育児をラクにする「Baby Tech(ベビーテック)」とは?海外の事例と、ちょっとギークな子育Techネタを紹介!

育児をラクにする「Baby Tech(ベビーテック)」とは?海外の事例と、ちょっとギークな子育Techネタを紹介!

育児

こんにちは、子育Tech委員会です。前回に続き3回目の寄稿です。

今回の筆者は、株式会社ファーストアセント代表取締役の服部伴之(@tomoyukihattori)です。


子育Tech委員会は、「子育てにテクノロジーを用いることで豊かな育児を実現する」という思いのもと活動を行っています。

欧米を中心にそういった取り組みや産業分野は「Baby Tech(ベビーテック)」と呼ばれており、アメリカの起業家向けの雑誌「Inc.」では「2019年に起業すべき業界ベスト8」の1つに選出されるなど、熱い盛り上がりをみせている分野です。


ちなみに日本でも今年、BabyTech Award Japanというアワードが初開催されており、いよいよベビーテック元年を迎えたという状況です。


医療×AIのベビーテック


さて、そんなベビーテック業界ですが、海外では最近話題の医療×AI的なベビーテックも登場しております。その一つが、「StethoMe」というスマートフォンアプリと連携した家庭用の聴診器デバイスサービスです。


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このサービスは、スマートフォンのアプリ上に表示される案内に基づいて聴診器デバイスを利用することにより、子どもの呼吸器系の異音を検知してくれたり、病院とデータを共有して医療相談(医者に行ったほうが良いかなど)をしてくれたりするサービスです。


日本の小児科外来も子どもの体調不良を心配する方たちで常に混雑していますが、こういったサービスがあると通院者数が減って良いかもしれないですね。


当社も音に着目しているベンチャー(当社は赤ちゃんの泣き声から感情を分析するAIを開発)ですので、注目しているサービスです。


ということで今回は音にまつわる、ちょっとギークな(いや、だいぶギークかも)子育techネタをご紹介したいと思います。


スマートスピーカーをしゃべらせてみよう


第1回の記事でも紹介されていましたが、音といえば「スマートスピーカー」!

一般的にはスマートスピーカーは話しかけて利用するものですが、今回はそれと逆で、スマートスピーカーから話しかけさせるという子育techを紹介します。


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スマートスピーカーから話しかけさせると言われても、どういったシチュエーションで役に立つのかピンと来ない人が多いのでは?と思います。

私も最初はそうでしたが、実は子育て中の家庭では、思いがけないお役立ちシーンがあるんです。


仕事帰りに「牛乳買って帰るんだっけ?」「オムツのストックあったっけ?」なんてことはありませんか? そんな時は、LINEなどのメッセージで妻に確認するかと思いますが、それっていつもすぐに見てもらえますか?


小さい子が複数人いる家庭を想像してください。子どもたちの相手でドタバタしていてLINEの通知に気付いてもらえなかったり、通知に気付いても対応を後回しにされた…なんてことは“あるある”ですよね。

そんな時に、この仕組みを使って「LINEをチェックしてください」なんてメッセージをスマートスピーカーに発声させ、妻にLINEをチェックしてもらうというわけです。


作り方


今回はGoogle Homeで発声させる技術の紹介です。


google-home-notifier というライブラリを使うと、同じネットワークにあるGoogle Homeに任意の文字列を発声させることができます。

こちらのメディアでコードを紹介するのはあまりふさわしくないので、実装方法については「google-home-notifier」などのキーワードで検索していただくと、こちらのサイトなど実装事例がたくさん出てきますので参考にしていただければと思います。


自宅にWebサーバを立てて、よく使うメッセージを以下のようなフォームにテンプレート登録したWebシステムを作ってしまうと、思っていた以上にコミュニケーションのストレスが削減できます。


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プログラミング経験とセキュリティ知識のある方でしたら、Raspberry Piなどを使って試してみてはどうでしょうか? ぜひ、騙されたと思って、一度やってみてください。


子育Tech委員会では、時代の変化や技術の進化に伴って、子育てのスタイルも変わっていってもいい、テクノロジーや技術を上手に使って行くことで豊かな育児が実現すると考えています。イベントなどで見かけることがありましたらぜひ気軽にお声がけください!