
入学、進級…新しい環境で奮闘している子どもへのNGな声がけと理想的な関わり方は?
育児
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長いゴールデンウィークもあっという間に終わり、休みだった学校へ再び通うようになった子どもたち。ということは、小学校や中学校への入学、あるいは進級に伴うクラス替えなど、子どもにとって目まぐるしく環境が変わってからまだ1カ月ほどしか経っていません。
学校での環境の変化は大人が直接目で確かめられないぶん、子どもが抱えるストレスも大人には気づきづらいもの。だからこそ、そうした不安定な時期にパパママが子どもに掛ける言葉や接し方も、慎重に選ぶ必要があります。そこで今回は、新しい環境でストレスやプレッシャーにさらされる子どもを無意識に追い詰めてしまいがちな声がけと、親として支えになれる理想的な関わり方について考えてみましょう。
学校での環境の変化は大人が直接目で確かめられないぶん、子どもが抱えるストレスも大人には気づきづらいもの。だからこそ、そうした不安定な時期にパパママが子どもに掛ける言葉や接し方も、慎重に選ぶ必要があります。そこで今回は、新しい環境でストレスやプレッシャーにさらされる子どもを無意識に追い詰めてしまいがちな声がけと、親として支えになれる理想的な関わり方について考えてみましょう。
【NGな声がけ①】「友だちできた?」
我が子が学校で寂しい思いをせず、周りと仲良く楽しく過ごしてほしい。そんな願いと心配から、つい「友だちできた?」と尋ねてしまっていませんか? そうした言葉は、実際に友だちがいない場合は「なんで自分には友だちがいないのか…」と落ちこませ、逆に友だちがいる場合でも「もっと友だちを作らなきゃ」と焦らせ、いずれにしても子どもを追い詰める可能性があります。
友だちの数は必ずしも多ければいいというものではなく、少ない人数でも深く付き合える友だちがいれば十分幸せな場合もあります。また、年齢が上がると乳幼児期みたいに「公園で一緒に遊んでいたら、いつの間にか友だちになっていた」なんて簡単に仲良くなれるものではありません。お互いの性格が合うことが分かった上で、ようやく友だちになるというスピードの方が一般的ではないでしょうか。
子どもの自立心を育む意味でも友だち付き合いに関しては“見守り”に徹し、自分から友だちの話題を出してくれるまで待ちましょう。もし友だちができていなそうであっても「こうすれば友だちができるよ」と干渉せず、家に帰って子どもが不安な気持ちを安らげられるような家庭環境を作ることに努めた方がいいでしょう。
友だちの数は必ずしも多ければいいというものではなく、少ない人数でも深く付き合える友だちがいれば十分幸せな場合もあります。また、年齢が上がると乳幼児期みたいに「公園で一緒に遊んでいたら、いつの間にか友だちになっていた」なんて簡単に仲良くなれるものではありません。お互いの性格が合うことが分かった上で、ようやく友だちになるというスピードの方が一般的ではないでしょうか。
子どもの自立心を育む意味でも友だち付き合いに関しては“見守り”に徹し、自分から友だちの話題を出してくれるまで待ちましょう。もし友だちができていなそうであっても「こうすれば友だちができるよ」と干渉せず、家に帰って子どもが不安な気持ちを安らげられるような家庭環境を作ることに努めた方がいいでしょう。
【NGな声がけ②】毎日「今日、何したの?」と聞く
学校で何事もなく順調に過ごしているか気になったり、あるいは親子のコミュニケーションのきっかけとして、帰宅した子どもに「学校どうだった?」「今日、何したの?」と声を掛けることは自然な会話の流れです。ただし毎日のように「何したの?」と尋ねられると、子どもにとって義務報告のように疎ましく感じられ、親子の会話を楽しめなくなるおそれもあります。しかも新しい環境に身を置いていろいろ不安定な状況だと、答え方に困ることもあるでしょう。
