
節分の次は2月8日の「事八日」──“6種の具材”で作る野菜たっぷりのみそ汁「お事汁」で家族の健康を願おう
“平成最後の節分”が終わり、その次のイベントとしてバレンタインデーやひな祭りの準備を進めている家庭も多いことでしょう。
でも実は、それらより前の日にも、古くから伝わる日本の年中行事が存在するのをご存じですか?
それは2月8日の「事八日(ことようか)」です。
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事八日(ことようか)とは
事を始める節目として、その年の無病息災や五穀豊穣を願う日として毎年2月8日と12月8日が「事八日」に定められ、この日に「お事汁」というみそ汁を食べる習わしがあるそうです。
お事汁について
この「お事汁」は別名「六質汁(むしつじる)」と呼ばれ、里芋、大根、にんじん、ごぼう、こんにゃく、あずきなどを入れて作られてきました。
和文化研究家の三浦康子氏によると、あずきは魔除けになるとされ、具だくさんで栄養豊富なうえ寒い季節に体の芯から温まるため、「お事汁」は心と体に効くと考えられたのだとか。
また三浦氏は「日本には、気持ちや願いを物事に託して表す文化があります。みそ汁が暮らしの節目である「事八日」に用いられているのは、みそ汁が日本の食文化に根ざした象徴であるからだと思われます」と見解を述べています。
こうしたあまり馴染みのない行事食である「お事汁」を家庭で手軽に味わえるよう、「うちのみそ汁」応援プロジェクトでは<みそ汁の5つの「家族応援効果」>のうち“家族との時間を増やせる”をテーマとした「古今東西お事汁レシピ」を公開。
ベーシックなものから変わり種まで、医師・料理研究家 河埜玲子氏に考案いただいた多彩なレシピをご紹介します。
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古くから伝わるベーシックな「基本のお事汁(六質汁)」のレシピ
材料/調理時間(4人前/20分)
里芋:4個(200g)
大根:150g
にんじん:1/2本(80g)
ごぼう:1/2本(100g)
こんにゃく:1/2枚
あずき(水煮):大さじ4
水:1000cc
「ほんだし®」:小さじ山盛り1
みそ:大さじ3
青ねぎの小口切り:5本分
作り方・レシピ
① 里芋は皮をむき、1cm厚さの輪切りにする。 大根は皮をむき、5mm厚さのいちょう切り、にんじんは皮をむき、3mm厚さの半月切りにする。ごぼうは皮をきれいに洗い、ささがきにする。 こんにゃくは半分に切った後、厚さ5mmの短冊切りにし、熱湯でさっとゆでてざるにあげる。あずき(水煮)は水気を切る。
② 鍋に水と「ほんだし®」、里芋、大根、にんじん、ごぼう、こんにゃくを入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にしてフタをし約15分煮る。
③ 野菜が柔らかくなったら、あずき(水煮)を加えてひと煮し、みそを溶き入れる。器に盛り付け、青ねぎの小口切りを添える。
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今風変わり種「カラフル野菜とチーズのお事汁」レシピ
材料/調理時間(4人前/15分)
ブロッコリー:1/4個
カリフラワー:1/4個
パプリカ(黄色):1/4個
プチトマト:6個
ボイルえび:8尾(80g)
カマンベールチーズ:1/2個
水:1000㏄
「ほんだし®」:小さじ山盛り1
みそ:大さじ3
作り方・レシピ
① ブロッコリーとカリフラワーは小房に分ける。パプリカ(黄色)は種を除き、2cmの角切りにする。プチトマトは半分に切る。カマンベールチーズは食べやすい大きさのくし型に切る。
② 鍋に水、「ほんだし®」を入れて中火にかけ、沸騰したらブロッコリー、 カリフラワー、パプリカ(黄色)を入れて3分煮る。
③ プチトマトを入れて1〜2分煮たらみそを溶かし入れ、カマンベールチーズとボイルえびを加え、温まったら火を止める。
■ポイント
・みそとチーズは発酵食品同士で非常に相性がよく、お互いにうま味や味の深みを引き出します。
・みそ汁は意外にどんな具材にでも合います。定番にとらわれず、冷蔵庫の残りものを入れて試してみると、これまでにない新しい美味しさを発見できるかもしれません!
