「生まれ順」で育て方は変わる?きょうだい仲良く育てるための子育て方法

「生まれ順」で育て方は変わる?きょうだい仲良く育てるための子育て方法

育児

目次[非表示]

  1. 生まれ順によって違う、 兄弟姉妹が抱えがちな不満
  2. 親に頼られて甘えられない…第1子が持ちがちな不満
  3. いつまでも子ども扱い…末っ子が持ちがちな不満
  4. 注目されず放っておかれる…真ん中っ子が持ちがちな不満
  5. 親が陥りがちな“きょうだい差別”の落とし穴
  6. きょうだい仲良く育てるために、比較せず個性を尊重しよう
※2020年9月公開の記事を再編集・再掲載しています。

生まれ順によって違う、 兄弟姉妹が抱えがちな不満

「弟よりお姉ちゃんが欲しかった!」「お兄ちゃんばっかりずるい!」「末っ子ばっかり甘やかされてる!」等々、きょうだいの中で育つ子どもは、いろいろな不満を抱えがちです。親としたら、子どもはそれぞれにかわいい。同じように育てているつもりなのに……と悩んでしまうことがあるかもしれません。

子どもが感じやすい不満や抱えやすいさみしさは、生まれ順によって違います。きょうだいが仲良く育つために、親はどのようなところに気を付ければよいのでしょう?

親に頼られて甘えられない…第1子が持ちがちな不満

下の子が生まれると、上の子が赤ちゃん返りすることは少なくありません。「お兄ちゃん、お姉ちゃん」になった喜びもある一方で、これまで独占してきた両親や祖父母からの関心や愛情が急に薄れたと感じています

ポッと出の新人に主役を奪われたスターのような気持ちかもしれません。スポットライトを浴び、周りからチヤホヤされている妹や弟をうらやましいと思いながら、スターのプライドがあるから甘えられない…。

ですから、上の子が一緒の時は、両親が下の子だけにかかりきりになるのは極力避け、どちらかが上の子に寄り添うようにしましょう。祖父母に任せることがあるかもしれませんが、やはり子どもにとっては両親が特別です。

両親ともに赤ちゃんのそばにいる時は、上の子もその場に呼んで一緒に「かわいいねー」と言ったり、何かお手伝いをしてもらうといいかもしれません。上の子が「両親と赤ちゃん⇔自分」ではなく「赤ちゃん⇔両親と自分」と感じられるようにするのがポイントです。ひとり親の場合も同じです。

第1子がしっかり者になりやすいのは我慢することが多いからでしょう。たとえば、3つ離れて生まれた下の子が3歳になった時、親は「あの頃3歳だった上の子は、こんなに小さかったんだ…」と感じたりします。「お兄ちゃん(お姉ちゃん)でしょ」と、ついつい頼ってきたのかもしれません。

上の子に無理をさせてきたなと思ったら、その気持ちを率直に伝えましょう。「さみしい思いをさせてごめんなさい。でも、あなたがいてくれて本当に助かった。ありがとう」というふうに。

なお、障害や病気を持つ子どもがいる場合、親は他のきょうだいに、第1子と同じような期待をしがちなので注意しましょう。

いつまでも子ども扱い…末っ子が持ちがちな不満

いつまでもかわいい末っ子。子育ての経験を積んで余裕がある親にとっては、なおさらかわいく感じます。内心「自分が一番愛されている」と思っている末っ子も少なくありません。一方で、末っ子は「いつまでも子ども扱いされる」ことに不満を持ちがちです

上の子を観察して立ち回りを覚えていく末っ子は、甘え上手で愛され上手ですが、親が頼るのはいつも上のきょうだいばかり。自分だって同じようにできるのに、と思っても、それを証明するチャンスはなかなか巡ってきません。自分が成長しても、同じだけ上も成長するので、いつまでたっても追いつけない。上のきょうだいのことをひそかにライバルだと思っていたりします。

ですから、末っ子が「得意なこと」を見つけて、それを伸ばしてあげられるといいですね。趣味でも勉強でもスポーツでもいいですが、できれば、上の子と競争にならないようなジャンルがいいかもしれません。例えば、家事をきょうだいそれぞれに分担して「お風呂掃除は、あなたが家族で一番上手ね! 鏡までピカピカですごい!」とほめちぎり「わが家のお風呂掃除の専門家」を作ってみるのはどうでしょう?

上に同性のきょうだいがいる場合「自分はいつもおさがりばかり!」というのもよくある不満です。値の張るものは難しいでしょうから、そのぶん、何かを買ってあげるときには、その子の印象に残るような「特別感」のある買い方ができないか考えてみましょう。例えば、ネットショッピングじゃなくて、おめかしをして実店舗に買いに行くとか、手紙を添えてきれいにラッピングしたものをサプライズで渡してみるなど、いろいろな工夫を楽しんでください。

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