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これぞ究極!世界一美味しいくんたま(燻製卵)の作り方

家menな皆様、こんにちは。燻製ニストの佐藤暁子です。

おかげさまで「男が極める 究極の燻製」連載も無事に第2回を迎えることができました。ご愛読ありがとうございます。


今回は唐突ですが「世界一美味しい燻製」を目指したいと思います。持ち前の謙虚さで「目指したい」と言いましたが、自己評価では世界一美味しかったです!

というわけで、おなじみの燻製食材「味玉」を燻製にしてみましょう。


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『世界一美味しい煮卵の作り方』という本が話題です。実はこの本に触発されて、世界一美味しい燻製たまご、略して“くんたま”作りをスタートしました(私の著書「俺の燻製料理」もよろしくお願いします)。


今までの私のレシピはこんな感じでした。


●ゆで卵をめんつゆに2〜3時間漬けて10分間燻煙する。

●ゆで卵は好みの固さに、めんつゆの量は適量で。


この作り方で十分に美味しくできますが、このレシピだと誰が作っても同じ味になりません(原因は後ほど説明します)。今回はいろいろ実験しながらこのレシピを改良し、誰でも作れる「世界一美味しいくんたま」の完成を目指します!


5種類の漬け汁を比較──ベストな味は?


まずは味玉作りから。

今までのめんつゆ味に加え、「めんつゆ+にんにく」「とり野菜みそ」「ボンカレー」「塩麹」の合計5種類に半熟ゆで卵を半日漬けました


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「カレー味やみそ味のくんたまがあっても面白いよね」という安易な発想で作ったこの5種類。漬ける時間を半日にしたのは、『世界一美味しい煮卵の作り方』で紹介されていた煮卵のレシピの漬け込み時間が半日だったから。

半日漬けた卵を取り出し、10分間燻煙しました


家men,燻製,第2回,卵比較


参考として、味つけをしていない半熟ゆで卵を半分に割って左端に配置。その隣から縦列で(左から順に)「カレー」「みそ」「塩麹」「めんつゆ」「めんつゆ+にんにく」に漬けた卵を分類。そのうち最上段は「味玉」、中段は「くんたま」、下段は「くんたまを半分に割った断面」となっています。


気になるお味ですが、カレー以外全部しょっぱい。特に塩麹は完食できませんでした。カレーは、香りはつくものの味がほとんどつきませんでした。それ以外のものは、しょっぱすぎましたが、半日漬けたおかげで黄身までしっかり味がついています。中でもやはり、めんつゆとめんつゆ+にんにくが一番おいしい。そして、せっかく半熟に作ったゆで卵の黄身には、完全に火が通ってしまいました


燻煙時間と漬け汁の分量をアレンジし“しょっぱさ”を解消


ここは「めんつゆ」と「めんつゆ+にんにく」に絞って再チャレンジ! 燻煙時間は6分に短縮します。

しょっぱくなるのはどうしたものか…めんつゆが多いのではないか? そこでジップロックに残っためんつゆを計量したところ、いつも通り適当に入れためんつゆは150cc。思いきって1/3量の50ccにしました

キッチンペーパーを使って、めんつゆが全体にしみるようにします。


家men,燻製,第2回,ジップロック50cc


半日おいて、卵を取り出し燻煙しました。今回は6分。


家men,燻製,第2回,皿2枚


こちらの写真は「燻煙前の味玉を半分に割った断面」「くんたま」「くんたまの断面」です。味は、黄身までしっかり味がついていて、ご飯にもお酒にも合いそうです。

「めんつゆ+にんにく」に漬けたくんたまは、ラーメンの味玉の代わりにくんたま入れたら?と全国のラーメン屋さんに提案して回りたいおいしさ! ラーメンに絶対に合うし、何個でも食べられそう。味玉より、くんたまの方が断然美味しい! 生の黄身がたら~っとまでは行きませんでしたが、かなりレアでとろりと仕上がりました。


