
「寝る子は育つ」は本当!賢い子を育てるために大切な、意外なポイント
育児
自分の子どもを頭のいい子に育てたい。賢い子に育てたい。そう望む親は少なくないはずです。“賢い子に育ってもらうために!”と、赤ちゃんの頃から絵本にたくさん触れさせたり、英語の歌を聴かせてみたり、知育玩具を与えてみたり…と努力されている方もいらっしゃると思います。
今回は賢い子に育てるためにとても大切、だけど見落とされがちなポイントについて解説をしていきます。
今回は賢い子に育てるためにとても大切、だけど見落とされがちなポイントについて解説をしていきます。
賢い子を育てるために大切なのは…睡眠!
賢い子を育てるために勉強が大切なのは言わずもがなですが、実は睡眠も大切なのです。これは小学生や中学生、大人になっても言えることですが、いくら勉強をたくさんしてもきちんとした睡眠がとれていないと勉強した内容がしっかり身につかないという悪影響が考えられます。
2017年に「睡眠負債」という言葉が流行語大賞トップ10にノミネートされました。これは単に睡眠不足という意味を超えて、睡眠不足が体の中に借金のように蓄積されていって“返すべき負債”になっていることを表しています。
この睡眠負債は赤ちゃんの頃から蓄積され始めます。睡眠が足りないと、記憶力が低下したり集中力が低下したりして脳の機能が落ちてしまいます。これを防ぐためには、毎日の「睡眠不足」を解消してあげることが大事な一歩となります。
2017年に「睡眠負債」という言葉が流行語大賞トップ10にノミネートされました。これは単に睡眠不足という意味を超えて、睡眠不足が体の中に借金のように蓄積されていって“返すべき負債”になっていることを表しています。
この睡眠負債は赤ちゃんの頃から蓄積され始めます。睡眠が足りないと、記憶力が低下したり集中力が低下したりして脳の機能が落ちてしまいます。これを防ぐためには、毎日の「睡眠不足」を解消してあげることが大事な一歩となります。
睡眠と学習の関係
脳が最も効率よく動く時間帯はいつだと思いますか?
起床から3時間後? 適度にお腹が減っている時? 寝る直前? いろいろと候補は思いつくでしょうが、実は“寝ている間”が最も効率よく動いている時間なのです。
脳は寝ている間に、起きていたときの出来事をコード化して整理し、記憶として定着をさせます。大人でもよく眠った翌朝に頭が冴えるのはこのためです。
反対に睡眠が不足していると脳の中は日中の出来事が整理できず、机の上に山積みの書類が積み重なって今にも崩れそうな状態になります。その書類には日中に勉強した国語や算数のことがたくさん書いてあります。でも1つ1つバラバラのルーズリーフに書いてあるので、たとえその日に習ったばかりの“「たべる」という漢字はどうやって書くのだっけ?”と問われたとしても、それがどこに書いてあるのかがすぐには探し出せないのです。
これが眠ることによって、机の上はまっさらになり、昨日勉強したことはすべて教科ごとにファイリングされて本棚に並んでいる状態になります。そうなれば、同じことを問われてもすぐに答えを探し出すことができますよね?
こういった仕組みであることから、学習した後はしっかりと睡眠をとることが大切なのです。
起床から3時間後? 適度にお腹が減っている時? 寝る直前? いろいろと候補は思いつくでしょうが、実は“寝ている間”が最も効率よく動いている時間なのです。
脳は寝ている間に、起きていたときの出来事をコード化して整理し、記憶として定着をさせます。大人でもよく眠った翌朝に頭が冴えるのはこのためです。
反対に睡眠が不足していると脳の中は日中の出来事が整理できず、机の上に山積みの書類が積み重なって今にも崩れそうな状態になります。その書類には日中に勉強した国語や算数のことがたくさん書いてあります。でも1つ1つバラバラのルーズリーフに書いてあるので、たとえその日に習ったばかりの“「たべる」という漢字はどうやって書くのだっけ?”と問われたとしても、それがどこに書いてあるのかがすぐには探し出せないのです。
これが眠ることによって、机の上はまっさらになり、昨日勉強したことはすべて教科ごとにファイリングされて本棚に並んでいる状態になります。そうなれば、同じことを問われてもすぐに答えを探し出すことができますよね?
こういった仕組みであることから、学習した後はしっかりと睡眠をとることが大切なのです。
知識を吸収しやすい脳になるためには
「勉強」と言われるとそれは小学校進学後のお話に聞こえるかもしれません。しかし、知識を吸収しやすい脳を育てるためには赤ちゃんの頃からの睡眠がとても大事です。
脳は生まれてから約18年をかけて順番に発達をしていきます。順番というのは、からだを動かすための脳→知識を溜め込む脳→こころをコントロールする脳といったイメージです。正確には同時進行で成長していきますが、イメージとしてはこの順番で成長していくように考えていただければと思います。
この“知識を溜め込む脳”は1〜18歳くらいにかけて発達していきます。生まれたときから十分な睡眠をとり、順番に脳が発達できるように整えていくことによって小学生や中学生になったときに知識を吸収しやすい脳になっていられることが期待できます。
脳は生まれてから約18年をかけて順番に発達をしていきます。順番というのは、からだを動かすための脳→知識を溜め込む脳→こころをコントロールする脳といったイメージです。正確には同時進行で成長していきますが、イメージとしてはこの順番で成長していくように考えていただければと思います。
この“知識を溜め込む脳”は1〜18歳くらいにかけて発達していきます。生まれたときから十分な睡眠をとり、順番に脳が発達できるように整えていくことによって小学生や中学生になったときに知識を吸収しやすい脳になっていられることが期待できます。
赤ちゃんや子どもにはどのくらいの睡眠が必要?
