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【タイプ別お手入れ術】スニーカーもきちんとお手入れしよう!長持ちさせるためのポイントとは?

日々の生活用品や趣味のこだわりアイテムなど、大切なモノを長く愛用し続けるために必要な“お手入れ”術を、各アイテムの取り扱いを熟知した専門家たちに解説していただく「こだわり品のお手入れ術」


第3回のテーマは「スニーカー」。

前回に続いてAll About「靴」ガイドの飯野高広さんに、スニーカーのタイプ別にお手入れの基本を解説いただきます。


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「そもそもスニーカーって履き潰すものじゃないの?」と疑問に思われる方も多いかもしれません。しかし革靴だけでなくスニーカーも、お手入れする・しないで見栄えだけでなく、寿命が驚くほど大きく変化します。


だから、お気に入りの一足を長く履きたいのであれば、たまにでも良いので以下の方法でしっかり労わってあげていただきたいです。決して難しくありませんので!


レザースニーカーの場合


まずはここ十数年で一気に人気が定着した革製のスニーカーについて。


実は原則、前回ご紹介した「革靴のお手入れ」のStep1とStep2をそのまま行っていただければ大丈夫! 何せアッパーが同じ「革」なのですから。


汚れを取り除き、内部に水分や油分、時には色も補給するのを通じて、通気性を保ちつつ革の柔らかさ・しなやかさを維持することが肝心です。


こだわり品のお手入れ術


特に、巷で多くみられる白のレザースニーカーは、この色専用の乳化性靴クリームを用いると、その最大の特徴である「白さ」を圧倒的に蘇らせやすいので、ぜひとも覚えておきましょう。


白についてはスニーカーの革も専用クリームも、最終的な色出しにインクのような染料ではなく、ペンキのような顔料しか用いていません。

その分、表面を覆う力に非常に優れ、多少の汚れであれば(取り除くのではなく)塗膜の下に隠してしまえるからです。


ただしこの白専用の乳化性クリーム、ぱっと見ニュートラル(無色)のものと見た目がそっくりなので、使用時は絶対に間違えないようにしましょう


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写真左がニュートラル(無色)、右が白専用の乳化性クリーム


無色の代わりに白専用を使う分には、まあ特段の害はないのですが…。

その逆、すなわち黒や茶の革靴にニュートラルと勘違いして白の乳化性靴クリームを塗ってしまうと、白味を取り除くのが非常に困難になりますので、くれぐれもご注意のほど。


塗布用のブラシや乾拭き用の布も、白専用のものを用いてください。


キャンバススニーカーの場合


一方、アッパーにコットンやナイロン製の生地を用いたスニーカーについては、お手入れのやり方がまったく異なり、基本的には専用洗剤での水洗いが唯一かつ最強の方法となります。


水洗いの際には、ブラシやたわし、それに食器洗い用のメラミンスポンジなどを使用するのも効果的。漂白剤の入っているものや研磨剤の入っているものなど専用洗剤は多種多様ですが、最近は環境への負荷を抑えたものが人気のようです。


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とはいえ一番肝心なのは、水洗いの次の工程かもしれません。

ブラシやスポンジを使ってゴシゴシ洗い、いったん水でしっかりすすいだ後、弱酸性のボディソープを用いてもう一度軽く洗うのです


これは乾いた後の「黄ばみ」を防ぐための一工夫


黄ばみの原因は、アッパーの表面に残りがちな洗剤のアルカリ性成分。

なので、これを弱酸性のボディソープで中和させる、実に化学的に理にかなった作戦です。特に白系のキャンバス地の場合は効果てきめん!


スニーカーを洗ったら再度しっかりすすぎ、陰干して乾燥させた後、仕上げに靴全体に撥水スプレーを掛けましょう


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これは雨などの余分な水がアッパーに染み込むのを防ぐだけでなく、汚れから守る対策でもあります。至近距離からではなく靴から約30㎝程度離して、まんべんなくスプレーしましょう。


ついつい革専用に思いがちですが、実は靴用撥水スプレーはほとんどの商品が布にも使えますので(例外もあり)、心配無用です。


スニーカー特有の汚れへの対応


一般的な革靴ではまったく気にならないのに、スニーカーではどうしても気になりがちな汚れもいくつかあります。ここまでしっかりお手入れしてこそ、長持ちにつながります。


1. 靴紐

実は革靴もそうなのですが、スニーカーの場合も靴紐の状態をチェックすることもお手入れの重要な項目です。

お手入れの際は靴紐を外し、汚れていたら洗剤で水洗いし、傷んでいたら新品に交換しましょう


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2. 着脱式のインソール

革靴にはあまりない一方で、スニーカーにはかなりの確率で存在するのがこのパーツです。こちらもお手入れのタイミングで外して洗剤で水洗いすれば、汗や汚れだけでなく今まで染み込んでいた臭いまで除去され、快適性が飛躍的に回復します。


3. コバ周り(アウトソールの側面)

ここは革靴では濃色の場合が多いので汚れもあまり気づかないのとは対照的に、白いスニーカーでは汚れが非常に目立ちます。印象の良し悪しを結構大きく左右するエリアですが、洗浄には意外なものが効果を発揮します。

まず革靴用のクリーナーを用いてある程度汚れを取り除いた後、台所でよく使う「洗剤がいらない白いウレタン状のキューブ」=メラミンスポンジを水に浸して擦り洗いするのです。これで黒ずみが驚くほど一気に消えますよ!


日頃のほんのひと手間が、長持ちの秘訣!


お手入れそのものではないのですが、最後に、スニーカーも革靴も関係なく靴の寿命を一気に縮めてしまう三大「べからず」をご紹介しておきましょう。


1. 靴の脱ぎ履きは靴紐を結んだまま行うべからず

2. 靴を履く際につま先を地面にトントン叩くべからず

3. 靴を履く際にかかとを潰して無理やり足を入れようとするべからず


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なかでも①は「フィット感の微調整機能」という靴紐の存在意義を放棄したと同様の愚行で、かなりの確率で②と③に伝染します。


また②はつま先に入っている芯材、③はかかとに内蔵されている芯材を破壊する行為そのものであり、あっという間に靴のあるべき形状が崩れ、履き心地も著しく悪化します。特にスニーカーではついつい無意識に行ってしまう人が大多数のはず。


お気に入りの一足を短命に終わらせることのないよう、どうか気をつけてください。


>「こだわり品のお手入れ術」その他の記事はこちら


All Aboutガイド 飯野 高広

All Aboutガイド 飯野 高広

All About「靴」ガイド(https://allabout.co.jp/gm/gp/751/) スーツなど男性の服飾品全般を執筆領域とし、ビジネスマン経験を生かした視点で論じる。また、専門学校で近現代ファッション史の講義も受け持つ。紳士靴関連では2010年に出版した『紳士靴を嗜む:はじめの一歩から極めるまで』(朝日新聞出版)がロングセラーとなる一方で、2015年にはTV番組「マツコの知らない世界」に「靴磨きの世界」のガイド役としても出演。2017年末にも『大切な靴と長くつきあうための靴磨き・手入れがよくわかる本』(池田書店)を上梓するなど、基本面特にお手入れの大切さの普及に取り組んでいる。

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