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“売り言葉に買い言葉”で夫婦喧嘩をヒートアップさせないために!反射的な怒りの言葉・行動を防ぐコツ

怒りの取り扱いアドバイザーの稲田尚久です

前回の記事では、アンガーマネジメントの理論や基本についてお伝えしました。

  今日からできる!夫婦喧嘩にならない“怒りのコントロール”の3つの暗号とは? 夫婦喧嘩がヒートアップして、夫婦関係が冷え切ってしまわないようにするには、どうすればいいのか? 元中学教師で現在は「怒りの取り扱いアドバイザー」として活躍中の“いなっち先生”こと稲田尚久さんが、怒りのコントロール方法などについて解説する新連載がスタート! 夫婦円満のためにぜひご参考ください。 家men


今回からは、夫婦喧嘩を防ぐために、または夫婦喧嘩になったけれど大炎上させないために、実際にどうアンガーマネジメントを活かしていくかについてお伝えしていきます。


怒って妻へ反射的に言った言葉に後悔


妻に腹が立ったとき、絶対にやってはいけない行動があります。

それは『反射的な行動』


腹が立った勢いでこんな行動を取ったことはありませんか?


キツイ言い方で相手を責めたり、捨て台詞を吐き捨てたり…。

また言葉に出さなくても、思わず机をドンッと叩いたり、ドアをバタッーン!と必要以上に大きな音をたてて閉めたり…。


おそらく、そういった反射的な行動を取った後は、夫婦喧嘩はさらにヒートアップ。

売り言葉に買い言葉の応酬となって、後味悪いものとなりますよね。


こうやって記事を書いている僕も実は経験があります。

晩酌をした後、僕がリビングでうたた寝をしていたところ「布団へ行って寝なよ!風邪ひくから」と妻が僕のために言ってくれたのに、「言われんでも、わかっとるわ!」と反射的に怒ってしまったのです。


妻からは「あなたが風邪ひきそうな格好でゴロ寝していても、もう二度と言わないから!」と厳しく言われ、自分の言った言葉に後悔をしました。


このように、イライラや怒りに任せて行動してしまうと、多くの場合は失敗して後悔することにつながっていきます。


衝動のコントロールのキーワードは『6秒』

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第1回でお伝えしたように、アンガーマネジメントで大切なことは、怒りの感情で『後悔しない』ということです。

そのためには、カッと腹が立ったときに『待つ』ことが大切になってきます。

そこで、アンガーマネジメント3つの暗号の中の1つ『衝動のコントロール』ができるようにしていくのです


では衝動的な怒りに対して、どう対処していけばよいのでしょうか?


怒りというのは防衛感情の一つで、自分の身を守るために体は『闘うか?』『逃げるか?』の臨戦態勢へとなっています。

ですから、『怒鳴る』とか『叩く』といった反射的な行動につながりやすいわけです。


しかし、この防衛感情が働いている時間は長くても『6秒』。

カーッ!となった怒りのピークも『6秒』が過ぎていけば、少しずつ冷静さを取り戻していくことができます。


とはいっても、実際に腹が立ってしまうとなかなか待てないものです。

一度『6秒』を測ってみればよく分かりますが、意外に長く感じます。


目の前に腹の立つ出来事が起き、ジーッとただ待つというのは至難の業。

そこで、アンガーマネジメントでは、身体と頭を使って『6秒』を過ごすためにさまざまなテクニックがあります。


『6秒』を過ごすテクニック① 深呼吸して心を落ち着かせる

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深呼吸は子どもの頃から誰でもやったことがあると思います。

ポイントは、息を吸うのではなく『吐く』ということに意識を置いてください


人は息を吸えば吸うほど、交感神経が働きます。

交感神経が働くと興奮状態となり、とっさの行動が必要な状態になっていきます。


腹が立ったときには防衛感情が働いていますから、すでに交感神経が働いています。

そこで息を吸ってしまえば、さらに交感神経は活発に働き、怒りに追い打ちをかけてしまうわけです。

だから、その逆である『息を吐く』という動作が効果的なのです。


息を吐くことで副交感神経が活発に働き、副交感神経が働けば身体はリラックス状態へとなっていきます


では、息を吐くときのポイントは?


