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革をダメージや汚れから守って、長く使おう!鞄(カバン)のお手入れ術

日々の生活用品や趣味のこだわりアイテムなど、大切なモノを長く愛用し続けるために必要な“お手入れ”術を、各アイテムの取り扱いを熟知した専門家たちに解説していただく「こだわり品のお手入れ術」。


第4回のテーマは「鞄(カバン)」。老舗工房の「土屋鞄製造所」に、革製鞄の日常的なメンテナンスや保管方法を解説いただきます。


鞄を台無しにしてしまう原因を知っておこう

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革製鞄を使わなくなる理由として、時計などのように「壊れて使えなくなった」ではなく、「キレイでなくなったから」という方が多いようです。

では、革にダメージを与え、鞄を台無しにしてしまう原因となるのは? 主に次の3つが挙げられます。


1. 汚れ

革製品は直接手で触れることが多いため、汚れが付きやすいもの。汚れは革のダメージにつながるので、手入れをして革の負担を少なくすることが大切です。


2. 水・湿気

革は湿度に弱い素材なので、きちんと保管しないとカビが発生する原因にもなります。また、革が濡れると水ぶくれや色落ちを引き起こしてしまうことも。さらに、水分を吸うことによって革の脂分が抜けて堅くなる場合があり、型崩れにつながるおそれもあります。


3. 型崩れ

革は天然素材のため、パンパンに荷物を詰め込んだり、長く使い続けるうちにダメージを受けてしまいます。なので適度に休息を与える必要があります。


以上の3つを念頭に置いて、日々のメンテナンスや保管方法を解説したいと思います。


普段使いで欠かせないメンテナンス

■使い終わったら乾拭きを

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革製鞄の美しさを保つために欠かさず行っておきたいこと。それは、家に帰ったらササッと乾拭きすることです。力を入れすぎず、全体を優しく撫でるように拭くのがコツ。ハンドル部分は使っている間に手の汚れや汗がつきやすいので、特に丁寧に拭きましょう。


■防水ケアも忘れずに

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雨や雪に見舞われてしまった時のため、初めて革製鞄を使う前に防水スプレーを施しておくのもオススメ汚れ防止にもつながるので、とにかく汚れをつけずキレイに使いたい方は定期的に防水スプレーを掛けましょう(防水効果が切れるのはおよそ1週間)。


まずは柔らかくてきれいな布で乾拭きをして、表面全体のホコリなどの汚れを落とします。そして、上手に防水スプレーを掛けるコツは、均等に液が付着するよう、鞄から30cmほど離して使うこと。

20〜30分かけて完全に乾いたら、柔らかい布で軽く乾拭きして馴染ませましょう。

※初めて防水ケアを行う際は、目立たない部分で試してからご使用ください


■濡れたらすぐに拭く

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先ほど申し上げたように、革にとって水は天敵。水分と一緒に必要な油分まで失われ、劣化の原因となってしまいます。なので、もし濡れてしまったらタオルなどですぐに拭いてください


キレイな状態を保つクリーニング術&オイルケア


鞄は直接手で触れる部分はもちろん、角部分や底面も汚れがち。汚れは革にとって大きなダメージ要因となるので、汚れに気がついたらすぐに皮革用クリーナーでキレイにしましょう。


1. ホコリを落とす

乾拭きやブラシがけを行って、革の表面のホコリを落とします。

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2. 布にクリーナーを出す

柔らかい布(できれば綿など天然のもの)にクリーナーを数滴出します。つけすぎは色落ちの原因になるのでご注意ください。

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3. 軽く叩く

汚れ部分を布で軽く叩いて、汚れを浮かします。こすってしまうと革が色落ちしたり、汚れが広がるので要注意です。

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4. 布で汚れを吸い取る

浮き上がった汚れを、きれいな布で吸収。さらに仕上げ拭きをして余分なクリーナーを取り除いたら終了です。

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プラスα. オイルケア

乾燥によるひび割れなどを防ぐため、革が潤いを取り戻すことができるよう定期的なオイルケアもオススメします。革専用オイルを1円玉サイズで布にとって、全体に丁寧に馴染ませてください。

※財布などの小物の場合、オイルの量は米粒ぐらいが適量です

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型崩れやカビを防ぐ、正しい保管方法


革製鞄は大切にしまい込んでおくよりも、積極的に使っていく方が革らしさを保ち、経年変化によって味わい深く馴染んでいきます。


とはいえ、革は天然素材のため、使えば使うほどダメージを受けてしまいます。そこで鞄を長持ちさせるために覚えておいてほしいのが、靴のように時々休息を与えること。


革がくたびれてしまうのを多少なりとも和らげるため、使わない時は鞄の中身を取り出してください。毎日使っているビジネスバッグは、休日に休ませてあげましょう。


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その際、新聞紙など丸めた紙などを鞄の中に入れておくと、湿気取りと型崩れ防止に効果的。また、虫は新聞紙のインクの匂いを嫌うので、虫除け効果も期待できますよ(インクが内装に移らないよう、紙や布で包んでください)。


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長時間しまう場合は、ホコリや傷がつかないよう、製品が包まれていた不織布の袋に入れて保管することをオススメします。直射日光の当たらない場所、そして通気性の良い場所を選び、型崩れが起きないよう縦に置いてください。

また、湿気対策と定期確認がてらに、時々袋から出して風通しの良い場所に出すといいですよ(通気性の悪いビニール袋は保管用に向きません)。


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上質な革製品は長く愛用すれば愛用するほど味わいが深まり、持ち主の生活に馴染んでいきます。

革の経年変化を楽しみながら適切なメンテナンスを定期的に行い、お気に入りの鞄と末永く付き合っていってください。


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>「こだわり品のお手入れ術」その他の記事はこちら


土屋鞄製造所

土屋鞄製造所

1965年にランドセル工房として東京・足立区で創業。その後、大人用の革鞄や大人用の革小物など革製品を幅広く手がけるようになり、商品企画、職人による製造、そして販売まで一貫した体制でものづくりに取り組んでいる。 ホームページ https://www.tsuchiya-kaban.jp/

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