
「おもちゃ動画の投稿をはじめたのは、この子が笑っている姿を撮りたかったから」Daddy's Talk 第9回・前編 まえちゃんねる(動画クリエイター)
ライフスタイル
各分野で独特の感性を発揮し目覚ましい活躍を遂げているパパたちは、どのような家庭生活を送っているのか──。そんな気になる疑問を掘り下げる「Daddy's Talk」。
今回は連載初の親子共演インタビュー! YouTubeチャンネル「まえちゃんねる」を運営している動画クリエイターの前原さんと小学5年生の息子・えいしん君に取材し、「まえちゃんねる」誕生秘話や親子による動画制作の裏側に迫ります。
今回は連載初の親子共演インタビュー! YouTubeチャンネル「まえちゃんねる」を運営している動画クリエイターの前原さんと小学5年生の息子・えいしん君に取材し、「まえちゃんねる」誕生秘話や親子による動画制作の裏側に迫ります。
▼後編はこちら
遠方の親戚への“ビデオレター”が投稿活動開始のきっかけ
──前原さんは2010年から動画を制作・投稿するようになったそうですが、そのきっかけは?
前原さん「実は元から動画を制作・投稿したいと思っていたわけではありません。遠方に住む親戚からトーマストミカのおもちゃを贈ってもらった際に、えいしんがおもちゃで遊んでいる姿を見てもらうため、報告がてらに動画を投稿したのが始まりです」
──なるほど、ビデオレターのようなものですね。その時から、現在のように動画の中でおもちゃ紹介を行っていたのですか?
前原さん「いえ、ただ遊んでいる姿をひたすら撮影しただけです。その動画がたまたまたくさん再生され、『動画投稿って面白いな』と思うようになりました」
──本格的に動画を制作・投稿するようになったのはいつからですか?
前原さん「2012年ごろですね。ジェットダイスケ(YouTube最初期から動画投稿を行っていたクリエイター)さんの動画が大好きで、あるイベントに参加した際に終了後の飲み会で一緒にお話をさせていただき、そこから一気に動画投稿へのモチベーションが上がりました」
──えいしん君が本格的に動画に出演するようになったのはいつごろからですか?
前原さん「動画投稿を始めた頃はまだ兼業クリエイターだったので、仕事後の深夜に制作することが多く、あまり出演する機会はありませんでした。えいしんも最初の頃はおもちゃで遊んでいる姿で登場していましたが、動画に子どもの顔を出すのが怖いなと思って一度フェードアウトさせたんです」
えいしん君「僕も同じ部屋にいて、撮影していない場所で遊んでたよ」
前原さん「そうそう。パパがおもちゃの箱を開ける瞬間を見たかったんだよね。それで2013年ごろから、えいしんが自然とフレームインするようになりました」
えいしん君「その頃に今みたいなオープニングの挨拶が出来上がったんだよね」
前原さん「うん。パパがオープニングで『まえちゃんねる前原です!』と挨拶する時にえいしんが『です!』とかぶせるようになったんだよね。最初はおもちゃで遊んでいる姿を顔が見えないよう後ろから撮影していたのに、えいしんがカメラの方へ振り返るようになって(笑)、だんだん普通に出演していくようになりました」
──えいしん君が自然とフレームインするようになり、出演時間が増えていったのですね。動画のテーマは最初からおもちゃやゲームだったのですか?
前原さん「いえ、ジェットダイスケさんに憧れていたこともあり、カメラや缶コーヒーのオマケなど当時の動画投稿でよく取り上げられていた商品紹介がメインでした。おもちゃに関しては、トーマスのプラレールが発売された時とか、たまに紹介する程度でしたね」
──では、どのタイミングからおもちゃ中心になったのですか?
前原さん「えいしんが本格的に動画に出演するようになってからです。この子が笑っている姿を撮りたくなったので、自然とおもちゃ中心に変化しました。おもちゃを取り上げる時の方が再生回数は多く、何より、えいしんが出演してから再生回数が如実にアップしました」
前原さん「実は元から動画を制作・投稿したいと思っていたわけではありません。遠方に住む親戚からトーマストミカのおもちゃを贈ってもらった際に、えいしんがおもちゃで遊んでいる姿を見てもらうため、報告がてらに動画を投稿したのが始まりです」
──なるほど、ビデオレターのようなものですね。その時から、現在のように動画の中でおもちゃ紹介を行っていたのですか?
