「子どもが生まれて、『自分にもまだ成長する可能性がある』と気づいた」Daddy's Talk 第10回 小林よしひささん(「おかあさんといっしょ」第11代体操のお兄さん)

「子どもが生まれて、『自分にもまだ成長する可能性がある』と気づいた」Daddy's Talk 第10回 小林よしひささん(「おかあさんといっしょ」第11代体操のお兄さん)

育児

目次[非表示]

  1. 「おかあさんといっしょ」は自分にとって故郷
  2. “体操のお兄さん”として心がけたのは、温かい空気と自然体
  3. 家族がいるからこそ得られるパワーと幸せ
各分野で独特の感性を発揮し目覚ましい活躍を遂げているパパたちは、どのような家庭生活を送っているのか──。そんな気になる疑問を掘り下げる「Daddy's Talk」。

今回は、国民的子ども番組「おかあさんといっしょ」で歴代最長の14年間に渡って“体操のお兄さん”を務め、昨年3月に番組を卒業した小林よしひささんにインタビュー。劇場版最新作『映画 おかあさんといっしょ すりかえかめんをつかまえろ!』に出演した感想や番組出演時の裏話、さらに1歳の娘さんを育てるパパとしての素顔まで伺います。

【予告編】『映画 おかあさんといっしょ すりかえかめんをつかまえろ!』🌈大ヒット公開中!

出典: YouTube

<『映画 おかあさんといっしょ すりかえかめんをつかまえろ!』あらすじ>
ゆういちろうお兄さん、あつこお姉さん、誠お兄さん、杏月お姉さんがよしお兄さんとの再会を楽しんでいたところ、イタズラ好きな“すりかえかめん”と“すりかえお嬢”が出現。よしお兄さんをある動物にすりかえてしまう。4人はすりかえかめんの暴走を止めるため、いろいろなすりかえクイズを解きながら追いかける。
▼映画の紹介記事はこちら

「おかあさんといっしょ」は自分にとって故郷

──昨年3月に番組を卒業して以来、今回の映画で久しぶりに「おかあさんといっしょ」の世界に戻ったわけですが、その感想は?

映画の撮影が行われたのは卒業から3カ月後だったのですが、その間にもたくさん新しいことに触れていたので、長い間「おかあさんといっしょ」から離れている印象がありました。そんな時期の撮影現場は“ふるさと”であり“地元”に戻ったような感覚で、安心した気分でリラックスできました。

──見ている方もとても懐かしい気持ちになりました! 3カ月とはいえ番組から一度離れて再び“よしお兄さん”に戻るにあたって、今までと違う感覚はありましたか?

“よしお兄さん”でいること自体は昔と変わりありませんが、僕が卒業した後に新しいお兄さん・お姉さんによるチームが出来上がっていて、そのカラーに自分がどうやって乗っかろうかな?と考えていました。でも、4人が僕のことをちゃんと受けいれてくれたので、さほど悩まず参加できましたね。

──子どもたちが目の前にいるスタジオ収録やファミリーコンサートと、今回のような映画の撮影では、演じる感覚も違ってきませんか?

確かに、映画とスタジオ収録では撮影スタイルが違い、普段とは違った緊張感がありました。ただ、映画の内容自体はいつもの「おかあさんといっしょ」と同じ感覚で作られたものなので、いつもと同じく子どもに問いかけるような気持ちで臨みました。

──今回の映画では小林さんのお友達である“すりかえかめん”が主役級というべき存在感を発揮していますが、ご本人から映画の感想について何か聞いていますか?

僕が14年間“体操のお兄さん”を務めていた間、すりかえかめんも13年間番組のコーナーで活躍したわけですが、その頑張りへの“ちょっとしたご褒美”と思っていたようで、映画に出られてすごく喜んでいました。また、今回は外に出て大がかりなすりかえを行うというこれまでにない機会に恵まれ、彼も力を存分に発揮できて満足していたようです。

──小さな子がいる家menパパ読者に、映画の見どころをお聞かせください。

いつもの「おかあさんといっしょ」をより楽しくしたような内容で、ご期待を絶対裏切らないと思います。またこの作品は、上映中の館内照明が真っ暗にならなかったり、周りの客席に小さな子どもがたくさんいるから声を出したり泣いても大丈夫な雰囲気で、子どもの映画館デビューにピッタリです。まだお話の内容が分からない赤ちゃんでも、楽しい歌などを通じて耳から映画の世界に入っていけるので、ぜひご家族みんなで劇場にお越しください。

“体操のお兄さん”として心がけたのは、温かい空気と自然体

──毎週月曜から土曜まで放送される「おかあさんといっしょ」に14年間休まず出演し続けるのは本当に大変だったと思いますが、そのために日々注意していたことはありますか?

やっぱり健康管理ですね。ものすごく意識を集中し、日々のケアを心がけていました。とはいえ特殊なことを行ったわけではなく、手洗い・うがい・睡眠といった一般的に大切と言われている習慣をしっかり守るようにしていました。もちろん運動は欠かさず。サプリメントを試したこともありましたが、いろいろ試しすぎて結局何が効果的なのか分からなくなりましたね(笑)。

──「おかあさんといっしょ」の中で、お兄さん・お姉さんの子どもに接する姿勢の温かさはとても印象的です。小林さんご自身は子どもへの接し方で心がけていたことはありますか?

番組の撮影収録は、1時間ほどかけて、ずっと子どもと一緒に行うのですが、カメラのオンオフ問わず“お兄さん”であり続けるようにしました。近所のお兄さんと遊んでいるような自然体で接することによって温かい空気を作るよう努め、子どもに「こうしてほしい」と指導するのではなく、一緒に輪の中に入って遊ぶ気分で臨みました。

──お兄さんというキャラを演じるのではなく、小林さんの自然体だったわけですね。そうした子どもへの接し方は、誰かから教えられたものですか? それともご自身で考えたものですか?

もちろん自分自身で考えもしましたが、年間で220本ほど番組を撮影していると、経験を積むには事欠かないです(笑)。逆に、あれこれ悩んだり反省している暇もないくらいで、毎日コツコツ経験を積み重ねていきました。

──年間で220本! しかも毎回、違う子どもたちを相手にするのは大変ではありませんでしたか?

最初は大変なのかなと思っていましたが、毎回新しい子どもたちが来てくれるから常に新鮮な気持ちで臨むことができ、14年間マンネリを感じたことはありませんでした。

──まさに一期一会ですね。現在は“体操のお兄さん”の肩書が外れて独自の活動に励んでいるわけですが、「おかあさんといっしょ」で得た体験をどのように活かしていますか?

卒業はしましたが“体操のお兄さん”という軸は今でも自分の中にしっかりあるので、これまで通り“自然体の小林よしひさ”が外へ飛び出したという感覚で活動しています。新しい環境でいろんなことにチャレンジしていきつつ、体操家としての活動もしっかり行っていくのが目標です。
さらに、自分に子どもが生まれたことも影響していますが、これまで番組で多くの子どもと触れ合ってきた経験を活かし、子育て中のお父さんやお母さんが笑顔になれるような情報を発信していきたいと思っています。
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