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カドー加湿器新モデル、機能を追及したらこのデザインになったcado STEM 620

はじめまして!

独自の測定器やプログラムを開発して、家電製品の性能を数値化し、徹底的にレビュー。ついたアダ名は「体当たり家電ライター」。略して「家電おじさん」の藤山です!

今回は加湿器をご紹介。


家電量販店の加湿器コーナーでもひときわ目立つデザインの製品がある。


それが昨年10月末に発売されたcadoの「STEM 620」だ。


我が家の犬の定吉くんと、猫のドミちゃんもお気に入り。何で煙が出てるんだろう?のcado加湿器 STEM 620


「見たことあるよ!」という方も多いかもしれない、筆者がテレビ番組「マツコの知らない世界」での加湿器の回にお呼ばれした数年前に、2世代目に変わり、爆発的に売れ出した。実はマツコさんもご愛用という加湿器だ。マツコさんほど表面積の広い人は、乾燥しまくってパサパサになるから、加湿器は必須ですね(笑)。


すべて円柱で構成されたデザイン


中央を押すと電源、時計マークはタイマー、水滴マークが加湿の強さを表す。AマークはAuto運転


一般的な超音波式の加湿器に比べ、ミストの粒子が非常に小さい


cadoの加湿器は初代の発売以来、基本的なデザインはそのままで、細かなマイナーチェンジを続けている。この製品の発表会では、メーカー曰く「“完成形に近い”仕上がりを実現した」という。まだ完成形じゃないのかよ!というツッコミはさておき、インフルエンザが蔓延するこの季節、ぜひオススメしたい加湿器だ。


部屋をワンランク上に演出し、部屋の環境をワンランク快適に

どんな部屋に置いてもインタアリアに溶け込むシンプルなデザイン。すべて円柱で構成され、オブジェ的な美しさを持っている。この加湿器は、超音波式と呼ばれるもの。

いくつかある加湿器の方式をまとめたのが、次の表だ。


■加湿器の方式


超音波加湿器の弱点は、水の交換とお手入れの面倒さだ。STEM 620は、これらの弱点を克服したものと言っていい。加湿器の水タンクの水道水は、殺菌用の塩素が1日ほどで効果を失い、水が傷む原因となる。そのため霧吹きのように、水を細かくして噴霧する超音波式の加湿器は、傷んだ水を部屋にまき散らかさないように、毎日水を換え、水の経路を掃除してやる必要がある。



ミスト発生ユニットの近くには、水の痛みを防止し除菌する抗菌プレートがついている。カビや細菌を99.9%以上除菌できるという


しかしSTEM 620の貯水タンク下部には、水の腐敗を防ぐだけでなく、除菌も行うユニットが着いており、週に一度水を変えるだけでいい。とはいえ、実際には1〜2日でタンクの水がなくなってしまうので、シーズン前後のあまり利用しない時期の手間と考えていいだろう。



水が入ったままの状態でも、上にスポッ!とタンクを抜いて水の破棄ができる



給水はタンクのフタをスライドして、付属の給水ポットなどで水を注ぐ


一覧表にないが、一般的な超音波式加湿器は、装置の周りが水で濡れやすいという弱点もある。なぜなら他の加湿器に比べ、空気中に放出する水滴が大きいから。


通常の水蒸気は目に見えない。部屋に洗濯物を乾かしても、洗濯物から立ち昇る湯気が見えることはない。これは水蒸気の粒が目に見えないほど小さいから。超音波式の加湿器以外は、洗濯物同様に水蒸気が見えることはない(沸騰式のみ、やや湯気が見える)。


しかし超音波式は、水滴が大きいので盛大に湯気を出す姿が見える。この時期に家電量販店や雑貨屋さんに行くと、「結婚式かっ!」というぐらい加湿器コーナーは、スモーク上のミストが舞っている。これはちょうど部屋の中で霧吹きをしているのと同じだ。その証拠に、お店の加湿器のまわりは、おそらく水でしっとり、もしくはべっちょり濡れているのに気づくだろう。


しかしSTEM 620は、より小さな水滴しか放出しないようになっている。細く長くステンレスでてきた1mほどのポール。実は単なるデザインではなく、小さな水滴をより分けるためのザルの役割をしているのだ。



左側の細長いポールは単なるデザインではなく、より小さいミストを作るための機能に必要不可欠だったのだ!