おへそを凹ませて背中へくっつけるイメージで、これ以上もう息を吐くことができないというところまで『吐き切る』ということが大切です。

そのとき、口から息を「フゥ―」とか「スゥー」と、口笛を吹くような唇の形にして吐き出してください

時間で言えば、7秒から10秒くらいでしょうか。


そして深呼吸をしているときには、腹が立った出来事を考えず、息を吐く動作のみに集中するといいですね。

この深呼吸を5~6回くらい繰り返すだけで、かなり気持ちも落ち着いてきますし、あっという間に『6秒』も過ぎてしまいます。


さらに続けてやってほしいことがあります。


『6秒』を過ごすテクニック② 怒りの温度付けで自分を客観視する

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深呼吸で気持ちが落ち着いたら、今目の前で起きている腹が立った出来事に対して、自分の感じた怒りの強さを数値化してみます。

『怒りの温度計』ともいいます。


0℃は『怒っていない穏やかな状態』で、10℃が『人生最大の怒り』と設定します。


腹が立ったらこの2つのテクニックを一緒に実践──つまり、深呼吸を数回繰り返し「今の出来事は何℃だろう?」って考えるだけでいいのです。


これを毎回繰り返していると、「今回は前回の温度に比べて、上かな?それとも下かな?」と比べる癖ができてきます。

そうすることで、だんだんと自分を客観視できるようになってきます。


客観視できるようになると、「あっ、また同じようなことでイライラしてたな」と、自分の傾向に気づけることも増えてきます。そうなれば、予防策も打てるようになってきますよね。

逆に、比べることをしないと毎回同じような出来事にも関わらず、『新鮮に怒る』ということになってしまうのです。


ちなみに、『人生最大の怒り』というのは、目の前の人へ殺意を覚えるくらいの怒りだと思ってください。

怒りというのは、時に最大級の攻撃心に変わっていくこともあります。


愛し合って結婚したはずの夫婦が、お互いに相手を徹底的に傷つけようという考えを持ってしまわないためにも、妻へ腹が立ったときには、まず『6秒』待ってから次の言葉を発するようにしましょうね。


「夫婦喧嘩はアンガーマネジメントでうまくいく。いなっち先生の「怒りの取り扱い講座」」他の記事はこちら>


※掲載する情報はすべての方にそのまま当てはまる内容ではありません。

それぞれの夫婦関係や事例に沿った方法でご活用ください。

稲田尚久(怒りの取り扱いアドバイザー)
稲田尚久(怒りの取り扱いアドバイザー)

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会認定アンガーマネジメントファシリテーター。 1970年岡山県真庭市生まれ。名古屋芸術大学絵画科洋画専攻卒業後、愛知県の中学校に講師として1年間勤務し、翌年帰郷。岡山県の公立中学校教諭として23年間勤務。24年間の教師生活の22年間を学級担任として、700組以上の多感な思春期の子どもと保護者へ寄り添ってきた。 2017年4月、『怒りの取り扱いアドバイザー』として独立。 アンガーマネジメント、叱り方、伝え方、聴き方を中心に、子育て、教育、コミュニケーション、メンタルヘルス、ハラスメントといった分野の講演や研修を行っており、年間120本以上をこなしている。また、産業カウンセラーとして、官公庁や企業、個人へのカウンセリングも行っている。 教師経験を活かした内容と豊富な事例。自身がイライラを家族へぶつけてきた父親としての反省を活かした内容に共感を呼び続けている。失敗経験を包み隠すことなくおもしろおかしく伝えることで、笑いながら楽しく学べる内容に定評あり。元中学校教師が教える「思春期の子育て」 https://ikariadviser.com/  

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