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ガントチャートで調理の工程と流れを可視化しよう(後半)

秘密結社「主夫の友」総統の村上です。


前回はカレー作りのガントチャート(工程図)を作成しました

カレー作りとごはんを炊く2つのプロジェクトを調理工程(タスク)に細かく分けてチャート化し、調理の流れを可視化することで、各調理工程の所要時間や前後の段取りが分かりやすくなりました。


今回は複数のプロジェクトをどのように進行(調理)させていくのかを考えていきます。



ご飯とカレー、2つのプロジェクトの進行を考える


ごはんを炊くプロジェクトでは、「米を研ぐ」→「水に浸す(吸水)」→「炊飯」→「蒸らし」の工程がありますが、各タスクのバーが左端から順に右端まで連続して書かれています。

カレーを作るプロジェクトのバーも「具材を切る」ところから煮込んで完成するまで横軸ほぼすべての時間を要していて、両方のプロジェクトを同時進行するのは大変そうに見えます。


ガントチャートでは各タスクの開始時間と終了時間をバーでつなげて表記するため、作業が絶え間なく続いているように見えますが、ずっと張り付いて調理しなければならないわけではありません


ご飯を炊く実際の作業は最初に米を研いで水に浸すまででほぼ完了。その後の吸水はそのまま放置して待機ですし、炊飯も炊飯器で炊く場合はスイッチを押せばすべて自動。

カレーも切った具材を鍋に入れたら、具材が柔らかくなるまで煮込んでいる間やルウを割り入れてとろみが付くまで煮込む間は、時々様子を見るだけ。


このように料理には待ち時間もあるのです

料理によっては長時間漬け込んで味を染み込ませたり、一晩寝かせたりと、調理する時間よりも待ち時間の方が長いレシピもよくあります。


実際の調理タスクを可視化して作業の流れを把握しよう


カレー作りの作業時間と待ち時間を分かりやすくするために、実際に作業するタスクの時間帯の背景をグレーで塗ってみましょう。

煮込んだ具材の火の通り具合などで作業時間が前後する箇所は斜めにしています。



プロジェクトのラインはごはんとカレーの2ラインあっても、実際の作業ではどちらか一方の調理をしている時間がほとんどのようです。

両方のプロジェクトにグレーが重なっているところは、両方の料理を並列処理する作業が必要ですが、一部の時間なのでそこだけ注意して、後は流れ通り作業すれば大丈夫です。


各タスクのチャートを見ると、お米を水に浸している5分頃からの30分間やカレーを煮込んでいる間の20分以降に、グレーに塗られていない部分がありますね。これらは調理の待ち時間です。


テレビの料理番組では事前に食材が用意されていて、調理する時にいいタイミングでアシスタントがどこからか取り出してきますが、家庭では事前にすべて食材を切っておいたり調味料を取り分けておくことはほぼしません。


料理に慣れている人は料理の待ち時間というスキマ時間を利用して、次の料理の準備や下ごしらえなどをしています

「料理は段取りだ」と言われるのは、こうした作業時間と待ち時間のタスク管理の上手さを指すのです。


待ち時間を有効活用。副菜も作って「名もなき家事」もやろう


カレーを煮込んでいる間にまだタスクの余裕がありそうなので、時間を有効活用できるように他の作業を追加してみましょう。



栄養バランスや彩りを考慮して、副菜にサラダを作ることにしました。カレーの具材を煮込んでいる時間の20~35分の間で調理します


さらに、できたての料理をすぐ食べられるようにテーブルセッティング(食卓準備)。

料理は作りっぱなしではいけませんので調理器具の後片付けもタスクに入れましょう。


せっかく料理してもキッチンが散らかしっぱなしではダメ。テーブルセッティングや片付けも料理の一部。いわゆる「名もなき家事」です。

これらはカレーのルウを入れた後のとろみが付くまで煮込み待ちの時間の60分以降で作業します


ごはんとカレーに加えて、サラダ、テーブルセッティング、片付けのプロジェクトが増えました。


すべての調理タスクを可視化してみよう


プロジェクトを増やしたガントチャートにも、実際に作業するタスクの時間帯の背景をグレーで塗ってみましょう。



プロジェクトおよびタスクが増えた分、余剰時間は減って複数のプロジェクトを行き来することになり、スケジュール管理がシビアになりました。


しかし、グレー部分の重なっている同時作業が必要な箇所と量はほぼ変わらないので、作業を順序立てて行えば大変なことはありません。


料理は段取り=タスク管理が重要


「料理が上手な人」とはどんな人でしょうか。

味付けが美味い、包丁さばきなどの技術が高い、調理が早い、レシピの豊富さ、アレンジ力、盛り付けが美しいなど、さまざまなスキルが考えられます。


では「仕事ができる人」はどうでしょう?

仕事もさまざまな評価軸がありますが、最近重要視されているのは「仕事の効率化」や「生産性の向上」。限られた時間内で成果を上げることが求められています。


近年、時短料理が流行っていますが、忙しい今の時代では料理も限られた時間内でチャチャッと作れる能力、つまり効率化=段取りが重要です。

しかし、料理本やネット上のレシピには各料理の手順は載っていても、複数の料理を同時に作る段取りはあまり書かれていません。


料理の段取りは経験則や慣れによる部分が大きかったのですが、料理ができる人というのは、今回のガントチャートで可視化したようなタスク管理を頭の中で組み立てて先読みし調理しているのです。


料理は理系!料理をプロジェクトマネジメント。」その他の記事はこちら>



村上誠

村上誠

NPO法人ファザーリング・ジャパン理事、秘密結社主夫の友総統。 1971年生まれ。2児の父。結婚と同時に実両親と同居し、母の介護を機に自身のワークライフ(家事、育児、祖父母のケア)バランスを見直し兼業主夫となる。2015年に主夫仲間と「秘密結社主夫の友」を結成、「主夫=主体的に家事育児に携わる男性」と定義し、男性の育児・家事の更なる浸透と女性活躍の推進、夫婦の多様性を目指して、総統として活動中。料理講座の講師を務めたりメディア出演するなど料理の腕前は一級品。父親の育児家事参画、夫婦関係、祖父母の孫育て、地域の子育て支援など幅広い家族・育児テーマを取り扱い、全国で講演活動やイベント出演をしている。

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