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【男の育休ファイル】仕事から離れて“大切なこと”に気づいた、バトンタッチ型パパの育休体験

育児休暇の取得を計画しているパパの参考に、育休取得経験のある先輩パパたちの経験談をお伝えしていく「男の育休ファイル」


今回は、ママと共働きで一人娘を育て、奥様の職場復帰と入れ替わりに育休を開始する「バトンタッチ型」の育休スタイルを選んだ辻下さんにインタビュー。育休前・育休中・育休後の体験を振り返っていただきます。


【育休前】有給休暇を利用して1カ月間の“育休”に


─育休を取得しようと思ったきっかけは?

もともと育休自体に興味があったのですが、育休中だった妻の職場復帰と、娘が保育園に登園しはじめる時期がちょうど重なり、必要に迫られたことがきっかけです。


─数ある育休タイプの中から「バトンタッチ型」を選んだ事情は?

娘が通う保育園では最初に1カ月程度の慣らし保育があるのですが、慣らし保育のスタートと妻の職場復帰がちょうど同じ4月からに。そこで私が慣らし保育の対応にあたるため、妻と入れ替わりで1カ月間の育休を取得することにしました。


─育休期間を1カ月間に定めた理由は?

実は、育休取得を決意した時には国が定める取得開始期間を過ぎていたため、育休制度を活用することができず、有給休暇を20営業日連続で取得させてもらいました。

育休であれば1カ月ではなく半年間から1年間ぐらい取得したかもしれませんが、有給休暇の活用だったため1カ月にとどめたのです。


─会社にはどのタイミングで育休を申請しましたか?

育休スタートの3カ月ぐらい前に所属長に相談し、同時にチームの仲間にも相談することで共有しました。

男性の育休取得は会社で初(厳密には有給休暇ですが)だったため、取得前後の仕事において成果を残すこと、また私がいない間にチームメンバーが同じ成果を出せるよう引き継ぐことに努め、自分の育休が良い前例となるように心がけました。


─育休取得を決めた際の周囲の反応はどのようなものでしたか?

会社の同僚たちと年齢や世代が近いこともあり、みんな二つ返事で承諾し歓迎してくれました。部長は実際にお子さんがいて子育てに積極的にかかわり、マネージャーはこれから子どもを授かりたいと考え、また未婚のチームメンバーは自分も子育てやプライベートは充実させたいという、さまざまな働き方を推進する職場だったからこそでしょう。


─育休取得前に疑問や不安を抱いたことはありましたか?

疑問や不安よりも「どうやって充実した育休にするか」を考えていましたね。男性の家事育児参加を推進するファザーリングジャパンの書籍を読んで、おむつ、ミルク、お風呂、寝かしつけなどの参考にしました。


【育休中】慣れない料理に苦戦…でも仕事を離れることで気づいた“小さな幸せ”

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─育休中は様々な家事・育児に没頭したと思われますが、育休以前はどの程度家事に関与していましたか?

洗濯は一人暮らしの頃から慣れていたので、育休以前も担当していました。自分が食べるためのおつまみ料理はできたのですが、子どものための料理はよく分からず、週1回程度でした。

娘が生まれてから、ミルクをあげたりお風呂にいれたり散歩しましたが、頻度をあまり覚えていないので、その程度の回数だったのかなと思います。


─育休中の1日はどのように過ごしていましたか?

朝6時~7時に起きて洗濯してから朝食を作り、慣らし保育の日は10時から最大で15時ぐらいまで娘を保育園に。ただし2〜3週目は娘の病気が頻発したためほとんど登園できず、時おり公園や児童館に連れて行く以外は自宅で娘と過ごしていました。


─その中で大変だったエピソードがあれば教えてください。

料理はそれなりに好きでしたが、娘に何を食べさせればいいのか最初はよく分かりませんでした。

離乳食が始まってからも、妻がやっているみたいに見よう見まねで作ってはみたものの、ワンパターンだし、娘の好みもわからないしで大変でしたね。自分のための趣味の男料理と、家族のためのパパの料理はまったく違いました。


─逆に、楽しかったり嬉しかったエピソードがあれば教えてください。

一緒にお風呂に入ってくれ、一緒に御飯食べてくれ、二人でお出かけして手をつないでくれて…そうして娘との距離が近づいていったことが本当に嬉しく、「お父さんが作るご飯はいつもあったかいね」と言われた際には涙が出るほどでした。

あと、娘と外を歩いていると、仕事をしていた時には気づかなかったことが増えましたね。近所に生えている植物、道を歩いている昆虫、空の広さ、近所の方々との何気ない挨拶。元から近くにあったのに気づかなかったことばかりで、そうした小さな幸せに気づくことによって、幸せを作る手段は仕事だけではないと再認識させてもらいました。


─育児の疑問や悩みをどのように解消していましたか?

