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『天使のくれた時間』 | 愛する妻子がいる──それこそが奇跡のような幸せ

「いい夫婦の日」にパートナーへの感謝を映画で噛みしめよう


来たる11月22日は「いい夫婦の日」。

その分かりやすい語呂から認知度の高い記念日ですが、いざ「どんな目的の日?」と問われると答えに迷う人も少なくないのではないでしょうか。


もちろん決まった過ごし方があるわけではありませんが一般的には、夫婦がお互いに感謝の気持ちを伝え合い、絆を深めるきっかけにする日とされています。


そこで今回の連載では、そんな「いい夫婦の日」の趣旨にピッタリな映画をご紹介します。多忙なビジネスマンが“もう一つの人生”を体験することで新たな気づきを得る、ハートウォーミングな寓話『天使のくれた時間』です。


仕事人間が体験する“もう一つの人生”


ウォール街での成功を夢見るジャックは、キャリアアップのため恋人ケイトと別れてロンドンに旅立ちます。

それから13年後。結婚せず仕事だけに人生を捧げてきたジャックは、ニューヨークの大手金融会社の社長に。地位と富こそ手に入れたものの、クリスマス・イブも働く仕事中心の日々を送っていました。


そんな彼の前に風変わりな黒人青年が突然現れ、謎めいた予言を残して去ります。翌朝ジャックが目を覚ますと、なんと13年前に別れたはずのケイトと結婚していて、子ども2人と同じ家に暮らしていました。


状況が分からないままジャックは“家族”との生活を送ることに。

“もう一つの人生”におけるジャックはリッチな社長ではなく、郊外の街で庶民的な暮らしを送るタイヤ店勤務のファミリーパパ。最初は「月並みな暮らしだ」と小馬鹿にしますが、昔と変わらず美しい妻と愛らしい子どもたちに囲まれるうちに、満ち足りた気持ちを抱いていきます。


それは、これまで仕事一筋だった自分が追い求めた成功とは正反対だけど、逆に今の自分では決して得られない奇跡のような幸せ。

「愛する家族がいるって、こんなに幸せなのか」と初めて気づくジャックの気持ちは、彼の現実世界での境遇──仕事だけに生きる温もりのない独身生活──を知っている私たちの心にもホンワカと広がっていくのです。


大切なパートナーがいるという奇跡に感謝したくなる“大人の寓話”


もちろん幸せの価値観は人それぞれ。仕事での成功に達成感を見出す人もいれば、何不自由ない生活を手にすることを人生最大の成功と考える人もいることでしょう。


でも、自分が心から愛し、逆に自分のことを心から愛してくれるパートナーや子どもがいることは、物質的な成功には代えることのできない、かけがえのない幸せであり奇跡


仕事人間だったジャックがそうした幸せに心地よく浸っていく姿を見ていると、彼に感情移入しながら見ている私たちも同じ気持ちを自らに重ね合わせ、普段当たり前のように感じがちな家族の大切さを噛みしめられるはず。


“大人の寓話”といえるこの映画を通じて、人生において本当の幸せとは何かを見つめ直してみませんか? きっとパートナーのことが改めて愛おしく感じられ、自然に「ありがとう」と伝えたくなるはずですよ。


『天使のくれた時間』(2000年) /アメリカ/ 上映時間:125分

Photo by Universal Studios - © 2000 - Universal Studios - All Rights Reserved

上村 真徹(ライター・編集者)

上村 真徹(ライター・編集者)

家庭では妻の笑顔と娘の成長を最大の生きがいに、週末の料理やデザート作りで家族の胃袋をつかんでいる。最近は娘が成長し、以前ほど甘えてくれなくなったのが悩みのタネ。映画は新作・旧作問わず、年間100作品以上鑑賞。マイベストムービーは『ゴッドファーザー』だが、実は泣ける映画好き。

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