夫婦がお互いに成長し合うコツ!行動を整理して考えれば、夫婦喧嘩で後悔しない


怒りの取り扱いアドバイザーの稲田尚久です


前回の記事では、夫婦がお互いの『べき』を許容することの大切さについてお伝えしました。


  相手を許せない原因は、自分だけの『べき』──お互いの〇〇を許容すれば夫婦喧嘩は減っていく 夫婦喧嘩の大きな原因となる、お互いの「べき」のぶつけ合いをどうすれば避けられるのか? 怒りの取り扱いアドバイザーのいなっち先生が、つい怒ってしまう前の「思考のコントロール」のコツを解説します。 家men


さて今回のテーマは、アンガーマネジメントにおける“3つの暗号”の3つめ。『行動のコントロール』についてです


どうしても怒る必要があることも時にはありますよね。そんなとき、「あんなに怒るんじゃなかった」「なんであのとき怒っておかなかったんだろう」と、自分の取った行動に対し『後悔』しないことが大切です。


そこで今回は、怒るときの『行動の整理方法』をお伝えします。


子育てで余裕のない妻の態度へ怒っていた夫

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今でこそ、アンガーマネジメントを子どもから大人まで幅広く講演や研修で伝えている僕ですが、アンガーマネジメントを学ぶ以前には、妻へ怒りをぶつけて後悔することがしょっちゅうありました。


結婚してまだ間もない頃、妻が子育てで疲れて僕へそっけない対応をしたとき「そんな言い方しなくてもいいじゃないか!」と怒って言ったことがあります。


でも冷静に考えれば、まだ言葉も上手に話せない幼い我が子と一日過ごしていれば、ヘトヘトになって、帰って来た僕にまで笑顔で優しく対応するなんて、そんな余裕があるわけないですよね。

そして一晩経ってから「ああ、怒りすぎてしまった…」と『後悔』し反省するということがありました。


でも、何も言わずひたすら我慢することが最善というわけではないですよね。自分自身の中に不満や怒りを溜め込むことになってはいけません。


さて、この出来事をアンガーマネジメントで考えてみると?


自分の気持ちを分析する


前回のコラムで書いたように、誰にでも自分にとって理想の『べき』があります。僕は「妻は仕事から帰って来た夫へ優しい言葉をかけるべき(かけてほしい)」と思っていたわけです。

ところが、妻は疲れていてそれができない。だから、僕の『べき』は目の前で裏切られました。


そのときに、自分の気持ちが次の①〜③のどれに当てはまるか考えます。


①許せる

②まあ許せる

③許せない


①②に当てはまるならば『怒らない』

妻は一日中子育てでヘトヘトだろうから優しい言葉が出なくても仕方がない、まあ許せる、と怒らないことですよね。僕もその頃にアンガーマネジメントを学んでいれば、ここで怒らずに済んだわけです。


③ならば『怒っていい』

これはどういうことか説明していきましょう。


どうしても許せないことがあれば妻へ伝える


もし妻が、あまりにも冷たく傷つくような言い方や態度だった場合は、どうしたらよいでしょうか?


無理に不満を抑え込んで我慢をする必要はありません。自分にとって『許せない』と思うことであれば、何か行動を起こした方が、今後の家庭生活がより上手くいくこともあります


ただ行動するにあたっては、夫側の怒りをそのままぶつけて妻との人間関係が悪化し、家庭生活が不快なものにしてしまうことは避けたいですね。


そこで、アンガーマネジメントの暗号3つめ『行動のコントロール』を2段階で考えてみるのです


まず第1段階は「妻の発言は変えられるのか?」

次の①と②のうち、どちらを選びますか?


①自分(夫)の力で変えられる

②自分(夫)の力で変えられない


①の「変えられる」を選んだ場合、妻の冷たくて傷つくような発言を変えてもらうための方法を考えていきます。  


②の「変えられない」を選んだ場合、妻の冷たくて傷つくような発言は「今後も変えることはできない」と変えられない現実を受け入れます。その場合はまったく別の視点からのストレス対処法にシフトしていきます。


次に、①の「変えられる」を選んだとして、第2段階に進んでみましょう。

第2段階では、妻の発言は自分にとって「重要」か「重要でない」かを選びます


「重要」「どうしてもその言い方や態度をなんとかしたい」を選ぶなら、『今すぐ変えるための努力』をします。今回の場合、妻の発言で何が嫌だったか、これからは言ってほしくないというリクエストを伝えます。


「重要でない」なら、今すぐでなくていいので『余力のあるとき』に妻へ伝えてみます。


「怒っていい」感情を「伝えられない」ときは?

