【子どもの叱り方】実はあなたの叱り方、問題があるかも…?~親が子どもを叱ること・怒ることのデメリット

【子どもの叱り方】実はあなたの叱り方、問題があるかも…?~親が子どもを叱ること・怒ることのデメリット

育児

目次[非表示]

  1. 子どもに不機嫌をぶつけ、子どもが気を遣う面倒くさい父親だった過去
  2. ネガティブ感情が機嫌を左右する
  3. 子どもが怒らせるのではない!親の理想や願望が怒りの原因

ネガティブ感情が機嫌を左右する

これは私に限ったことではなく、誰もが心の中に『疲れ』『悩み』『不安』といったネガティブ感情がいっぱいになっていくと、機嫌が悪くなりやすいのです。

アンガーマネジメントでは、こういったネガティブ感情のことを『第一次感情』といい、第一次感情がいっぱいになると機嫌が悪くなり怒りが大きく出てきやすい状態となっていきます。

例えばこういったことです。

昨日は取引先から感謝の電話をもらい、そのことで上司からも褒められとても気分の良い状態で帰宅し、子どもが宿題を終わらせずにゲームをしていても、特に気にならなかった。

しかし今日は取引先からクレームを伝えられ、さらにそのことで上司から叱られ、帰り際に始末書を書いてくるようにと言われて帰宅。
昨日と同じように宿題を終わらせずにゲームをしていた子どもへ「いつまでゲームしているんだ!早く宿題しろ!」と怒鳴った。

同じ出来事でも、自分の第一次感情の状態で機嫌が大きく左右されてしまうわけです。

これは子どもにとっては非常に迷惑ですし、昨日は怒られなかったのに、なぜ今日は怒られるのかという明確な理由がわかりませんよね

そんなときに子どもがわかることは、「お父さんは機嫌が悪いから怒るんだ」ということ。

こういったことがたびたびあると、子どもは親の顔色を見て判断するようになります。

子どもが自分でテレビの時間を守る気持ちが生まれるのではなく、お父さんが帰って来た時の『機嫌』で行動を決めるわけです。

そうやって成長していけば、無意識に人の顔色や機嫌で判断する人となり、裏表のある人となる可能性も出てきます

中学校教師時代にも、そういった生徒をたまに見かけることがありました。教師の前では良い子でも、教師がいないところでは友達へ意地悪をしているといった二面性を持っているといったことです。

でも私たち親は、そんな人になってほしくはありませんよね。正しいことと正しくないことを、自分で判断して行動できるような人に成長してもらいたいと願っています。

そのためには、親自身が機嫌で怒るのではなく、いつも怒る基準を明確に同じにしておくことが必要です

子どもが怒らせるのではない!親の理想や願望が怒りの原因

怒る基準となるのは、親が子どもへ求める『こうあるべき』という、親の理想や願望や信念です。アンガーマネジメントでは『べき』と呼んでいます。

例えばこういったことです。

親の『べき』
「宿題を終わらせてからゲームをするべき」

子どもの『べき』
「ゲームで気分転換してから宿題をするべき」

親が信じている理想の『べき』を、子どもが相反する行動を取ることでギャップが生まれ、そのギャップが大きければ大きいほど怒りに変わりやすいということです。

簡単に言えば、自分の理想の『べき』が現実で裏切られてしまい、人はイライラしたり怒ったりするというわけですね。

子どもが親を怒らせているように感じますが、実はそうではなく、自分の『べき』が怒りの原因となっているということに気づきましょう。

ということは、親が子どもへ求める『べき』が多ければ多いほど、子どもへイライラしたり怒ったりする回数も増えるということにもなってしまいます。

いくら怒る時の基準が明確だからと言って、何でもかんでも怒っていては子どもも息が詰まってしまいますよね

さらには、怒られないようにすることばかりに力を注ぎ、失敗を恐れてチャレンジをしないスケールの小さい人間になっていく可能性もあります。

自分が子どもへ求める基準が本当に正しいのかどうか? 一度見直してみたほうが良いかもしれません。

▼あわせて読みたい
今後のコラムでも『べき』について取り上げたりしながら、親が子どもへどう関わっていけば良いのかをお伝えしていきます。

さらには、『怒る』と『叱る』の違いや共通点、正しい『叱り方』なども具体例を挙げながらお伝えしていきますね。

<専門家プロフィール>
稲田尚久(怒りの取り扱いアドバイザー)
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会認定アンガーマネジメントファシリテーター。アンガーマネジメント叱り方トレーナー。岡山県青少年健全育成促進アドバイザー。
1970年岡山県真庭市生まれ。名古屋芸術大学絵画科洋画専攻卒業後、愛知県の中学校に講師として1年間勤務し、翌年帰郷。岡山県の公立中学校教諭として23年間勤務。24年間の教師生活の22年間を学級担任として、700組以上の多感な思春期の子どもと保護者へ寄り添ってきた。
2017年4月、『怒りの取り扱いアドバイザー』として独立。
アンガーマネジメント、叱り方、伝え方、聴き方を中心に、子育て、教育、コミュニケーション、メンタルヘルス、ハラスメントといった分野の講演や研修を行っており、年間130本以上をこなしている。また、産業カウンセラーとして、官公庁や企業、個人へのカウンセリングも行っている。
教師経験を活かした内容と豊富な事例。自身がイライラを家族へぶつけてきた父親としての反省を活かした内容に共感を呼び続けている。失敗経験を包み隠すことなくおもしろおかしく伝えることで、笑いながら楽しく学べる内容に定評あり。
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