
誰もが美しく巻くことができる“海苔の形”を追究!業界初の「サイクロイド手巻き寿司」が完成
マグロ、サーモン、玉子、キュウリ…色鮮やかな具材をお好みでぐるっと巻く「手巻き寿司」は、家族みんなが集まる週末の食卓を楽しく盛り上げるオススメのメニューです。
もちろん手巻き寿司は自由に盛りつけて食べるだけで十分楽しいですが、キレイに巻いた方が食べやすいし気分も盛り上がるもの。
でも案外、酢飯やネタをバランス良く海苔で包み、キレイな形に巻くのって難しいですよね。
そこで株式会社Mizkanでは、より多くの方に家庭で作る手巻き寿司を楽しんでもらうため「手巻き元年プロジェクト〜究極の手巻きへの挑戦〜」を2019年5月に発足し、7月4日にプロジェクトが完結!
そして業界初の「サイクロイド手巻き寿司」を家庭で楽しむことができる特製海苔型シートが完成したのです。
■「サイクロイド手巻き寿司シート」ダウンロードURL
http://www.mizkan.co.jp/sushilab/temaki_gannen_pj/assets/dist/images/cycloid_temaki.pdf
手巻き寿司が本来持つ美しさに最も近い“サイクロイド曲線”
本プロジェクトでは、千葉工業大学 創造工学部 デザイン科学科の佐藤弘喜教授による監修の元、手巻き寿司を支える“海苔の形状”に注目し、手巻き寿司が本来持つ美しさとデザイン科学を融合した新たな形を追究。
そしてついにたどり着いた答えが、“サイクロイド曲線”を用いた業界初の手巻き寿司です。
今回採用した“サイクロイド曲線”は、日本古来の神社建築の屋根や古代建造物などに見られる曲線。長年日本人に親しみのある建造物に使われてきた“サイクロイド曲線”と融合することで、新たな手巻き寿司の形が誕生しました。
■佐藤弘喜教授が語る「サイクロイド手巻き寿司」の魅力
手巻き寿司が持つ美味しさを生かし、誰もが美しく巻くことができる“海苔の形状”の研究に挑戦しました。そこでたどり着いたのが、“サイクロイド曲線”です。
手巻き寿司は、平面な海苔の上に具材とすし飯を乗せて巻くだけのシンプルなプロセスですが、“サイクロイド曲線”を活用することで、平面を円錐状の立体に立ち上げて食べるというダイナミックな変化の面白さが増すことが分かりました。
『サイクロイド手巻き寿司』が、新たな時代の手巻き寿司の美味しさと美しさを届けることができると信じています。
業界初の「サイクロイド手巻き寿司」はこうして誕生した
手巻き寿司の美しさをより際立てるための形態決定のアプローチとして、今日に至るモダンデザインの普遍的な理念である「機能」、芸術的な美しさを追い求める「審美的価値」、社会的役割としての「情報伝達」という3つの観点から検討。
その過程で気づいたのが、人間が原初よりアイデアの源とし続けてきた「自然」こそが最適なアプローチではないかということです。
そこで、自然原理を科学的に紐解く幾何学を用いたアプローチを行う中で、手巻き寿司の持つ美しさをより際立てる3つの幾何学曲線の使用を検討しました。
1. “黄金螺旋”
黄金比の比率を用いて海苔の螺旋を生み出すことで、具材がたっぷりと広がる緩やかな美をイメージしました。
2. “カテナリー曲線”
重力により自然に生まれる曲線であるため、より力学的な安定の見られる優しい外形線を持つ手巻き寿司をイメージしました。
3. “サイクロイド曲線”
円が回転しながら描く軌跡として生まれる平面曲線であり、その物理的性質により数々の建造物にも用いられてきた、スムーズで流れの美しい曲線です。
各曲線の“美”を検討する中でたどり着いたのが、平面の海苔の上に具材を乗せて巻くというシンプルさと、それを円錐状の立体に立ち上げて食べるというダイナミックな変化をより印象的に表現する上で、“サイクロイド曲線”こそ最も手巻き寿司にふさわしいという結論。
そしてこの曲線を利用した、業界初の「サイクロイド手巻き寿司」シートが開発されたのです。
「サイクロイド手巻き寿司シート」で、究極の形式美を自宅で体験しよう
本プロジェクトで誕生した「サイクロイド手巻き寿司シート」は下記URLからダウンロードが可能です。以下のプロセスに沿って海苔のカットから手巻きまでを進め、ぜひ家族みんなで究極の美を体験してみてください。
■「サイクロイド手巻き寿司シート」ダウンロードURL
http://www.mizkan.co.jp/sushilab/temaki_gannen_pj/assets/dist/images/cycloid_temaki.pdf
■「サイクロイド手巻き寿司シート」使い方
はさみの線に沿って全形海苔をカット。
カット後の海苔の形状。
「すし飯エリア」「具材エリア」にすし飯と具をのせる。
シート内の(4)の角を、対角にあるのりにかぶせて巻いて完成!
【手巻き元年プロジェクト〜究極の手巻きへの挑戦〜 概要】
プロジェクト名:手巻き元年プロジェクト〜究極の手巻きへの挑戦〜
プロジェクト期間: 2019年5月29日(水)〜7月4日(木)
プロジェクト公式サイト: http://www.mizkan.co.jp/sushilab/temaki_gannen_pj
ミツカン公式Twitterアカウント: https://twitter.com/mizkan_official
■佐藤 弘喜(千葉工業大学 創造工学部 デザイン科学科 教授)
千葉大学工学部 工業意匠学科卒。本田技術研究所にて乗用車のデザイン開発を担当。2003年筑波大学にて博士課程修了。博士(デザイン学)を習得。2014年にはイタリア ミラノ工科大学の客員教授を、現在は慶応義塾大学 理工学部 非常勤講師を務める。