男性の育休が当たり前の社会に──育休取得推進企業に訊く 第3回「日本生命保険相互会社」

男性の育休が当たり前の社会に──育休取得推進企業に訊く 第3回「日本生命保険相互会社」

育休

目次[非表示]

  1. 育休推進は男女ともに活躍できる風土を作るための改革
  2. 育休によってマネジメントの視点が変わった

育休によってマネジメントの視点が変わった

日本生命保険相互会社
首都圏代理店第二部 東京西代理店第四営業部
代理店営業部長 高橋 信康さん
(撮影:開發/家men編集部)

──高橋さんは2度の育休を取得していますが、初めて育休を取得した際のいきさつをお聞かせください。

もともと私自身がワークライフバランスに関心があり、また会社が男性従業員の育休取得を熱心に推進していたこともあり、せっかく子どもが生まれるのだから育休を取ってしっかり子育てしたいという思いを抱いていました。当時はすでに育休取得を後押しする組織風土が社内にしっかり根付いていて、上司も「ぜひ取ったほうがいい」と理解を示してくれました。妻には「本当に仕事を休めるの?」と心配されましたが、実際に育休を取得できると知って喜んでいましたよ。


──育休期間中に仕事から離れるにあたって気がかりなことはありませんでしたか?

第1子の時は本部に在籍していたので組織的なサポートを受けて気兼ねなく休めたのですが、第2子の時は営業の現場に立っていたこともあり、代理店様やお客様との関係で不測の事態が起きた際に自分で対応できないことへの心配は正直ありました。ただ、進行中の案件の状況について上司や部下とは日ごろから相談していたので、実際に私が休んでも一切業務に支障はありませんでした。


──従業員が当たり前のようにサポートし合う、まさに“お互い様意識”が醸成されている証ですね。

はい。育休とは関係ない年代の管理職も、リフレッシュ休暇を積極的に取得しています。逆に言うと、一人の従業員が休むと仕事が回らなくなるような組織は、健全な組織と言えないのではないでしょうか。


──男性従業員の平均育休期間は約1週間と伺いましたが、高橋さんの取得日数は?

私の場合は第1子・第2子ともに、土日を含めて合計9日間でした。正直なところ「もう少し長く取得したい」という思いもありましたが、例えば有休を活用するなど、育休という形以外にも家事育児に積極的に参画する方法はいくらでもあるので、日数に対するこだわりは特にありません。


──実際に育休を体験して、良かったことや大変だったことは?

1回目の育休は初めての赤ちゃんで、抱っこからミルクのあげ方まで「これでいいかな?」と妻に聞いてばかりでしたが、2回目の育休ではすっかり慣れておむつ替えなんかも楽しみながら率先してできました。その頃には上の子が3歳に育って遊びへの意欲が増していたので、土日だと混んでいてなかなか連れて行けないようなイベントにも親子4人で足を運ぶことができ、とても楽しそうでしたよ。また、子ども2人に目配りしながら面倒を見る大変さが身をもって実感できたので、育休後も家事育児を率先することで妻へのケアを心がけるようになりました。


──育休を終えてからご自身の働き方に変化は生まれましたか?

ワークスタイルが朝型に変わりましたね。子どもが寝ている間に家を出て、夜はなるべく早く帰って一緒に遊んだり寝かしつけをしています。またマネジメントの職務においては、子どもの急病で早退せざるをえないスタッフに対して、小さな子が急に体調を崩す大変さを十分理解しているので「〇〇ウイルスかもしれないよ。大丈夫?早く帰っていいし、明日も休んで構わないからね」と、より親身なケアを自然と行えるようになりました。


──育休で得られた体験や気づきを今後どのように活かしていきたいですか?

これから子どもが大きくなると妻が2人同時に面倒を見ることは難しくなるので、そこで自分が積極的に関わっていきたいですね。職場においても、育児に携わる従業員に対しては今後もしっかり理解を示し、無理なく働き続けられるよう育休の取得も含めて積極的にサポートしたいと思います。

(撮影:開發/家men編集部)

今回の取材で印象的だったのは、男性従業員が育休を取得しやすい空気を作るには、社内全体の風土、そして従業員をマネジメントする管理職=イクボスの理解が重要なカギであること。当事者の意識や努力だけに任せず、職場におけるサポート体制が盤石だからこそ、日本生命は6年連続で育休取得率100%という実績を残すことができているのでしょう。
また、男性が育休を検討するにあたって「長い日数仕事を休めない」という懸念がネックになりがちですが、日本生命が社内で推奨するようにまずは1週間でも取得すれば、家事育児参画への意識改革が芽生えるきっかけになり、長い目で見ると育休の日数以上の効果が期待できそうですね。
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