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一番悩ましいのは②の「変えられない」けど「重要」だった場合ではないでしょうか。

妻は疲れていて機嫌が悪くなるのも理解できるが、このままでは家庭内の雰囲気が悪くなるかもしれないので、なんとか改善したいと思うかもしれません。


その場合は『変えられない現実を受け入れて、具体的な対処』を考えます


妻の発言を変えようとするより、妻が少しでも子育てや家事で余裕を持てれば自然と発言も穏やかになるだろう。ならば、自分ができるだけ家事を担当するように努力しよう──というふうに、自分にできる具体的な対処を考えます。


②の「変えられない」けど「重要でない」と判断される方もいるかもしれません。

夫自身も仕事の都合や体調によって身動きが取れない時期があるでしょう。それならば『変えられない現実を受け入れて、放っておく』道もあります。


妻に余裕がなくて言い方や態度が冷たいものになっても、それは「今だけ」「子どもが大きくなるまで」。だから今はそっとしておこう、自分ができることをできるときにやろう、と考えます。

ただこの場合、妻から「あなたは私のことなんて重要ではないのね!」と思われてはいけないので、僕としてはお薦めしません。


このように、行動を整理してから実際の行動に移すわけです。やみくもに怒ればいいというわけではありません。

何よりも大事なことは『他人と過去は変えられない』『自分と未来は変えられる』という考え方ですね。


自分も妻も幸せな人生を送るための最善の選択をする

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アンガーマネジメントでは、自分が今、そしてこれから未来を少しでも幸せに生きていくためには、どんな行動を選択していくか、ということが大切です


『変えられる?』それとも『変えられない?』。

それは『重要?』なのか『重要でない?』のか。


どこを選んでもいいのです。それは、自分が少しでも幸せに生きていくために選ぶことだから、人それぞれでいいのです。

ただし、夫婦に限って考えるのであれば、『自分のことだけでなく、夫婦がお互いに幸せに生きていくためには?』を考えて、行動を整理することの視点が必要です


そもそも夫婦というのは、他人同士。お互いの考え方や価値観など、違って当然なこと。

その違いを認め合い、お互いが支え合いながら夫婦として成長していくことが大切であって、それこそが本当に信頼し合える夫婦なのではないでしょうか?


お互いが我慢し合うのではなく、お互いの成長のために言うべきことは伝え、そしてお互いを認め合う。そのお手伝いに少しでもアンガーマネジメントがお役に立てれば大変嬉しいです。


「夫婦喧嘩はアンガーマネジメントでうまくいく。いなっち先生の「怒りの取り扱い講座」」他の記事はこちら>


※掲載する情報はすべての方にそのまま当てはまる内容ではありません。

それぞれの夫婦関係や事例に沿った方法でご活用ください。


稲田尚久(怒りの取り扱いアドバイザー)
稲田尚久(怒りの取り扱いアドバイザー)

一般社団法人日本アンガーマネジメント協会認定アンガーマネジメントファシリテーター。 1970年岡山県真庭市生まれ。名古屋芸術大学絵画科洋画専攻卒業後、愛知県の中学校に講師として1年間勤務し、翌年帰郷。岡山県の公立中学校教諭として23年間勤務。24年間の教師生活の22年間を学級担任として、700組以上の多感な思春期の子どもと保護者へ寄り添ってきた。 2017年4月、『怒りの取り扱いアドバイザー』として独立。 アンガーマネジメント、叱り方、伝え方、聴き方を中心に、子育て、教育、コミュニケーション、メンタルヘルス、ハラスメントといった分野の講演や研修を行っており、年間120本以上をこなしている。また、産業カウンセラーとして、官公庁や企業、個人へのカウンセリングも行っている。 教師経験を活かした内容と豊富な事例。自身がイライラを家族へぶつけてきた父親としての反省を活かした内容に共感を呼び続けている。失敗経験を包み隠すことなくおもしろおかしく伝えることで、笑いながら楽しく学べる内容に定評あり。元中学校教師が教える「思春期の子育て」 https://ikariadviser.com/  

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