
子どものスマホはいつから?必要なルールは?子どもがスマホを正しく利用するには
家族のライフスタイル
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今や日常生活に欠かせない便利ツールとなったスマートフォン(スマホ)。「高校生ならともかく、ウチの子は小さいので持たせるのはまだ先」と思っているパパママも少なくないでしょうが、低年齢層のスマホ所有率が年々アップしているのをご存じですか?
実は内閣府の2019年度調査(※1)によると、小学生の40.1%、中学生の81.8%、高校生の98.6%が自分専用のスマホを所有していることが判明。小学校高学年になるとクラスによっては過半数がスマホを持っているケースも珍しくなく、小6の娘がいる編集部スタッフも地元学校のそうした実情を耳にし、ついにスマホを買い与えることにしました。
「小学生にスマホを持たせても、どうせネットやゲームで遊ぶだけでしょ」という声が聞こえてきそうですが、最近は小学生でもLINEで友達間のコミュニケーションを行う利用実態もあるのだとか。子どもの友人関係の円滑化を考慮すると、一概に「小学生にスマホはまだ早い」と言いきれないのです。
とはいえ、小さな子にスマホを持たせると利用時間に歯止めが利かなくなりそう…と心配ですよね。そこで今回は、セントラル警備保障が行った「親子間でのスマホ利用に関する調査」の結果と教育評論家の小川大介先生による解説を交えながら、パパママに求められるスマホとの付き合い方を考えてみましょう。
※内閣府「令和元年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」
https://www8.cao.go.jp/youth/youth-harm/chousa/r01/net-jittai/pdf/kekka_gaiyo.pdf
実は内閣府の2019年度調査(※1)によると、小学生の40.1%、中学生の81.8%、高校生の98.6%が自分専用のスマホを所有していることが判明。小学校高学年になるとクラスによっては過半数がスマホを持っているケースも珍しくなく、小6の娘がいる編集部スタッフも地元学校のそうした実情を耳にし、ついにスマホを買い与えることにしました。
「小学生にスマホを持たせても、どうせネットやゲームで遊ぶだけでしょ」という声が聞こえてきそうですが、最近は小学生でもLINEで友達間のコミュニケーションを行う利用実態もあるのだとか。子どもの友人関係の円滑化を考慮すると、一概に「小学生にスマホはまだ早い」と言いきれないのです。
とはいえ、小さな子にスマホを持たせると利用時間に歯止めが利かなくなりそう…と心配ですよね。そこで今回は、セントラル警備保障が行った「親子間でのスマホ利用に関する調査」の結果と教育評論家の小川大介先生による解説を交えながら、パパママに求められるスマホとの付き合い方を考えてみましょう。
※内閣府「令和元年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」
https://www8.cao.go.jp/youth/youth-harm/chousa/r01/net-jittai/pdf/kekka_gaiyo.pdf
親子間のスマホ利用ルール
利用ルールは“意識できている”けど“守れない”子どもたち
スマホを子どもに与える前に必ず行っておきたいのが、親子間でのルール作り。
最初が肝心!ということで編集部スタッフの家庭では「スマホを使うのはリビングで平日1時間、休日2時間まで。夜8時以降は使わない」といった基本ルールを親子で決めましたが、今回の調査でも小学校高学年の子を持つ親の89%が「何らかのスマホルールがある」と回答。具体的なルールとして「スマホを夜遅くまで使わない」「スマホを長時間使わない」という回答が上位に挙がっています。
この調査結果で興味深いのは、親子の間でスマホルールの存在に関するギャップがあること。例えば中学生の子がいる家庭では、「何らかのスマホルールがある」と回答したのは親が74%に対して子どもが92%。たとえ仕組みが作られてなくても、親が何気なく発言したことを子どもがルールとして意識できている様子が伺えます。
最初が肝心!ということで編集部スタッフの家庭では「スマホを使うのはリビングで平日1時間、休日2時間まで。夜8時以降は使わない」といった基本ルールを親子で決めましたが、今回の調査でも小学校高学年の子を持つ親の89%が「何らかのスマホルールがある」と回答。具体的なルールとして「スマホを夜遅くまで使わない」「スマホを長時間使わない」という回答が上位に挙がっています。
この調査結果で興味深いのは、親子の間でスマホルールの存在に関するギャップがあること。例えば中学生の子がいる家庭では、「何らかのスマホルールがある」と回答したのは親が74%に対して子どもが92%。たとえ仕組みが作られてなくても、親が何気なく発言したことを子どもがルールとして意識できている様子が伺えます。
しかし一方、「親と約束したスマホルールを破ったことはありますか?」という質問に対して、小学校高学年では47.3%、中学生と高校生では6割以上が「何度もある」「一度だけある」と回答。スマホ利用に関する親への要望について「もっと長時間使わせて欲しい」「もっと信用して自由に使わせてほしい」という回答が上位に挙がっていることからも、ルールは意識できていても十分納得できず、実際にルールを守るのは難しいようです。
スマホルールに関する専門家のアドバイス
教育評論家の小川大介先生は、親子間のスマホルールの決め方について次のように解説しています。
親にとって子どもはなによりも大切な存在です。幸せでいてほしい、傷ついて欲しくない、守ってあげたい。親であれば誰しもが持つ自然な感情です。ところがこの感情が、子どもが自分の目の届かない時に、不安と心配を生み出す原因となります。不安と心配を減らすために、親は子どもにルールを課したり、今何をしているのか確認したりすることで安心を得ようとします。
ただ困ったことに、親が安心を得るためのこの行為は、子どもの目には自分への不信感の表れと映りがちなのです。それは多くの場合、親の側の理由説明が不足していることが原因です。親子でルールについて話をする時には、なぜそのルールが必要なのか、守らないとどのようなことになるのか、必ずお子さんが理解できるよう伝えましょう。
伝え方のコツですが、「親の私たちは〜と考えているんだけれど、あなたはどう思う?」と、最後にお子さんの考えを聞く姿勢を示すようにしてください。子どもが納得しない原因の多くはルールの「目的」ではなく、「やり方」の方です。子どもなりに他の方法を考えつくならそれを受け止め、親子で話し合って「わが家のルール」を決めていくようにすればお子さんも納得しやすいでしょう。
さらに、子どもが納得できるスマホルールとその運用方法についても次のように解説しています。
中には子どものためと思って、がんじがらめのルールを作ってしまうご家庭もあります。親の安心を優先しすぎて、子どもの日々の成長に目を向けられていない家庭です。子どもを信頼していない、信用していない心の表れでもあります。
厳しすぎるルールには特に2つの大きな弊害があります。1つは子ども自身の考える力を奪っていくということ。2つ目は親への信頼を失うということです。ルールを厳しくされると、子どもには判断の余地がないため、ただ従うだけでいるのが一番楽になります。自分はどうしたいのか、どうありたいのかということを考えず、ただ親の言いなりになっておくのが子どもにとって一番安全な道となってしまいます。これは、答えのない社会において、自分なりに向き合い考えて行動する力が求められている今の時代に逆行してしまいます。
また、ルールを厳しくされる側の子どもには、「親のわたしはあなたを信頼していませんよ」というメッセージが伝わるため、子どもから親への信頼感を育てられるはずがありません。子どもを大切に育てているつもりでルールを厳しくすればするほど、子は親から心が離れていってしまうようなことになりかねません。