料理で使うザルは、重力を利用して、ザルの目を抜けた細かい粒だけ下に落ちる。しかしSTEM 620のポールのザルは、ポール下で発生させた水滴を風で上部に送るようになっている。そのため大きな水滴は重くポールを抜け出すことができず、ポールの途中で落下してしまう。ポールの上部から出る水滴は、小さく軽いミストの水滴だけとなるのだ。



一般的な超音波式の加湿器と大きく違うのは、部屋に噴霧されるミストの大きさの違い。細かいミストなので、空気に溶けやすく、装置のまわりが水浸しにならない


一般的な超音波式加湿器では、空気に溶け切れなかった大粒のミストが、装置の周りに落ちてしまうので、数時間も加湿器を使っていると雑巾で拭かなければならないほど。だからじゅうたんの上に置いたり、近くに本を置いてあると惨事になる。「あーーっ!」って…。

次の写真は、加湿の強さを変えた場合のミストの見え方だ。


加湿の強さを変えた場合のミストの見え方


間欠モード。ミストを出しては休んでを繰り返す



弱モード。バックを黒にしてストロボを発光させているのでミストが見えるが、普通の部屋で目で見ているぶんにはミストが見えないほど



強モード。猫のシッポが写ってるのはスルー方向で。だいぶミストが見えるが高い位置から噴霧するので、床に落ちる前にほとんど空気中に吸収される



急速モード。カラカラの部屋を急速に加湿したい場合に使う。ミストはだいたい1.9m位まで噴霧され、湿度が低いのでグングン空気中に吸収されるので装置周りはほとんど濡れない。また十分加湿できた2時間後には、自動で急速モードが解除される


このようにSTEM 620のミストは高い位置から噴霧され、目に見える大きなミストはさらに高いところまで噴霧し、空気の乾燥している場合は、ぐんぐんミストが空気に溶け込むので、装置の周りが濡れることはまずない。


それどころか、今から勉強したい、今から寝たいという場合に、急速に部屋を加湿できるのが魅力だ。STEM 620の加湿力は、他のどの加湿器よりもパワフルだろう。



こうして普通にオートモードで使っていると、ミストが見えないほど粒子が小さい。「ミストが見えないと加湿されている感がない」と思いがちだが、加湿器の性能としてはミストが見えない方が高性能なのだ


自動モードや弱で使っていると、ほとんどミストが見えないのは、それだけ微粒子のミストとしか出ていないという技術の高さの現れ。ミストが見える「加湿されている感」に惑わされないように注意してほしい。盛大なミストが見える加湿器は…惨劇を招く!(笑)


いつも快適な湿度に自動調整・部屋の乾燥具合も一目瞭然-cado STEM 620-

超音波式加湿器のほとんどは、湿度計を内蔵していないので、手動でミストの量を調整する必要がある。しかしSTEM 620は湿度計を内蔵し、現在の湿度を表示するようになっている

コレ、実は超音波式の加湿器では珍しいこと。本体の安さを売りにする超音波式加湿器は、まず部品代が高い湿度センサーなんて、経費削減対象なのだ。



給水タンクがレンズになるので、向こう側や自分の顔が面白く見えて興味津々。ペットにも優しい加湿器


とはいえSTEM 620には、湿度がデジタル数字やLEDの数で表示されていない。なぜか!? それはヤボだから(笑)。

それはさておき、一見オシャレなライトにしか見えない給水タンクの下のライト、実はこれが湿度を示している。マジかーーっ!なのだ。



インフルエンザ菌は、湿度50%で死滅するといわれているので、オートモードで緑以上をキープ、もしくは手動で青をキープするように設定するといいだろう。

また夜間部屋が暗くなると、このライトも自動的に暗くなるので、まぶしくて気になるという人も少ないはず(消灯はできない)。



色で湿度をお知らせするという…。どこまでオシャレなのさっ!


なお手動の加湿の調整は、間欠、弱、強が選べ、特に乾燥しているときは急速を選ぶと2時間のみ急速加湿運転を行うようになってる。通常はオートモードがオススメだ。

また就寝時のタイマーもあり、1時間、4時間、8時間の設定が可能。室温が冷えてくると、自然に湿度も上がる(空気中に同じ量の水が溶け込んでいる場合、温度が低いと湿度は高くなり、温度が高いと湿度が低くなるという物理法則がある)ので、エアコンのお休みタイマーの時間と合わせるといい。



エアコンのおやすみタイマーと、加湿器のおやすみタイマーの時間は同じにセットするのがポイント!


エアコンを1時間で切って、加湿器を8時間運転すると、気温が下がりだすエアコンOFFから2〜3時間経つと加湿過多になってしまう恐れがある。


アロマディフューザーで心も安らぐ超音波式加湿器

超音波式加湿器の魅力の一つに、アロマディフューザーとしても使える点がある。


しかし他の超音波加湿器と同様、過熱式のアロマオイルを給水タンクに入れるのは絶対に禁止! 水が傷みやすくなるだけでなく、機器の寿命を縮めることになる。さらには健康を害する場合もあるので、ホント注意です!