ルーティンワークになりがちな大人の仕事と違って、学校生活は変化とネタの宝庫で、入学・進級したてならなおさら。聞き方次第でいくらでも子どもから話を引き出すことは可能です。例えば、学校の楽しみでもある給食について「そういえば今日の給食は〇〇だったよね。美味しかった?」と話を切り出し、話したいという子どもの意欲を刺激してみてはいかがでしょうか。そうやってパパママが会話しやすい雰囲気を作れば子どもだって心を開き、楽しいこともそうでないことも自分から話そうという気持ちになれるはずです。
ルーティンワークになりがちな大人の仕事と違って、学校生活は変化とネタの宝庫で、入学・進級したてならなおさら。聞き方次第でいくらでも子どもから話を引き出すことは可能です。例えば、学校の楽しみでもある給食について「そういえば今日の給食は〇〇だったよね。美味しかった?」と話を切り出し、話したいという子どもの意欲を刺激してみてはいかがでしょうか。そうやってパパママが会話しやすい雰囲気を作れば子どもだって心を開き、楽しいこともそうでないことも自分から話そうという気持ちになれるはずです。
【NGな声がけ③】「早く〇〇しなさい」
学校から帰ってくるなり子どもがゲームに夢中になったりダラダラしていると、つい「早く宿題しなよ」と注意したくなりますよね。しかし、学校の新しい環境に順応しようと気を張っている子どもにとって、家に帰ったらしばらくは遊んだりお菓子を食べたりゆっくり休んで落ち着きたいもの。そんなタイミングで「早く宿題しろ」と言われたら、後でやろうと思っていた気持ちをくじくことになりかねません。
それに、新生活の活動ペースを子どもなりに築こうとしている時期に、子どもの意向を無視して「今、これをやるべき」と大人の感覚で強要するのは、たとえそれが理想的な時間管理であっても反発されるおそれも。まずは子どもの自主性やペースを尊重し、「7時から晩御飯だから、それまでに宿題を終わらせような」といった急かさない声がけを意識してしてみてください。または、宿題など未着手のタスクを直接の話題にせず「疲れたか?」と子どものことを気にかけて声がけしてあげると、タスクだけに目を向けている時よりも大人の言い方や気持ちが優しくなり、子どもだって頑張ろう!という気持ちを奮い立たせやすくなるでしょう。
それに、新生活の活動ペースを子どもなりに築こうとしている時期に、子どもの意向を無視して「今、これをやるべき」と大人の感覚で強要するのは、たとえそれが理想的な時間管理であっても反発されるおそれも。まずは子どもの自主性やペースを尊重し、「7時から晩御飯だから、それまでに宿題を終わらせような」といった急かさない声がけを意識してしてみてください。または、宿題など未着手のタスクを直接の話題にせず「疲れたか?」と子どものことを気にかけて声がけしてあげると、タスクだけに目を向けている時よりも大人の言い方や気持ちが優しくなり、子どもだって頑張ろう!という気持ちを奮い立たせやすくなるでしょう。
【NGな声がけ④】「もう〇年生になったんだろ」
前項で挙げた “やるべきことや言われたことをちゃんとしない”など、親が子どもに期待する年齢相応の節度や自己管理が見られないケースは少なくありません。そんな時、もっと成長してほしいという思いから「もう〇年生(〇歳)になったんだからちゃんとしろ」とハッパをかけたくなりますが、進級の節目と子どもの成長レベルは基本的に無関係。しかも進級したてで「この前までまだ△年生だった」という意識が残っている子どもにとって、こうしたハッパはあまり心に響かず、むしろ反発を招きかねません。
「〇年生だったらこれぐらいちゃんできて当たり前」というのは、結局は親の理想であり願望。そうした現実的な根拠のないスタンダードに縛られていても、大人はイライラするだけだし、子どもだって息が詰まってしまいます。まずは大人にとっての“べき”をいったん忘れ、我が子に適した声がけやアクションを模索してみてください。
「〇年生だったらこれぐらいちゃんできて当たり前」というのは、結局は親の理想であり願望。そうした現実的な根拠のないスタンダードに縛られていても、大人はイライラするだけだし、子どもだって息が詰まってしまいます。まずは大人にとっての“べき”をいったん忘れ、我が子に適した声がけやアクションを模索してみてください。
