育児分担の第一歩&親子のスキンシップに!子どもの仕上げ磨きをマスターしよう

育児分担の第一歩&親子のスキンシップに!子どもの仕上げ磨きをマスターしよう

育児

毎日の暮らしの「困った!」に役立つ技やコツをご紹介する連載「目指せ我が家のHERO!家族を助ける特技を作る」今回のテーマは「子どもの仕上げ磨き」です


乳歯が生えてくる生後6〜9カ月頃が子どもの歯磨きスタートのタイミングとされていますが、まだ1人でしっかり歯磨きできない間は、親に仕上げ磨きをしてもらう必要があります。


そんな子どもの歯磨きについてよく聞くのが「子どもが歯磨きを嫌がる」という悩みの声。雪印ビーンスターク株式会社が2〜3歳の子どもを持つ全国女性に行った調査(※)でも、約半数が「嫌がったら無理やり磨く」と回答したそうです。

※「お子さまのオーラルケアについての実態調査」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000058.000011145.html


そんな子どもの歯磨きに苦戦しているママの力になり、育児の負担を分け合ってこそ我が家のHERO!

そこで今回は、群馬県高崎市の丸山歯科医院で院長を務める傍ら、歯に関する一般向けの執筆などを行っている丸山和弘さんに監修いただきながら、子どもの仕上げ磨きのコツについて紹介します。


仕上げ磨きの必要性と始める時期


個人差はありますが、子どもの歯は生後6〜9カ月頃から少しずつ生え揃っていき、3歳過ぎには乳歯列での噛み合わせが完成します。


生まれた時は無菌であった口の中に虫歯菌が最初に感染する時期は、1歳7カ月〜2歳7カ月ごろとされています。逆に、この時期に虫歯菌に感染しなければ、その後の生涯に渡って虫歯リスクが低下するとの報告もあります。

つまり、虫歯対策の最初の関門である1歳7カ月〜2歳7カ月ごろに虫歯菌を寄せつけないためにも、乳歯が生え始めた頃から歯磨き習慣をつけておくのが理想なのです。


その第一歩としてまず、生歯が見られたら大人によるガーゼ磨きなどで“歯磨き準備”を始め、歯の生え方を見ながら徐々に歯ブラシに慣れさせていくとスムーズです


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歯ブラシでの口内ケアを始めるにあたって、子どもがスプーンを持ったり口に入れたりできるようになったら、自分で歯ブラシを持たせ磨かせてみましょう

最初のうちはあまり上手に動かせないかもしれませんが、ここで大事なのは歯ブラシを口に入れたり刺激を与えることに慣れさせること。


そして子どもが自分で歯磨きを終えたら、磨き残した汚れを大人がキレイにしてあげてください。できれば小学校低学年ぐらいまでは仕上げ磨きを行うのが理想です。


仕上げ磨きを子どもに嫌がられないコツ


続いて仕上げ磨きの方法を解説する前に、多くの家庭で聞かれる「子どもが歯磨きを嫌がる」ことの原因と対策について紹介しましょう。これらを念頭に置いておけば、子どもが素直に仕上げ磨きをさせてくれるはずですよ。


■子どもの口元に触れてスキンシップ

大人の手と指を清潔にした上で、子どもの頬を手のひらで触れたり、唇の周りや歯茎に軽く触れてみてください。スキンシップの一環として口元を触れられることに慣れると、仕上げ磨きを嫌がりにくくなります


■話しかけたり歌って、歯磨きタイムを楽しく

険しい顔で黙々と仕上げ磨きをするだけだと、ジッとしていることに子どもが飽きてしまいがち。歯磨き中に楽しい歌を歌ってあげたり「右の奥歯さんキレイになったよー、次は左の奥歯さんね」と笑顔で話しかけてあげると、歯磨きタイムがあっという間に感じられるはず。


