTVやラジオ、SNSで面白さを話題にしたり、TVのクイズ・脳トレ番組で紹介されたり、ユーチューバーがプレイ画面を公開したりしてボードゲームが脚光を浴びてきています。
ボードゲームの本場ドイツでは毎年、何百タイトルもの新作ゲームが販売されています。近年、日本でもボードゲーム専門店が各地にオープンし、海外のゲームが続々と日本語化、オリジナルゲームを作るサークルも増えていて、面白いゲームがたくさん楽しめるようになってきているのです。
幼児でもすぐに遊べるシンプルなゲーム、駆け引きや心理戦をじっくり楽しむ戦略ゲーム、パズルを解く頭脳系ゲーム、会話を楽しみ体を動かしたり大声を出してワイワイ盛り上がるパーティゲームなど。記憶力や反射神経を使うゲームは大人よりも子どもの方が強かったり、兄弟で協力して親を負かしたり。ゲームの世界観で創造力や感受性を磨き、集中して戦術を練ったり、知恵比べをしたりして知育にも役立ちます。
この連載ではおうちで親子、夫婦、家族で遊べる国内外のボードゲームを紹介していきます。みんなで遊んで、笑って、時には泣いて、盛り上がって、絆が深まること間違いなし!
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アイスクール icecool ~ペンギンを指で弾いておにごっこ。みんなで楽しめるおはじきみたいなアクションゲーム。
最初に紹介するのは、2017年ドイツキッズゲーム大賞を受賞した『アイスクール icecool』
日本語版もすでに販売されていて手に入りやすいです。
説明の前にプロモーション動画を見てもらえればゲームの内容や楽しさが伝わると思います。
どうですか?楽しそうですよね!
簡単に説明すると、ペンギンのコマをおはじきの要領で指で弾いて飛ばすおにごっこ。プレイヤーは交代で一人が風紀委員(鬼)に、残りは逃げ役の生徒ペンギンに分かれます。生徒プレイヤーはペンギン学校の中を回って誰よりも早く魚を集め、風紀委員は他の生徒ペンギンを追いかけて捕まえようとします。
ペンギンは弾き方によってカーブしたりジャンプしたり、様々な動きをします。シンプルなルールと自由度の高いアクションで大人も子どももひと弾きごとに一喜一憂し、家族でワイワイ楽しめる作品です。
おはじき遊びといえば、1970年代に大流行したスーパーカー消しゴム。当時小学生だった男子は今40代のパパたちに。BOXYのノック式ボールペンで弾いてスーパーカーレースをした熱い思い出が蘇りますね。
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アイスクールのコンポーネント(内容物)
ペンギンコマ、プレイヤーカード、学生証、魚トークン(クリップ)
コンポーネントのペンギンも可愛いですね。このペンギンが良くできていて、底が丸く中におもりがあり起き上がりこぼしのようになっているのですが、重心のバランスが絶妙で予想外の動きをします。
まっすぐ弾いて跳ね返らせるだけでなく、弾く位置、角度、力加減によってペンギンをカーブさせることもできます。うまく弾けば壁をジャンプしたりトリッキーな動きをさせることも可能で、奥の深いアクションが楽しめます。
魚カードは3種類(勝利ポイント1~3) よく切って山札として裏に積んでおきます。
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セットアップ
入れ子になった箱を全部並べて白のお魚トークンで留めたら、
60cm角の大きなプレイフィールドに。教室、バスケットコート、カフェテリアなど揃ったペンギンスクールが完成。床や壁面の絵も凝っていて細かいネタも多く世界観があります。
アイスクールの遊び方・ルール
順番にプレイヤーの一人が風紀委員(鬼)となり、他のプレイヤーの生徒ペンギンコマを追いかけます。風紀委員と生徒のコマ同士が当たると捕まって学生証が没収されます。生徒ペンギンは自分の色の魚トークンが挟んであるドアをうまく通過すると、お魚をゲット。山札から魚カードを1枚引きます。
生徒プレイヤーは教室から抜け出し、自分の色の魚トークンのあるドアを通過して、魚カードを集めましょう。赤と黄色の二重丸に順番にペンギンを置いて弾き出しスタート。
風紀委員はキッチンからスタートして迎え撃ちます。弾いて生徒ペンギンに当たったらそのプレイヤーの学生証を取り上げます。
魚カードの1点にはスケート靴が書いてありますね。このカードを2枚持っていると、好きな時に自分の手順の後でもう1回ペンギンを弾くことができます。生徒も風紀委員も使えるのは1回だけ。使ってもゲーム終了時には点数になります。
生徒の誰かが魚トークンのある3カ所のドアを通過して3枚カードを集めるか、風紀委員が全員の生徒を捕まえると1ラウンド終了(2人プレイ時は風紀委員が生徒を2回捕まえるまで)。持っている学生証の数だけ山札から魚カードをめくります(風紀委員に捕まらなかったペンギンは1枚、捕まってしまったペンギンは0枚、風紀委員は没収した学生証の枚数分)。
そして風紀委員を交代し次のラウンドへ。全員のプレイヤーが風紀委員をやったらゲーム終了。その時点で集めた魚カードの合計得点が多いプレイヤーが勝利です。
総評
コンポーネントも世界観も秀逸です。アクションは指で弾くだけでルールもシンプルなので、小さな子どもも初めての人もすぐに遊べます。対象年齢は6歳からとなっていますが、4歳ぐらいからでもペンギンを弾くことはできますし、思いもよらない動きをするので、小さな子どもも飛ばすのに夢中になります。
思い通りにならないからこそゲーム性が高まり、トリッキーな動きが決まったときの爽快感があり、大人も子どももガチで勝負を楽しめます。
ただ、ゲームが平坦になりがち。指で弾くだけの単純作業、コンポーネントは凝っているけれどゲームのステージ構成が変わらなくて、スタート位置も固定なのでゲームの展開が似通ってきます。手軽に遊べる反面、大人には飽きも早いのが難点です。
オヤジのひとりごと
筆者の父親としてオッサンとしての個人的批評コーナー
公式マニュアル冒頭に書かれているストーリー。
かわいい(?)ペンギンのクールなゲームかと思いきや、実は不良ペンギンが授業サボって学食に魚を盗みに行く設定。
世の中のパパたちも若かりし学生時代、先生の目を盗んで早弁したり、昼休みになったらダッシュして購買や学食に向かって、風紀委員に廊下を走っているのが見つかって怒られたりした経験があるのでは。
「お父さんも昔はやんちゃだったんだぞ」と親子のトークが弾むゲームです。子どもがゲームに飽きるのと、親父の痛い昔自慢に飽きるのとどちらが先か。
アイスクール(icecool)商品詳細
タイトル | アイスクール icecool |
発売年 | 2016 |
価格 | ¥ 4,320(税込) |
対象年齢 | 6歳以上 |
プレイ人数 | 2-4人 |
国/メーカー | ドイツ/Brain Games 日本語版輸入販売:ホビージャパン |
作家 | ブライアン・ゴメス(Brian Gomez) |
プレイ時間 | 30分 ※プレイ人数×5-10分 |
日本語化 | 不要/日本語版あり |
備考 | 2017年ドイツキッズゲーム大賞 |
著者判定
ルール難易度 | ★☆☆☆☆ |
大人も楽しめる | ★★★☆☆ |
子どもも大人に勝てる | ★★★★☆ |
(10段階)
運・確率 | 3 |
思考・戦略 | 4 |
交渉・協力 | 1 |
心理戦・ブラフ | 1 |
アクション性 | 9 |
コンポーネント | 8 |
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