パパママが育休取得後もキャリアアップできる職場づくりとは?オイシックス・ラ・大地人事担当者&育休取得パパ社員にインタビュー!

パパママが育休取得後もキャリアアップできる職場づくりとは?オイシックス・ラ・大地人事担当者&育休取得パパ社員にインタビュー!

育休

目次[非表示]

  1. オイシックス・ラ・大地人事担当者に聞く「育休取得社員向け『復職プログラム』とは?」
  2. 育休取得パパ社員が語る「育休は自分の成長につながる、かけがえのない体験」
  3. インタビューを終えて
子どもが生まれたら我が子の成長をしっかり見守りたいと考えているパパ・プレパパにとって、気になる育休制度。しかし実態は、平成31年(2019年)度の男性の育休取得率は7.48%にとどまり、まだまだ男性にとって育休は取得しにくいのが現状です。

そんな中、2020年度の男性育休取得率が全国平均の2倍!という会社があります。

安心安全な農産品や加工食品、ミールキットなどの食品宅配を展開するオイシックス・ラ・大地株式会社は、“男女問わず育休が取得でき、復職後も生き生きと働ける環境づくり”を会社全体で取り組んでいるとのことで、その一つに「復職式」という復職社員を歓迎するイベントを毎年開催しています。

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そこで今回、オイシックス・ラ・大地株式会社の人事担当者の方にこの「復職式」が生まれた背景や、育休取得者の復帰後のサポート体制についてお話を伺います。

さらに、この春に職場復帰を迎えた育休取得パパ社員にもインタビュー。なぜオイシックス・ラ・大地で働くパパはスムーズに復職できるのか、その理由について家men編集部が迫ります。

オイシックス・ラ・大地人事担当者に聞く「育休取得社員向け『復職プログラム』とは?」

<インタビュー対象者> オイシックス・ラ・大地株式会社 HR本部 鷲尾早紀さん
──「復職式」は他の企業ではあまり見られない面白い取り組みだと思いますが、生まれた背景や経緯があれば教えて下さい。

オイシックス・ラ・大地では、これまで育休を取得後に復帰しているママが沢山いました。その中で育休から復帰したママ人事担当者が様々な壁にぶつかってしまったことが、育休復帰制度を見直す転機になりました。

その体験から復職プログラムが2017年に生まれ、その取り組みの一つとして「復職式」があります。他に復職者に向けた施策としては「復職前研修」で復帰前の心構えや、家族と話しておくべき内容などのレクチャーを行ったり、スムーズに仕事に慣れてもらうため復帰後には配属先の上司との定期的なヒアリング・面談を設けるなどしています。

復職者側は漠然と仕事と家庭の両立に不安を抱えており、会社の雰囲気や仕事に慣れるのに精いっぱいです。配属先でも、復職者の現状の把握や適切な仕事を任せるのが難しいなどの課題があります。そんな両者の悩みや不安を少しでも軽くし、復帰をスムーズにサポートする狙いです。

──今年「復職式」に男性社員が初めて参加されました。男性社員の育休取得を後押しするために、人事担当者や上司からどんな工夫や声かけをされていますか。

実は会社側から積極的に育児休業取得をおすすめしている訳ではなく、オイシックス・ラ・大地ではママに限らずパパも育休を取得することが普通になってきています。日常的に有休を取得しながらご家族との時間を充実させている社員も多く、この有休取得も含めるとたくさんの男性社員が育児に積極的に取り組んでいる印象です。

当社が展開するサービスのうち、「Oisix」は仕事や育児でお忙しいご家庭をターゲットにしており、お客様からのご意見をお聞きする機会が多く、男女関係なく社員みんなが「ママの日常ってこんなに大変なんだ…!」と育児の大変さを理解しています。なので、いざ自分が同じ状況になった時に、女性だけでなく男性社員自身も自然と育休を取得しようという考えになり、周囲のメンバーも理解があるからこそ職場でもサポートできているのではと感じます。
──会社全体でパパママをバックアップする文化が整っているのですね。