家men,燻製,第2回,くんたま


さらに、燻煙時間を短くしたことで白身がフワフワに。これ以上燻煙時間を短くすると、燻製の醍醐味である香りが薄くなりそうだと判断。というわけで、これが私の「世界一美味しいくんたま」です! 皆さんもぜひ自分好みの世界一のくんたまを探してみてください。


参考までに今回のレシピをまとめました。


【世界一美味しいくんたまの作り方】

■材料
・めんつゆ 50cc
(市販のものは使いません。みりん、しょうゆ、出汁(水でも可)を1:1:1の割合で鍋に入れて煮立たせたものを使用)
・卵 3個
・おろしにんにく 1/2かけ(お好みで)
・ジップロック、キッチンペーパー、スモーカー、アルミホイル、スモークチップ(サクラ、ヒッコリー、クルミなど)


■作り方

1. めんつゆを作る

私は市販のめんつゆを使いません。作りやすい分量で、みりん、しょうゆ、出汁(水でも可)を1:1:1の割合で鍋に入れ、煮立たせて冷ましておく

残りは玉子焼きに入れたり、素麺やざる蕎麦のつゆとしてお使いください。


2. 半熟のゆで卵を作る

いろいろな作り方がありますが、私の作り方を紹介します。

・2.5リットルの沸騰したお湯の中に冷蔵庫から出した卵3個をザルに入れて沈める。

・タイマーを6分間でセットし、箸で20回かき混ぜる(黄身が中心に来るように)。

・6分後ザルを引き上げる。氷水に6分間浸ける。

ゆで卵全体にヒビを入れて、まずお尻の部分(とがってない方)の殻と薄皮をめくり、その部分から水道の水を流し込む。すると、白身と薄皮の間に水が入り、殻がむきやすくなります。


3. ジップロックにキッチンペーパーで包んだゆで卵を入れ、めんつゆを50㏄入れる

お好みでおろしにんにくを入れて、冷蔵庫で半日漬け込む。



4. ジップロックからゆで卵を取り出し、キッチンペーパーでめんつゆを丁寧に拭きとり、少し乾燥させる


家men,燻製,第2回,味玉乾燥


5. スモーカーにアルミホイルを敷き、スモークチップをひとつかみのせる

ひとつかみは、大体10g程度です。


家men,燻製,第2回,網と味玉


6. スモーカーに網をセットし、その上に味玉をのせる

写真では4個になっています。すみません。


家men,燻製,第2回,網と味玉4個


7. 蓋をして、中火にかける


家men,燻製,第2回,中火


8. スモーカーの蓋のフチから煙が出たらチップが焦げ始めたサイン。弱火にして6分

この連載では、煙が出て弱火にしてからの時間を「燻煙時間」と呼んでいます。


家men,燻製,第2回,弱火


9. 6分後、火を止める。スモーカーの中の煙が落ち着くまで蓋は開けない

すぐに蓋を開けると家の中が煙臭くなります。5〜10分程度待ちましょう。


家men,燻製,第2回,フタ


10. 完成!


家men,燻製,第2回,完成


「世界一美味しいくんたま作り」の研究で分かったこと


今回作ってみて、レシピの分量が「適量」だと味がまったく違ってしまうことを改めて認識しました。「適量」という簡単なレシピは取っかかりやすいけど、しっかり計量しないと “誰が作っても同じ味”にはなりません

そして半日漬けることによって、今まで作ってきたくんたまよりもずっと深い味わいになりました。燻煙時間については、使用するスモーカーによって変わります。私の使っている中華鍋スモーカーでは、この時間がベストでした。



本当に美味しいくんたまです。

今回は、連載のタイトル「究極の燻製」らしい記事が書けて嬉しいです!


来月は、私の燻製教室から「魚の燻製教室」を中継したいと思います。お楽しみに!



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佐藤暁子

佐藤暁子

佐藤暁子(一般社団法人 日本燻製協会代表理事) OLを経て、燻製バーを開業。燻製を広めたいと「一般社団法人日本燻製協会」を設立。現在は定期的に燻製教室を開催するなど、家庭やバーベキューで手軽にできる燻製の普及に尽力している。宝島社より、著書「俺の燻製料理」が発売中。

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