
やっぱり肉が好き!すぐに試せる肉を美味しく焼くコツ
毎日の暮らしの「困った!」に役立つ技やコツをご紹介する連載「目指せ我が家のHERO!家族を助ける特技を作る」。第2回のテーマは、肉を美味しく焼く方法です。
自宅。焼肉店。バーベキュー。特別な日に食べる肉は、せっかくなら美味しく味わいたいですよね。そんな時こそ、こだわり気質な男性の腕の見せどころ!
肉なんて焦がさないように表と裏を焼けば十分?
いえいえ、実は焼き方こそが肉の味を左右するのです。ではさっそくシチュエーションごとに焼きワザを伝授しましょう。
Mission1 自宅で牛ステーキ肉を美味しく焼くコツ
ステーキ用の肉は、冷蔵庫から出して30分ほど置いて常温に戻し、塩こしょうを軽くふって下ごしらえ。全体の温度を保ちやすい厚手のフライパンを使って、煙が少し出るぐらいまで熱したら、いざ!焼きのスタート。
ここで覚えておきたい2大原則があります。
1. 肉はじっくり焼いて表面を焦がし、中に旨味を閉じ込めること
2. 肉の中心温度を65℃前後に保つこと
特に注意したいのが、肉の中心温度の管理。
中心温度が65℃を超えると肉汁がどんどん流れ出て、せっかくの肉が固くなります。中火〜強火で肉の表面にうっすら肉汁が浮き上がってくるぐらいを65℃の目安とし、肉汁が出たタイミングでひっくり返してください。肉を細かく動かしすぎると脂や旨味が抜けやすくなるので、サッとひっくり返すよう心がけましょう。
そして裏返したら弱火〜中火で2分程度焼きます。その際にオススメしたい技が、アルミホイルで肉の上にフタをすること。そうすることで肉の中まで火が通りやすくなり、肉汁などの水分も外に逃さずに済みます。
最後に焼き上がってもすぐにはカットせず、肉をアルミホイルごと取り出してしっかり包んでから10分程度休ませ、余熱をじっくり通しましょう。そうすれば、旨味成分をしっかり閉じ込めた、ミディアムステーキの完成です!
Mission2 焼肉店で肉を美味しく焼くコツ
焼肉の場合もステーキと同じく、肉の中心温度を65℃前後に保ちながら焼くのが鉄則です。焼肉店では網の上で焼くのが一般的ですが、自宅のフライパンやホットプレートと比べて火力が強いので、つい長時間焼きすぎないよう気をつけましょう。
それを心がけた上で、網での焼き方とコツを伝授します。
1. 肉は網に1枚ずつ(家族で食べる場合は1人1枚ずつ)乗せること
家族で食べる場合はつい一気にまとめて焼いてしまいがちですが、肉が多いほど裏返すスピードが遅くなり焦げやすいので「1人1枚」のペースで! それに、肉が多いと裏返す時に下に落ちる脂も増え、火が上がって肉を焦がす原因になります。
2. 肉によってひっくり返す時間を変えること
肉をひっくり返す適正時間は、肉の質や厚さで変わります。薄い肉は基本的に片面10〜15秒でサッとひっくり返しましょう。カルビなら表面の周りが白くなるぐらい、タンなら外側が反り返ってくるぐらいが目安です。ロースは片面20〜25秒(肉汁がうっすら浮き出てくるぐらい)、そして厚めの赤身なら片面1分程度までじっくり待ちましょう。
3. 肉をひっくり返すのは一度だけ
肉がちゃんと焼けているか気になって何度もひっくり返すと、そのたびに脂や肉汁が飛び散ってしまいます。せっかくの旨味を保つためにも、肉をひっくり返すのは一度が原則です。ただし、生焼けは食中毒の原因にもなりますので、ホルモンや生で食べられない肉はしっかり焼いて食べましょう。
Mission3 バーベキューの火おこし&焼き方のコツ
行楽シーズンのキャンプのイベントや、庭や公園に大勢集まってワイワイ楽しむ休日の定番といえばバーベキュー。そして主役はもちろん肉ですね。
アウトドアのバーベキューはいろいろ準備が大変ですが、そんな時にテキパキ段取りよく仕切ってこそHERO! 手こずりがちな準備段階も含めて、バーベキューの焼きワザを伝授します。
1. 火おこし用の着火剤も準備しよう
バーベキューに最低限必要な道具は、バーベキューコンロの他に炭、チャッカマン(ライター)、軍手、トング2本(炭用と食材用)。炭の火種になるジェル状の着火剤も用意しておくと、スムーズに火おこしができるのでオススメです。
2. 火力の差が生まれるよう炭の積み方を変えよう
着火剤を塗った炭に火をつけ、炭が赤く染まり火が回ってきたら、空気の通り道が出来るよう隙間を空けながら炭を積みましょう。その際、コンロの中央あたりを高めにするなど積み方(炭の量)に差を付けておくと、強火〜中火〜弱火という火力の差=温度差を生むことができ、鉄板・網の上で複数の焼き加減をエリア分けできて便利ですよ。
3. 「焼くエリア」と「保温エリア」を使い分けよう
火おこしが完了したら、いよいよ鉄板(網)を乗せて肉や野菜を焼いていきます。炭を高めに積んで温度が高くなっている中央部分に食材を並べ、焼き色が付いたら両脇の中火〜弱火ゾーンで保温しましょう。ここで1つ裏技! 網にお酢を軽く塗っておくと、網に肉がくっつくのを防ぐことができ、美味しく食べられると同時に食後の手入れも楽ちんになりますよ。
4. ホイル焼も活用してメニューを多彩にしよう
今回のテーマはあくまで「美味しい肉の焼き方」ですが、炭火焼だけだと食材や味がマンネリ化しがちなので、野菜や魚をアルミホイルに包んでホクホクに焼くのもオススメです。締めのデザートにマシュマロやホイル包みの焼きリンゴなんて用意しておけば、小さい子どもなら大喜び間違いなし!
様々なシーンに合わせて肉の焼き方をご紹介しましたが、いかがでしょうか?
特別な日に食べる肉を美味しく焼き上げて、家族のHEROになりましょう!
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*豚肉、鶏肉、牛肉や豚肉等のレバー・ホルモンは、中までしっかり火を通してください。
監修:宮﨑 奈津季(管理栄養士)
女子栄養大学卒業。医療系食品メーカーの栄養情報担当者を2年間経験した後、フリーランスに。お料理ユニット「ちゃあみー」として、フードコーディネーターの友人とともに、料理教室やレシピ開発、料理写真・動画撮影、コラム記事執筆など幅広く活動中。料理を通して誰かに想いを伝える人を世の中に増やしていきたい。
ちゃあみーHP:https://charmingcookingcla.wixsite.com/charmi
ちゃあみーブログ「OLを卒業した二人のフリーな日記」:http://charmingcookingclass.hatenablog.jp/