STEM 620で使えるのは、cadoから発売されているフローラルウォーターのみ。これを給水タンクではなく、ステンレスの筒の中に落とす。




この類のものは、品のない香りがほとんどだけど、どちらの香りも優しく鼻につかない香り


香りは2種類用意され、アビエス、メイチャン、ローズマリー、ヒノキが配合された「TREES」は、 大木が静かに生い茂る景色をイメージ。 深く、力強く、凛として。 眼を閉じ、深呼吸がしたくなる森林の香り。筆者の感覚では、リラックスしたいときや寝る前に使いたくなる感じだ。


もう一つは、オレンジスイート、グレープフルーツ、ティートリーレモン、ローズゼラニウムが配合され、気持ちがパッと明るくなるような、クリーンでフレッシュな柑橘を豊富にブレンド。勉強や仕事をしながら、テレビを見ながら、また朝起きたら使うと、気分がリフレッシュできそうな感じだった。価格は400ml入で税込4,190円となっているが、容量で割ってみると一般的なアロマオイルとそれほど変わらない価格だ。


分解しやすくお手入れしやすい設計


超音波式の加湿器は、日々のお手入れが大切。STEM 620は一般的な製品より長い週1回程度のお手入れでもかまわないが、お手入れのしやすさも考え抜かれた設計になっている。


本体の分解・組み立てはネジなど一切不要。万が一の水漏れを考え、シンクやお風呂場、玄関などに持って行き、ステンレスのポールと給水タンクを引き抜く。給水タンクには、バルブがついているので、水が入ったタンクを引っこ抜いても水がこぼれないようになっている。



給水タンクとポールを抜く



アルミ製のフタは乗せてあるだけ



ポールの支持兼ミスト発生ユニット。これも簡単に取れるので、軽く洗ってゆすぐ

ミストを発生する超音波ユニット。ここは綿棒などで軽くこすって洗う


次にバラすのは、アルミのフタ。これも取るだけでいい。突起もないので軽くタオルでふいてやるだけでよし。そのかなには、ポールの支え兼水の受け皿があるので、これも取り出し軽くゆすぐ。

最後に水が少し残っている本体の水を捨て、超音波ユニットを軽く洗うだけでいい。



給水タンクの白いフタは、水道水のカルシウムを取り除くフィルターにもなっている。これでタンクや水の経路につく、カルシウム汚れも予防できる。また部屋にもカルシウムが噴霧されないので、白い斑点が残らない


一般的な超音波加湿器は、デザイン中心の製品が多く、突起が多かったり、指が届かない場所などがあり、洗い残し部分にカビや菌が発生しがちだったが、STEM 620なら洗いやすく安心だ。


インフルエンザ対策に、乾燥肌でかゆみが止まらない方に!

まだまだ寒く乾燥した日が続く冬。インフルエンザ予防に外ではマスク、家では加湿器を使ってはいかがでしょう? 湿度50%以上をキープするのがポイント! さらに乾燥肌でかゆみが止まらす、医師に加湿器の導入をオススメされた場合にもオススメ。



超音波方式ならではの、ほとんど電気代がかからずに、スグ部屋を加湿できるという特性を活かして、一人暮らしや日中家を明けがちなファミリーでの利用に最適だ。また寝室や勉強部屋というように、スポットで使うお部屋も急速加湿できるSTEM6620がオススメ。




隙間風が多い、昔ながらの日本家屋なら10畳以下が目安。最近の高気密住宅であれば17畳以下が目安。

部屋のインテリアがワンランクアップするだけでなく、インフルエンザ予防や乾燥肌防止など機能面にも効果的。フレグランス機能を使えば、心もリフレッシュできるCadoのSTEM 620せひ試してみてはいかがだろう。


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*加湿器は、説明書にしたがって水の入れ替えや洗浄などを行ってください。


藤山哲人(体当たり家電ライター)

藤山哲人(体当たり家電ライター)

「マツコの知らない世界」×5回「華大の知りたいサタデー」×4回「アッコにおまかせ」「NHKごごナマ」×2回「カンテレ ワンダー」×3回はじめ、朝や昼の情報番組にこっそり出演し、家電の選び方やしくみ、あっ!と驚くタメ吾郎な使い方などを紹介。お茶の間を人肌程度に沸かせる。独自の測定器やプログラムを開発して、製品の性能を数値化し、徹底的にレビュー。ついたアダ名は「体当たり家電ライター」。略して「家電おじさん」。娘3人なので唯一の腹を割って話せるのは、♂犬の定吉と♀猫のドミちゃんだけ。現在インプレスの「家電Watch」やKADOKAWAの「ASCII.jp」などのWeb媒体をはじめ、ABCラジオなどで連載やコーナーを持っている。 Facebook:https://www.facebook.com/tetsuhito.fujiyma Mail:tetsu-f@techdoc.jp

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