【NGな声がけ⑤】「こうすればいいんだよ」
子どもが新しい生活習慣や学習スタイルを確立しようと試行錯誤している姿を見ると、やきもきしてつい「こうすればいいじゃないか」とアドバイスしたくなりますよね。ただし、パパママが自分の経験に基づいて問題解決をしてしまうと、子どもの自発的な解決意識や成長を妨げることにもなりかねません。また、そもそも子ども自身が答えを欲していない場合は、「こうすれば」という提案は親から強要されているような気持ちになるかも。
こうした場合、まずは「どうすればうまくいくかな?」と子どもと一緒に考えるような声がけをしてみてください。子ども自身の発想から解決につながる意見が出るよう客観的なスタンスの聞き役に徹し、「それ、いいじゃない」と認めるなどさりげなく答えまでナビゲートしてあげるといいでしょう。
こうした場合、まずは「どうすればうまくいくかな?」と子どもと一緒に考えるような声がけをしてみてください。子ども自身の発想から解決につながる意見が出るよう客観的なスタンスの聞き役に徹し、「それ、いいじゃない」と認めるなどさりげなく答えまでナビゲートしてあげるといいでしょう。
【NGな声がけ⑥】「それは無理じゃない?」「やめた方がいいよ」
気の合う友だちに感化されて始めた課外活動、または将来の夢と直結する習い事など、新生活シーズンは「これやってみたい!」という未体験の領域へのチャレンジ意欲が芽生えやすいタイミングでもあります。そんな時、子どもの性格や能力を客観的に把握しているパパママほど、勝手に我が子の限界をジャッジして「それは向いてないから無理じゃない?」「難しいからやめた方がいいよ」とつい言ってしまいがち。
もちろん、失敗や苦労をしてほしくないという子どもが可愛いからこその否定でしょうが、そうした親の先回りはチャレンジによって将来に花開くかもしれない可能性の芽を摘んでしまうことになります。また、夢や可能性を頭ごなしに否定するような言葉が子どもの心に蓄積されていくと、「僕/私には何もできない」「夢を持ってはいけない」という思い込みにもつながりかねません。たとえ心配でも最初から頭ごなしに否定せず、同じ目線に立って子どものやる気を確かめてみてください。そしてその情熱が本物なら、夢を追い続ける力と失敗しても立ち直る強さを信じ、子どもが新たな可能性を切り開いていく姿を見守ってあげましょう。
もちろん、失敗や苦労をしてほしくないという子どもが可愛いからこその否定でしょうが、そうした親の先回りはチャレンジによって将来に花開くかもしれない可能性の芽を摘んでしまうことになります。また、夢や可能性を頭ごなしに否定するような言葉が子どもの心に蓄積されていくと、「僕/私には何もできない」「夢を持ってはいけない」という思い込みにもつながりかねません。たとえ心配でも最初から頭ごなしに否定せず、同じ目線に立って子どものやる気を確かめてみてください。そしてその情熱が本物なら、夢を追い続ける力と失敗しても立ち直る強さを信じ、子どもが新たな可能性を切り開いていく姿を見守ってあげましょう。
これまでNGな声がけや理想的な関わり方をご紹介しましたが、もちろん子どもによって感じ方や悩み事は千差万別だし、親子間の適度な距離感にも差があるので、誰にでも共通する正解はありません。我が子の性格を熟知しているパパママだからこそできる、その子に適した声がけやサポートがあるはずです。
新しいクラスメイト、新しい生活習慣、新しいチャレンジ…今までとは違った環境に慣れるには時間が掛かるし、大人が想像する以上の疲れやストレスを感じているはず。そんな子どもにプレッシャーを掛けることなく、癒しと支えになれるような声がけを意識し、心を開いてくれたらその気持ちをしっかり受け止めてあげてください。きっとそうした頼りがいのある存在が、子どもにとって安心感や前向きになれる拠り所となるはずですから。
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