赤みそに合う、東方のお事汁「牛肉入りごちそうお事汁」レシピ
材料/調理時間(4人前/20分)
牛こま切れ肉:150g
白ネギ:1本
にんじん:1/2本(80g)
しいたけ:4枚(60〜80g)
焼き豆腐:1/2丁(150g)
小松菜:1/4束(50g)
水:1000㏄
「ほんだし®」:小さじ山盛り1
赤みそ:大さじ3
作り方
① 白ネギは斜め切り、にんじんは皮をむいて薄い短冊切り、しいたけは石づきを取り薄切りに、焼き豆腐は食べやすい大きさに切る。小松菜は根を落とし3cm長さに切る。
② 鍋に水と「ほんだし®」、牛こま切れ肉、白ねぎ、にんじん、しいたけ、焼き豆腐を入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にし、蓋をして10〜15分煮る。
③ にんじんが柔らかくなったら、小松菜を加えてさっと火を通し、赤みそを溶きいれる。
ポイント
・みそ汁に牛肉は意外な組み合わせですが、コクのある赤みそとよく合います。
・赤みそは塩分濃度が白みそより高く、香りとコクが強いのが特徴。赤みそに負けない強い味を持つ食材(肉・魚介類・きのこなど)を合わせると、みそがお肉や魚介類のくさみを抑えつつ、みそと食材のうま味の相乗効果でより美味しく食べられます。
白みそに合う、西のお事汁「甘味たっぷり白みそお事汁」レシピ
材料/調理時間(4人前/20分)
さつまいも:1/2本(100g)
玉ねぎ:1/4個(50g)
にんじん:1/2本(80g)
れんこん:100g
油揚げ:1枚
あずき(水煮):大さじ4
水:1000㏄
「ほんだし®」:小さじ山盛り1
白みそ:大さじ3
作り方・レシピ
① さつまいもは皮付きのまま2cm厚さの半月切り、玉ねぎは薄いくし形切り、にんじんは皮をむき2〜3mm厚さのいちょう切りにする。れんこんは皮をむき厚さ1cmの半月切りにする。油揚げは熱湯をかけて油抜きをし、短冊切りにする。
② 鍋に水と「ほんだし®」、さつまいも、玉ねぎ、にんじん れんこん、油揚げを入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にしてフタをし約15分煮る。
③ あずき(水煮)を入れてひと煮し、白みそを溶き入れる。
ポイント
・甘みの強い野菜と油揚げにより、コクがアップ! 濃厚な味わいに。
・白みそは塩分濃度が低く、くせがなく淡白で甘味のある味が特徴。甘味が強く、くせのない野菜や、油あげなどの適度な油分を合わせると、濃厚でクリーミーに仕上がり、みその上品な味を生かしつつ、より美味しく食べられます。
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2月8日の「事八日」の行事食「お事汁」のレシピをご紹介しました。
行事食というと味気ないイメージがありますが、古くから伝わるベーシック版から、カラフルな新食感タイプまで、普段とはちょっと違ったみそ汁ばかりで食欲をそそられますね。
もちろん、地域によって手に入る具材が異なるでしょうから、必ずしも今回のレシピどおりにこだわる必要はありません。大事なのは“野菜たっぷりの具だくさん”であることです。
単なる習わしではなく、栄養タップリで温かいみそ汁だからこそ無病息災に効く「お事汁」を家族みんなで味わい、体調を崩しやすい寒い季節を乗り切りましょう。
■「ほんだし®」商品概要
香り、コク・味わい、それぞれに優れた3種のかつお節を使用した、“香り高く一番おいしい”和風だしの素です。さっと 入れるだけで、様々な和食メニューの味付けを、簡単手軽においしく仕上げることができます。 「ほんだし®」の他にも、「お塩控えめの・ほんだし®」「毎日カルシウム・ほんだし®」「ほんだし®いりこだし」など全8種類の中から、用途に合わせてお選びいただけます。
「ほんだし®」商品サイト
URL https://www.ajinomoto.co.jp/hondashi/products/
■「うちのみそ汁」応援プロジェクト詳細
「うちのみそ汁」応援プロジェクトは、「ほんだし®」によるあまりにも当たり前の存在になってしまっているみそ汁の良さを、生活者のお悩み解決の観点でお伝えし、いまの時代ならではの価値を再認識していただくための取り組みです。
「うちのみそ汁」応援プロジェクトでは、「全国みそ汁10,000人調査」を通じて明らかになった、みそ汁に期待されている価値を5つの「家族応援効果」に分類し、それらの効果について順次掘り下げ、それぞれの効果について広めていき、実感しやすい形としてお伝えしていく予定です。次回、“家族の「健康に」役立てられる”をテーマに、寒くなるこれからの季節、「おやすみそ汁(仮)」にまつわる情報を紹介します。
※〈みそ汁の5つの「家族応援効果」〉
1.子どもの「成長」を感じられる
2.家族の「健康」に役立てられる
3.家族との時間を増やせる
4.自分や家族のルーツを再認識できる
5.家族の絆を再認識できる
「うちのみそ汁」応援プロジェクト公式サイト
https://park.ajinomoto.co.jp/recipe/corner/products/hondashi/misoshiru
《専門家プロフィール》
河埜玲子氏
医師・料理家・キッズ食育マスタートレーナー。Nadia Artist。7歳の娘を持つ医師。
滋賀医科大学医学部卒業。現在は済生会松坂総合病院にて麻酔科・健診科に勤務。
医師として臨床に携わるなかで、身体と心の健康のためには、毎日の食事がいかに大切かを痛感。今、まさに子育て中である自身の経験から、働くママを応援するため料理家として活動をスタート。身近な食材を使った簡単、時短レシピを提案している。ブログや著書『忙しい人のための“一品で"栄養バランスが取れるレシピ―女性医師が教える体と心が喜ぶ食事』(SBクリエイティブ)などでレシピを紹介。