運動のプロに聞く!子どもの靴選びのポイント

運動のプロに聞く!子どもの靴選びのポイント

育児

目次[非表示]

  1. 最適な靴のサイズは?
  2. マジックテープで大丈夫?
  3. 靴底は厚め?薄め?
  4. 子どもの「コレがいい!」が大切
子どもが歩き始めると、靴選びに頭を悩ませる親は多いはず。靴屋に足を運んでみると、色んな種類の靴がずらりと並んでいます。

「足育を考えた靴選びは?」
「外で思い切り走り回ってもケガしにくい靴は?」
「すぐ成長するから少し大きめの靴でもいい?」

子どもの安全や成長を考えると、慎重に選びたいアイテムかもしれません。私は子どもに運動を教えていますが、よく靴選びについて質問を受けます。また、4人いる自分の子ども達にも、やはり安全と成長という観点から履かせる靴を厳選。用途に応じて使い分けも行っています。ここでは運動に限らず、子どもの靴選びで注意したいポイントを詳しくご紹介しましょう。

最適な靴のサイズは?

足の大きさや形状は、人それぞれ異なります。そしてサイズを誤ると足の成長に悪い影響を与えかねないほか、色んなケガに繋がりかねません。靴選びは、まずサイズから慎重に考えましょう。

なお、靴のサイズと言うと縦サイズばかり目が向きがちですが、横幅も需要なポイントです。横幅が狭いと足指が圧迫され、上手く歩けないばかりか痛みが伴う可能性も。足はもちろん体全体のバランス悪化にもつながるため、足幅に合ったものを選んでください。
もちろん、縦サイズも重要です。小さくて指先が詰まってしまうと、指が曲がった状態になってしまいます。指先を上手く使って歩けなくなるほか、痛みが出ることもあるでしょう。ちなみに爪が延びた状態で指先が詰まってしまうと、爪が突き刺さって出血・内出血する可能性もあります。

指先には5mm~1cm程度の余裕を持たせるのがオススメ。特に小さな子どもはすぐ足が大きくなってしまうので、「大き目でいいよね」と考えてしまう親御さんが多いかもしれませんが、あまり大きすぎる余裕は望ましくありません。足の成長を考えれば、数カ月単位で買い替えが必要でも、ちゃんとサイズの合った靴を履かせてあげてください。

マジックテープで大丈夫?

幼児向けの靴はマジックテープが主流。もしくはゴムや伸縮性のある素材で、マジックテープすら不要というものもあるでしょう。ただし靴がしっかり足にフィットしないと、足が痛くなったりバランスが悪くなったり、あるいは上手く動けず怪我に繋がったりする可能性があります。そのため、脱ぎ履きしやすいのは魅力ですが、特に運動時(屋外での遊びを含む)に履くのならマジックテープがオススメです。

特に1本の大きなマジックテープではなく、2本でしっかりフィットさせられるものが良いでしょう。リングが付いたマジックテープの場合、よりしっかり靴と足をフィットさせられます。ちなみにフィッティングを変えるだけで、走るのが速くなる子もいるほど重要なポイントです。

小学生になれば、できるだけ早めに靴紐を使えるようにしましょう。マジックテープ以上に、足首から足先までしっかり靴と足がフィットさせられるはずです。ちなみに最近は、紐穴を使って結ばずにフィッティングできる靴紐も販売されています。靴紐が結べない子どもなら、そうしたアイテムに紐を交換するのもいいでしょう。「マジックテープじゃないと履けない」という縛りがなくなれば、靴の選択肢も増えるでしょう。

靴底は厚め?薄め?

もう一つ子どもの靴選びで注目したいのが、ソール(靴底)の厚さです。ソールが厚い靴はクッション性が高いため、怪我防止に良いと思われるかもしれません。しかし私は、できればソールの薄い靴をおすすめします。

その理由は、クッション性が高いことで確かに足が守られる一方、足が本来の機能・強さを失ってしまう懸念があるためです。クッション性が高ければ、走ったりジャンプしたりした際に地面から受ける衝撃が和らぎます。しかし逆に考えると、足はその和らいだ衝撃に耐えられる程度にしか発達しません。本当なら裸足で駆け回れるほど強いはずの足が、守られることによって弱くなる可能性が考えられるのです。

また、ソールは柔らかく足にフィットするため、バランスが悪くてもそれを感じ取れません。例えばプロネーション(足の傾き)に異常があって足が左右いずれかに傾き、過重していても気づけないのです。そのまま発育すれば、足首の歪みや、それに伴って体全体の大きな歪みとなってしまう恐れがあります。

実際、大きくなってから(社会人も含めて)このプロネーション異常に気付く人が多く見られます。この状態は、ケガや運動パフォーマンスの低下を招きかねません。
そのほか、クッションが少ない方がしっかり指先まで足裏全体を使って動くことになるので、力強くバランスの良い身体がつくられていくことでしょう。こうした観点から、私はあまりソールの厚くない靴をオススメします。

子どもの「コレがいい!」が大切

最後に、フィッティングや機能性はもちろん靴選びの重要ポイントですが、子どもが「コレがいい!」と目を輝かせてくれる、お気に入りの一足を見つけてあげてください。子どもにもそれぞれ好みがあり、お気に入りの靴があればお出かけや運動、遊びが楽しみになります。これは身体だけでなく、心を育むことにも繋がるでしょう。

我が家では専門的な視点からいくつか靴候補を選んで、その中から、あとは好き好きで子どもたち本人に決定権を委ねています。面白いことに兄弟でも色やデザインなど好みが全く異なり、自分で選んだ靴は「今から履いていく」とすぐ履きつぶすくらいの勢いで使ってくれるものです。そういう嬉しそうな顔を見ることは、親にとっても幸せな瞬間になります。

どんな靴を履くかで、子どもの足の成長は大きく変わってきます。裸足の状態で子どもの足を見たとき、「小指が浮いている」「足指が開けない」「足指が常に曲がっている」などの状態が見られたら要注意!靴が合わなかったり、足の機能が低下していたりする可能性があります。子どもの健やかな成長のために、ここで挙げたポイントを参考にしながら、最適な靴を選んであげてください。
三河賢文
ランニングクラブ&かけっこ教室運営、パーソナルレッスンコーチ、運動施設オーナーなどでも活動する三男一女・4人の子を持ち、千葉県印西市を拠点に活動する“走る”フリーライター。スポーツやライフスタイルなど専門分野では、専門家としての寄稿・講演多数。ビジネスやIT、子育てなど幅広い分野で活躍。

三河賢文オフィシャルHP