
これでアイロンいらず?洗濯物のシワを防ぐ洗い方&干し方
こんにちは。365日洗濯のことで頭がいっぱいの洗濯ハカセの神崎です。
以前、「プロが教えるアイロンがけの極意」という回で正しいアイロンがけについて解説しましたが、それでも「アイロンがけは苦手」「そもそもアイロンがけをしたくない」「アイロンが不要になる方法はないか?」という声を多数いただいている様子。
そこで今回はズバリ! アイロンがいらなくなる?洗濯物のシワを防ぐ洗い方や干し方について紹介します。
知ってますか?洋服にシワが付いて取れなくなるメカニズム
洋服にシワが付くと必要になるのがアイロンがけ。
シワシワの服で他人の前に出るのはマナー違反だし、洋服がピシッっとシワなく着こなせると、なんだか気持ちよく生活できそうな気もしますよね。
アイロンが不要になるがあれば知りたいという人も多いでしょうが、まずはそもそもアイロンをかけなければいけなくなる、シワのメカニズムについて解説します。
アイロンがけが必要なぐらい洋服にシワが付く原因は、大きく分けて次の3つです。
1. 着ている時にシワが付く
2. 洗っている最中に他の物と絡んだり、もみ洗いされてシワが付く
3. 干す時にしっかりシワを伸ばしていない
この中でも、アイロンがけを不要にするために最も大切なポイントは「干す時の衣類の扱い」。
衣類につくシワは湿っている時が最もつきやすく、シワがついたまま乾燥させてしまった場合、シワを伸ばすことが難しくなってしまうからです。
例えば、家を掃除するための雑巾を、ぎゅっと絞って放置したらどうなるでしょうか。絞られた状態のまま固まってしまい、乾いてから元に戻すのはほぼ無理ではありませんか?
濡れた状態の時に生じる衣類のシワも、これと同じメカニズムです。
シワの部分は繊維と繊維が絡みやすい状態になっており、繊維が絡んだまま乾燥させてしまうと乾いた状態から繊維をほぐすことが難しく、その結果シワが簡単には取れなくなります。
つまり、アイロンで蒸気という湿気を与えながら、ほぐしてアイロンがけをしないといけない状況になってしまうのです。
なので、アイロンがけを不要とするのに最も大事なポイントは「洗濯が終わってからが、一番の勝負どころ」と言えます。
ただし、この一番大事な部分だけ注意しておけばいいというものではありません。アイロンがけを不要にする第一歩は、洗う前から始まっていると言っても過言ではないからです。
アイロン不要になるかもしれない洗濯術
まずは、洗濯機に入れる前の衣類の扱いから。
シワに関しては、洗濯する衣類の繊維がどんな種類なのかも大きく関わります。
ポリエステルやアクリルなどは繊維同士が絡まることが少なく、繊維自体も折れ曲りなどに強いため、シワになりにくいので特別な対処はさほど必要ではないケースが多いです。
逆に、綿や麻といった天然繊維の素材はシワになりやすいので注意が必要。
外出時に羽織るものでシワを増やしたくない衣類は、洗濯ネットに畳んで入れることがシワを生じにくくする前準備と言えます。
次に、洗剤の種類もシワに影響します。
粉洗剤は洗浄力が強く、繊維の影響も強いため多少シワがきつくなりやすく、逆に液体洗剤は粉洗剤よりシワになりにくいと言えます。
また、柔軟剤を使うことで繊維自体がしなやかになり、摩擦が起こりにくくなるため洗い上がりの際にシワを伸ばしやすくなります。なので、柔軟剤を使う洗い方も、アイロン不要の洗濯術として採用したいところです。
そして一番大事なのは、干す時の衣類の扱い。
シワのまま干して乾燥させてしまうと、間違いなくアイロンがけは必須になります。逆に、干す時の濡れている状態はアイロンなしでもシワが伸ばしやすい。
つまり洗濯機から取り出した直後だと、手で容易にシワが伸ばせるということです。
昔は「手でパンパン生地を叩く行為は生地が傷みやすい」と言われていたこともありましたが、今はまったく逆。パンパン生地を叩くことが推奨され始めています。
なので、衣類をハンガーにさげて物干し竿に吊るしたら、“手アイロン”の要領で衣類をなでたり、パンパン叩いてシワを徹底的に伸ばしましょう。
シワが伸びた状態で乾かしてしまえば、乾いた後でシワになることはありませんよ。
洗濯ネットの利用。
洗剤の選び方と柔軟剤利用のススメ。
濡れている時にシワを伸ばす“手アイロン”。
この3つさえ徹底してもらえば、ほぼアイロンなしで人前に出ても恥ずかしくない衣類の洗濯が実現できてしまいます。
アイロンはやっぱり面倒だな、苦手だなと思う人は、洗濯から乾燥させるまでの間を工夫して、アイロンいらずの洗濯術をマスターしてみてくださいね。