そうですね。育児に限らず例えば介護など、人生の中のライフステージの変化は誰にでも起こるので、どんな状況にあっても性別やパパママというのは関係なく、働き続けたい人にはパフォーマンスが発揮できるよう臨機応援にサポートしたいと考えています。また職場での上下関係はあまりなく、上司ともお互い距離が近いことが相談のしやすさにもつながっていると思います。

──男女問わず仕事と育児や介護を両立するために、オイシックス・ラ・大地では他にどんな施策が行われているのでしょうか。

一般的な育休・産休制度に加えて、病児保育の補助や認可外保育所に預ける補助は以前から実施されています。さらに昨年のコロナ禍をきっかけに、3つの新たな人事制度が運用開始となりました。
① 「スーパー時差勤務」
定時9時半から午前11時までの間で業務開始時間の選択も可能としていましたが、上長の承認を得れば、何時に通勤しても良いという制度です。 例:12:00出社、21:00退勤

②「細切れリモートワーク」
通常時もリモートワークを推奨していますが、お子さまの世話などで「朝3時間」「午後2 時間半」「夜3時間」と細切れでリモートワーク勤務しても1日分(通常の8時間勤務)としてみなされるというものです。 例えば子どもの体調不良などで学校や保育園をお休みした場合、日中に病院に連れていく時などにうまく活用できます。

③「リモートor出社」
リモート勤務する機会が増えたことにより、「リモートの日は移動時間がないので時短ではなくフルタイムで働きたい」 という社員の要望を受け、リモートの日と出社する日、それぞれ定時を変更できることにしました。
こちらは育児しながら働く社員の意見からできた制度ですが、現在は全社員がライフスタイルに応じて活用しており、とても好評です。
──育休取得者の中には、一般的に復職後のキャリアプランが描きにくいという方も多いようです。復帰後もキャリアアップしていくために、どのようなサポート制度があるのか教えてください。

いい意味でキャリアアップにおいて「パパだから、ママだから」という視点で評価をされることがなく、本人に与えられているミッションの達成度や自分のスキルをどう向上させることができたのかという点での評価指標はみんな一緒です。

復職社員は復職した直後に上司と面談し、会社から本人にお願いしたいミッションや役割を伝えて、「個人の成長プラン」に反映してもらうようにしています。3か月に1回は面談を設けるように働きかけたり、上司と部下間の1on1で毎週・隔週面談なども良く行われ、現在の業務の振り返りや今後の目標など細かくディスカッションしてもらうようにしています。

他にも、復職者があらためて社内の状況を理解するために、新入社員と一緒に研修を受けてもらう取り組みも行っており、早く慣れてパフォーマンスを発揮してもらえるように環境を整えています。

──男性育休取得率が全国平均の2倍という驚異的な数字ですが、実現できた経緯や他の企業でも取り入れられそうなポイントがあれば教えて下さい。

やはり育休取得者の復帰を歓迎している雰囲気を醸成していくことが重要だと考えています。多くのママ社員の方が育休取得してからほぼ100%復帰して活躍する姿を見て、「育休取得しても、自分も戻ってこられるんだ」という考えが持てるのかなと思います。

また男性社員の育休取得が増えてきたのも、多くの他のパパ社員が取得しているので取りやすいという気持ちにつながっているのでは。もし他の企業様で取り入れていただくとしたら、会社全体で育休取得者を快く送り出し、復帰時には本人を歓迎してくれている、という雰囲気をつくっていくことが一番大切だと感じています。
(編集部コメント)

インタビュー後、「復職をサポートするプログラムができたから終わりというわけではなく、会社としてウェルカムな雰囲気をつくっていくことが重要で、実はそれが一番難しい」というお話がありました。一朝一夕では実現できないからこそ、社員みんなが育児の大変さを理解し支え合う職場文化をつくり上げていくことで、様々な制度がうまく活用されているのだと感じました。

次は、育休取得パパ社員にインタビュー。育休を取得しようと思った背景や、取得後に思う男性が育休を取得するメリットについて伺いました。
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