カドー(cado)加湿器新モデル、機能を追及したらこのデザインになったcado STEM 620

カドー(cado)加湿器新モデル、機能を追及したらこのデザインになったcado STEM 620

家電

目次[非表示]

  1. それが2017年10月末に発売されたcadoの「STEM 620」だ。
  2. 部屋をワンランク上に演出し、部屋の環境をワンランク快適に
  3. いつも快適な湿度に自動調整・部屋の乾燥具合も一目瞭然-cado STEM 620-
  4. アロマディフューザーで心も安らぐ超音波式加湿器
  5. 分解しやすくお手入れしやすい設計
  6. インフルエンザ対策に、乾燥肌でかゆみが止まらない方に!
はじめまして!

独自の測定器やプログラムを開発して、家電製品の性能を数値化し、徹底的にレビュー。ついたアダ名は「体当たり家電ライター」。略して「家電おじさん」の藤山です!

今回は加湿器をご紹介。



家電量販店の加湿器コーナーでもひときわ目立つデザインの製品がある。

それが2017年10月末に発売されたcadoの「STEM 620」だ。

我が家の犬の定吉くんと、猫のドミちゃんもお気に入り。何で煙が出てるんだろう?のcado加湿器 STEM 620

「見たことあるよ!」という方も多いかもしれない、筆者がテレビ番組「マツコの知らない世界」での加湿器の回にお呼ばれした数年前に、2世代目に変わり、爆発的に売れ出した。実はマツコさんもご愛用という加湿器だ。マツコさんほど表面積の広い人は、乾燥しまくってパサパサになるから、加湿器は必須ですね(笑)。

すべて円柱で構成されたデザイン

一般的な超音波式の加湿器に比べ、ミストの粒子が非常に小さい

cadoの加湿器は初代の発売以来、基本的なデザインはそのままで、細かなマイナーチェンジを続けている。この製品の発表会では、メーカー曰く「“完成形に近い”仕上がりを実現した」という。まだ完成形じゃないのかよ!というツッコミはさておき、インフルエンザが蔓延するこの季節、ぜひオススメしたい加湿器だ。

部屋をワンランク上に演出し、部屋の環境をワンランク快適に

どんな部屋に置いてもインタアリアに溶け込むシンプルなデザイン。すべて円柱で構成され、オブジェ的な美しさを持っている。この加湿器は、超音波式と呼ばれるもの。

いくつかある加湿器の方式をまとめたのが、次の表だ。
超音波加湿器の弱点は、水の交換とお手入れの面倒さだ。STEM 620は、これらの弱点を克服したものと言っていい。加湿器の水タンクの水道水は、殺菌用の塩素が1日ほどで効果を失い、水が傷む原因となる。そのため霧吹きのように、水を細かくして噴霧する超音波式の加湿器は、傷んだ水を部屋にまき散らかさないように、毎日水を換え、水の経路を掃除してやる必要がある。

ミスト発生ユニットの近くには、水の痛みを防止し除菌する抗菌プレートがついている。カビや細菌を99.9%以上除菌できるという

しかしSTEM 620の貯水タンク下部には、水の腐敗を防ぐだけでなく、除菌も行うユニットが着いており、週に一度水を変えるだけでいい。とはいえ、実際には1〜2日でタンクの水がなくなってしまうので、シーズン前後のあまり利用しない時期の手間と考えていいだろう。

水が入ったままの状態でも、上にスポッ!とタンクを抜いて水の破棄ができる

給水はタンクのフタをスライドして、付属の給水ポットなどで水を注ぐ

一覧表にないが、一般的な超音波式加湿器は、装置の周りが水で濡れやすいという弱点もある。なぜなら他の加湿器に比べ、空気中に放出する水滴が大きいから。



通常の水蒸気は目に見えない。部屋に洗濯物を乾かしても、洗濯物から立ち昇る湯気が見えることはない。これは水蒸気の粒が目に見えないほど小さいから。超音波式の加湿器以外は、洗濯物同様に水蒸気が見えることはない(沸騰式のみ、やや湯気が見える)。



しかし超音波式は、水滴が大きいので盛大に湯気を出す姿が見える。この時期に家電量販店や雑貨屋さんに行くと、「結婚式かっ!」というぐらい加湿器コーナーは、スモーク上のミストが舞っている。これはちょうど部屋の中で霧吹きをしているのと同じだ。その証拠に、お店の加湿器のまわりは、おそらく水でしっとり、もしくはべっちょり濡れているのに気づくだろう。



しかしSTEM 620は、より小さな水滴しか放出しないようになっている。細く長くステンレスでてきた1mほどのポール。実は単なるデザインではなく、小さな水滴をより分けるためのザルの役割をしているのだ。

左側の細長いポールは単なるデザインではなく、より小さいミストを作るための機能に必要不可欠だったのだ!

料理で使うザルは、重力を利用して、ザルの目を抜けた細かい粒だけ下に落ちる。しかしSTEM 620のポールのザルは、ポール下で発生させた水滴を風で上部に送るようになっている。そのため大きな水滴は重くポールを抜け出すことができず、ポールの途中で落下してしまう。ポールの上部から出る水滴は、小さく軽いミストの水滴だけとなるのだ。

一般的な超音波式の加湿器と大きく違うのは、部屋に噴霧されるミストの大きさの違い。細かいミストなので、空気に溶けやすく、装置のまわりが水浸しにならない

一般的な超音波式加湿器では、空気に溶け切れなかった大粒のミストが、装置の周りに落ちてしまうので、数時間も加湿器を使っていると雑巾で拭かなければならないほど。だからじゅうたんの上に置いたり、近くに本を置いてあると惨事になる。「あーーっ!」って…。

次の写真は、加湿の強さを変えた場合のミストの見え方だ。
▼加湿の強さを変えた場合のミストの見え方

間欠モード。ミストを出しては休んでを繰り返す

弱モード。バックを黒にしてストロボを発光させているのでミストが見えるが、普通の部屋で目で見ているぶんにはミストが見えないほど

強モード。猫のシッポが写ってるのはスルー方向で。だいぶミストが見えるが高い位置から噴霧するので、床に落ちる前にほとんど空気中に吸収される

急速モード。カラカラの部屋を急速に加湿したい場合に使う。ミストはだいたい1.9m位まで噴霧され、湿度が低いのでグングン空気中に吸収されるので装置周りはほとんど濡れない。また十分加湿できた2時間後には、自動で急速モードが解除される

このようにSTEM 620のミストは高い位置から噴霧され、目に見える大きなミストはさらに高いところまで噴霧し、空気の乾燥している場合は、ぐんぐんミストが空気に溶け込むので、装置の周りが濡れることはまずない。



それどころか、今から勉強したい、今から寝たいという場合に、急速に部屋を加湿できるのが魅力だ。STEM 620の加湿力は、他のどの加湿器よりもパワフルだろう。

こうして普通にオートモードで使っていると、ミストが見えないほど粒子が小さい。「ミストが見えないと加湿されている感がない」と思いがちだが、加湿器の性能としてはミストが見えない方が高性能なのだ

自動モードや弱で使っていると、ほとんどミストが見えないのは、それだけ微粒子のミストとしか出ていないという技術の高さの現れ。ミストが見える「加湿されている感」に惑わされないように注意してほしい。盛大なミストが見える加湿器は…惨劇を招く!(笑)
66 件