■仕上げ磨きは短時間&ソフトに

歯ブラシをゴシゴシ強く当てると、歯や歯茎が痛くて子どもが仕上げ磨きを嫌がるようになります。力が入りすぎないよう歯ブラシは鉛筆のように持ち、歯ブラシの毛先が広がらない程度の力で優しく、そして左右に10回ほど小刻みに動かしながら1本ずつ丁寧に磨いていってください

また、あまりにも時間が掛かると子どもが飽きるので、以降に挙げていく仕上げ磨きのコツを参考に手早く進めましょう。


虫歯になりやすい場所別の仕上げ磨きのコツ


仕上げ磨きのコツについて解説する前に、大人と子どもにおける歯磨きのポイントの違いを説明しておきましょう。


大人は歯周病予防のためにも歯と歯茎の境目をこする必要があるのに対し、子どもの場合は基本的に歯周病を気にしなくていいため、歯の表面の溝、そして歯と歯の間の虫歯予防が中心となります

なお、乳歯の時期は「上の前歯」「奥歯のかみ合わせ(上下左右)」「歯と歯の間」が虫歯になりやすいので、特に注意する必要があります。次のポイントを参考に、丁寧に磨いてあげましょう。


ちなみに仕上げ磨きの姿勢としては、大人の膝の上、あるいは両足で挟むように股の間で子どもを仰向けに寝かせ、上から口の中を覗きこむように行うと磨きやすいですよ。


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■前歯の磨き方

上の前歯は人さし指で上唇を、下の前歯は人さし指で下唇をめくり、それぞれ前歯全体が見えるような状態にします。なお、上の前歯2本の間にある「上唇小帯」と呼ばれる筋に歯ブラシが当たると痛いので、上唇をめくる際には上唇小帯を指でガードしてください

そして、歯と歯の間、歯と歯茎の境目に歯ブラシの毛先がきちんと届いているか確認しながら磨きましょう。前歯の裏側は歯ブラシを縦に当てて磨きます。


■奥歯の磨き方

指の第一関節を歯茎と頬の粘膜の境目に入れて持ち上げるようにすると、上下の奥歯が見えやすくなります。

奥歯の外側と内側は、歯と歯茎の境目にハブラシを斜めに当てて左右小刻みに磨きます。奥歯のかみ合わせは、かみ合わせの溝に歯垢が残りやすいので、奥から前にハブラシを動かして丁寧に磨きましょう


■歯と歯の間の磨き方

歯と歯の間は、歯垢がたまりやすく、磨き残してしまいがちな場所。歯ブラシの毛先を歯と歯の間に軽く差し込み、固定した状態でハブラシを左右小刻みに動かしてください。

乳歯では1番奥と2番目の間、また前歯正面の2本の間が接触してくると特に虫歯になりやすいので、ハンドル付きのフロス(歯間の歯垢除去用の細い糸)で仕上げるとさらに良いですよ


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子どもの仕上げ磨きのコツをご紹介しました。


仕上げ磨きは子どもを虫歯から守ったり歯磨きの習慣をつけさせる上で重要なことであり、父子の貴重なスキンシップにもなります

そうした楽しい気持ちで臨めば、子どもだって嫌がらずに仕上げ磨きに協力してくれることでしょう。また、パパがスムーズに仕上げ磨きを行うことで、ママに偏りがちな育児の負担も減るはずです


家庭円満にもつながる仕上げ磨きを、ぜひ率先して担当してみましょう。

さらにできればかかりつけの歯科医院で定期検診を受けさせ、子どもを虫歯のリスクから守ってあげてください


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<監修者プロフィール>

丸山和弘(歯科医師)

仙台市東邦歯科診療所勤務を経て、1995年から地域密着型の歯科医師として丸山歯科医院で診療に当たる。小さな子どもからお年寄りまで幅広い症例と向き合いながら、「All About」での執筆活動やメディアへのコメントを通じて歯に関する専門知識を分かりやすく伝えている。