家のことは常にマルチタスクが問われ、それでいてなかなか自分の思い通りに物事が運ばない。主婦がイライラすることは、主夫でも同じようにイライラしてしまうものなんですよね。

何かあったらなるべく妻に相談するようにしていたつもりでしたが、意外と自分の中に溜め込んでしまい、育休4週間目でなにかと妻に八つ当たりしてしまいました。反省しています。


─奥様とのコミュニケーションや職場復帰などのサポートをどのように図りましたか?

主なコミュニケーションは、携帯でのチャットや、朝や夜の会話。主に娘の話が中心でした。妻の職場復帰サポートに関しては、私が入れ替わりで育休を取得したことで、仕事に集中してもらう環境を作ることができたと思います。


【育休後】時間には限りがある──だからこそ家族を最優先

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─育休後の平日の一般的なスケジュールを教えてください。

朝6時に起床・洗濯し、朝ごはんを食べて娘を保育園に送ってから9時に出社。お迎えは妻の担当で、19時から20時ぐらいに帰宅していました。その後、娘の体調不良が重なったため登園時間と出社時間を遅らせ、さらに妻の仕事の都合で週に2回私がお迎えすることになり、お迎えの日は16時に退社するように変更しました。


─早く家に帰れるよう働き方などに変化はありましたか?

何を何時から何時までやるというスケジューリングを徹底し、日中になるべく仕事が終わるよう意識して取り組んでいます。帰る時間が明確になったぶん、仕事をできる時間にも有限があるんだと再認識しました。もちろん、早く帰れるのは周りの理解やサポートがあってこそです。


─育休中と育休後で、お子さんとの過ごし方・接し方に変化はありましたか?

時間や密度においては妻に到底かなわないのですが、娘がパパと一緒にいてくれるようになりました。一緒に遊んだり、ご飯を食べたり、お風呂に入ったり、とても良い関係を築けています。


─育休前と育休後で、ご自身の中で価値観の変化はありますか?

以前は「家庭や仕事を通じて大きな幸せを達成しよう」と考えていましたが、育休をきっかけに、日々の何気ないことなど“小さな幸せ”に気づくことができました。また、時間には限りがあるということにも気づくことができ、家族との時間を最優先するようになりました。


─今振り返って、育休を取得して良かったと思う点があれば教えてください。

生活を構成する要素が「仕事」「家庭」「社会」の3点だとして、やっと「仕事」「家庭」の2点まで考えられるようなりました。

「社会」についても、仕事を通じてだけでなく違う関わり方も意識するようになり、会社以外で関わる方々が非常に増えましたね。社会との接点の一つに、パパ料理研究家・滝村雅晴先生主催の「パパの料理塾」という存在も大きく、家族で食卓を囲うことが楽しみになりました。


─逆に、育休中に「もっとこうしておけばよかったな」と思う点はありますか?

育休中の日々の経験は、過ぎ去ってしまうとけっこう忘れてしまうもの。自分や家族との思い出、また後輩たちに情報伝達するためにも記録を残しておけば良かったなと思います。


─今後の家事育児における目標があれば教えてください。

男性が家事育児を当たり前にできるように、また働き方改革の一環として、組織に所属しながら組織だけに依存しないで生きられるように──。そんなより良い世界を次世代の子たちに繋げていきたいです。


辻下さんの経験談で特に印象に残ったのが「小さな幸せ」というキーワード。

仕事中心の生活で帰りが遅くなったり立ち止まる余裕がなくなると気づきにくいことですが、確かに家庭における日々の生活や身の回りには「小さな幸せ」があふれています。


こうした発見を得ることで「家族との時間を大切にしよう」と強く思えるようになるのも、育休ならではのメリットなのかもしれませんね。


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家men編集部
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この記事は家men編集部がお届けしました!男性視点で家事や毎日がもっと楽しくなるような情報を発信していきます!

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