そうなってくると気になるのは、どのくらい睡眠がとれていれば十分なのかということです。
アメリカ国立睡眠財団の発表によると、生後1日目〜3カ月までの乳児の必要睡眠時間は14~17時間、4〜11カ月の乳児で 12〜15時間、1〜2歳の乳児で11〜14時間、3〜5歳で11〜13時間、6〜13歳で9〜13時間、14〜17歳で8〜10時間とされています。
低月齢の赤ちゃんの頃は細切れに少しずつ睡眠時間を確保することになるでしょう。目安としては生後6カ月頃にお昼寝が3回のリズムに定着しはじめ、8〜9カ月頃に2回のリズムになり、1歳2カ月〜1歳6カ月頃に1回になり、3〜5歳にお昼寝が不要になります。
アメリカ国立睡眠財団の発表によると、生後1日目〜3カ月までの乳児の必要睡眠時間は14~17時間、4〜11カ月の乳児で 12〜15時間、1〜2歳の乳児で11〜14時間、3〜5歳で11〜13時間、6〜13歳で9〜13時間、14〜17歳で8〜10時間とされています。
低月齢の赤ちゃんの頃は細切れに少しずつ睡眠時間を確保することになるでしょう。目安としては生後6カ月頃にお昼寝が3回のリズムに定着しはじめ、8〜9カ月頃に2回のリズムになり、1歳2カ月〜1歳6カ月頃に1回になり、3〜5歳にお昼寝が不要になります。
やってしまいがちなNG行為
大人はつい、睡眠よりも活動の方が大切だと思ってしまいがちです。「睡眠は健康のために大事」ということはわかっていても、賢くなるためには活動こそが重要と考えてしまいます。そのため、子どもを賢い子に育てたい…という想いが強い人ほど、赤ちゃんの頃からカラフルなおもちゃを与えたり、音楽を聴かせたり、リトミックのクラスに通わせたり…と刺激を与えがちです。
ですが、これまでの中で説明したように赤ちゃんの脳を活性化させるのは睡眠です。もしかすると、そういったよかれと思ってやっていた刺激が原因で、その重要な睡眠の時間を阻害してしまい、眠りにつくタイミングを逃して、よい睡眠を確保するための時間を奪ってしまっているかもしれません。
以前の記事にも書いていますが、赤ちゃんが質のよい眠りにつくためには寝かしつけのタイミングが非常に大切です。このタイミングを逃し、体力の限界以上に起き続けてしまうと体の中でストレスホルモンが過剰に分泌されてしまい、眠りにつきづらくしてしまいます。すると、本当は疲れて眠いはずの赤ちゃんたちも「眠い!なのに眠れない!」とギャンギャン泣いてパパやママを困らせることにつながってしまうのです。
さらにはそのストレスホルモンは眠りの質も低下させてしまうので、せっかく眠りにつけたと思ってもぐっすり深く眠ることができず、ちょっとした音や刺激で赤ちゃんを起こしてしまうということにもつながります。赤ちゃんは本当は疲れて眠くて、寝ていたいのに意図せず起きてしまってまたギャンギャン泣くことになります。
幼児の場合は疲れがたまりすぎると、ちょっとしたことでキレやすくなったり、気分の上がり下がりが激しくなったり、普段はつまづかないところで怪我をする…ということにもつながります。
ですが、これまでの中で説明したように赤ちゃんの脳を活性化させるのは睡眠です。もしかすると、そういったよかれと思ってやっていた刺激が原因で、その重要な睡眠の時間を阻害してしまい、眠りにつくタイミングを逃して、よい睡眠を確保するための時間を奪ってしまっているかもしれません。
以前の記事にも書いていますが、赤ちゃんが質のよい眠りにつくためには寝かしつけのタイミングが非常に大切です。このタイミングを逃し、体力の限界以上に起き続けてしまうと体の中でストレスホルモンが過剰に分泌されてしまい、眠りにつきづらくしてしまいます。すると、本当は疲れて眠いはずの赤ちゃんたちも「眠い!なのに眠れない!」とギャンギャン泣いてパパやママを困らせることにつながってしまうのです。
さらにはそのストレスホルモンは眠りの質も低下させてしまうので、せっかく眠りにつけたと思ってもぐっすり深く眠ることができず、ちょっとした音や刺激で赤ちゃんを起こしてしまうということにもつながります。赤ちゃんは本当は疲れて眠くて、寝ていたいのに意図せず起きてしまってまたギャンギャン泣くことになります。
幼児の場合は疲れがたまりすぎると、ちょっとしたことでキレやすくなったり、気分の上がり下がりが激しくなったり、普段はつまづかないところで怪我をする…ということにもつながります。
賢い子に育ってもらうためにも、おもちゃや音楽による刺激は適度に、赤ちゃんや子どもの様子を観察して“疲れていそうかな?”と思ったら、落ち着いた刺激のない場所で寝かしつけをするようにしてみてください。
(参考文献)
ポリー・ムーア(2017)『賢い子は1歳までの眠りで決まる』日本文芸社
成田奈緒子・上岡勇二(2019)『子どもが幸せになる正しい睡眠』産業編集センター
(参考文献)
ポリー・ムーア(2017)『賢い子は1歳までの眠りで決まる』日本文芸社
成田奈緒子・上岡勇二(2019)『子どもが幸せになる正しい睡眠』産業編集センター