
カメラ係のパパへ!運動会でベストショットを撮影するためのポイント
こんにちは。フォトグラファーの瀬川陣市です。
運動会シーズンが近づいてくると、カメラ係を任されるお父さん方は我が子の撮影に躍起になってくることでしょう。
運動会の撮影でベストショットを撮影するには、いくつかポイント事項を押さえると撮りやすくなります。ここでそのポイントをご紹介いたしましょう。
運動会撮影は撮影ポジションが命
運動会での撮影で大事な要素は撮影のポジション取り、つまりは場所取りです。
このことは広く周知されていて、多くの運動会会場では場所取りのために開門前から並ぶ親御さんも多いと聞きます。
ただ、どこでも一番前に陣取れば写真が上手く撮れるわけではなく、種目ごとにベストポジションは変わります。代表的な種目ごとの想定されるベストポジションをご紹介しましょう。
徒競走のポジションはゴール前またはカーブ付近
運動会の花形種目といえば、なんと言っても徒競走です。
そのベストポジションはゴールシーン。何着であろうと全員ゴールにはたどり着くので、ここで狙っていれば確実にお子さんの写真は撮れます。ゴール付近にレンズを向けられる位置で待ち構えましょう。
もうひとつ徒競走での良い撮影ポジションがあります。それはトラックを回って走る場合にカーブしてくるあたりです。
カーブして走ってくる際に体が正面を向くので、このときがシャッターチャンス。校庭を一周するのであれば、4カ所のコーナーのいずれかに場所を取ればいいので、ゴール付近より場所取りもしやすいでしょう。
またこのベストポジションは、徒競走に限らずトラックを走る種目すべてに当てはまります。
フィールド種目は望遠レンズでお子さんを捉えられる場所から
玉入れ・綱引き・玉転がしなど校庭の中央のフィールドで行われる種目を撮影する時は、お子さんとの距離も離れているので望遠レンズを使って撮影することになります。
そうなった場合の撮影のベストポジションは、望遠レンズでお子さんの姿を捉えられる位置です。使用するレンズの望遠率によっても距離は異なりますが、お子さんをフレーム内に捉えられる位置にいることが大事です。
運動会で使える撮影テクニック
運動会の撮影は、ジャンルで言えばスポーツ撮影。スナップ撮影の要領とはまた違ったテクニックが必要です。
ここでは運動会撮影で使える撮影テクニックについて解説します。
動きの激しい種目は連写機能を使おう
連写機能とは、シャッターボタンを押し続けている間は写真を撮り続ける機能のこと。動いている被写体を連続して撮影できるので、連写機能はスポーツ撮影には有効です。
連写機能は「撮影モード」で設定します。「連写」または「スポーツシーン」などの設定機能に入っている機種もあります。詳しくは使用しているカメラの取り扱い説明書などでご確認ください。
連写の設定方法は必ず運動会当日までに確認しておくのも大事。当日の本番直前にアタフタし、その間にお子さんの競技が終わってしまうことがないようにしたいものです。
連写機能に設定できたら、ピントを被写体である人物に合わせ、あとはシャッターを押し続けるだけ。被写体に動きがある時は、被写体をレンズで追いながら撮影します。
初めて連写機能を使うという方は、事前に走る車などを連写で撮影し練習しておくのもいい方法です。
ダンスなどの種目は「決めボーズ」がシャッターチャンス
フィールドで行われるダンスやお遊戯を撮影する時は、どのシーンで撮ったらいいのか分かりにくいもの。ダンスなどの撮影で大事なポイントは「シャッターチャンス」です。
ダンスなどほとんどの集団演技モノは、何回か「決めのポーズ」があります。この決めポーズの時がシャッターチャンスです。
決めポーズとは、腕を上げたりなど大きな振りで一瞬動作を止めるシーンなどのこと。この時が動作も止まり表情もキリッと締まったところを撮れる瞬間です。
実際の集団演技で決めポーズが分かりにくい時は、演奏曲の1コーラス目に動きを見て決めポーズの箇所を確認してから、曲の2巡目にタイミングを計りながら撮影するという方法で進めると撮りやすいです。
一脚は運動会で便利に使える道具
運動会では望遠レンズを使うことが多くなります。望遠レンズが高倍率になるほど手ブレが起きやすくなるため、カメラやレンズに手ブレ防止機能がある機種は設定をONにして使いましょう。
そして、望遠レンズを使う時にあると便利なのが「一脚」。三脚は場所を広く取るので、たくさんのギャラリーが集う運動会会場では使わないのが賢明。その代わりになるのが一脚です。
一脚とは、一本のポールにカメラを取り付けて撮影するものです。
一脚でカメラが支えられていると撮影が楽になり手ブレを防げるし、また場所も取らないので人混みの中でも使いやすく、運動会の撮影ではうってつけの撮影道具です。
運動会の撮影は慣れないうちは戸惑うところがありますが、お子さんと一緒に楽しんで撮影することが一番。ベストショットが撮れることを期待しています。