前原さん「いえ、ただ遊んでいる姿をひたすら撮影しただけです。その動画がたまたまたくさん再生され、『動画投稿って面白いな』と思うようになりました」
──本格的に動画を制作・投稿するようになったのはいつからですか?
前原さん「2012年ごろですね。ジェットダイスケ(YouTube最初期から動画投稿を行っていたクリエイター)さんの動画が大好きで、あるイベントに参加した際に終了後の飲み会で一緒にお話をさせていただき、そこから一気に動画投稿へのモチベーションが上がりました」
──えいしん君が本格的に動画に出演するようになったのはいつごろからですか?
前原さん「動画投稿を始めた頃はまだ兼業クリエイターだったので、仕事後の深夜に制作することが多く、あまり出演する機会はありませんでした。えいしんも最初の頃はおもちゃで遊んでいる姿で登場していましたが、動画に子どもの顔を出すのが怖いなと思って一度フェードアウトさせたんです」
えいしん君「僕も同じ部屋にいて、撮影していない場所で遊んでたよ」
前原さん「そうそう。パパがおもちゃの箱を開ける瞬間を見たかったんだよね。それで2013年ごろから、えいしんが自然とフレームインするようになりました」
えいしん君「その頃に今みたいなオープニングの挨拶が出来上がったんだよね」
前原さん「うん。パパがオープニングで『まえちゃんねる前原です!』と挨拶する時にえいしんが『です!』とかぶせるようになったんだよね。最初はおもちゃで遊んでいる姿を顔が見えないよう後ろから撮影していたのに、えいしんがカメラの方へ振り返るようになって(笑)、だんだん普通に出演していくようになりました」
──えいしん君が自然とフレームインするようになり、出演時間が増えていったのですね。動画のテーマは最初からおもちゃやゲームだったのですか?
前原さん「いえ、ジェットダイスケさんに憧れていたこともあり、カメラや缶コーヒーのオマケなど当時の動画投稿でよく取り上げられていた商品紹介がメインでした。おもちゃに関しては、トーマスのプラレールが発売された時とか、たまに紹介する程度でしたね」
──では、どのタイミングからおもちゃ中心になったのですか?
前原さん「えいしんが本格的に動画に出演するようになってからです。この子が笑っている姿を撮りたくなったので、自然とおもちゃ中心に変化しました。おもちゃを取り上げる時の方が再生回数は多く、何より、えいしんが出演してから再生回数が如実にアップしました」
息の合った掛け合いや寸劇はぶっつけ本番!
──動画で紹介するおもちゃを選ぶ基準は?
前原さん「えいしんがその時々で興味を持っている物、つまり年齢に合わせて変えてきました。小さい頃はプラレールなどの乗り物系だったのが、やがて戦隊ヒーローや仮面ライダーものに移り、今はゲームが中心です」
──自分が興味のあるおもちゃの方がえいしん君のリアクションもいいでしょうからね。
前原さん「おもちゃによっては『うわぁ、スゴイ!』って喜ぶ時と、普通のリアクションの時と差が出るよね」
えいしん君「うん、確かに」
──リアクションの差が自然に出るわけですね(笑)。動画の撮影にあたってシナリオは作っていますか?
前原さん「基本的にぶっつけ本番で撮影しています」
えいしん君「おもちゃ紹介の前に行う寸劇はパパが考えているよね」
前原さん「そうだね。でも寸劇もリハーサルは行わず、ほとんど即興ですよ」
──えいしん君も動画のアイデアを考えることはありますか?
前原さん「はい。ゲーム紹介の企画は、えいしんが他のクリエイターさんの動画を探してきて『こんなのいいんじゃない?』と提案してくれますよ」
──ちなみに、そうやって自分で企画した動画をえいしん君は後で見ますか?
えいしん君「面白そうな動画だけ見てるよ」
前原さん「何だよ、それ(笑)」
──メインMCがえいしん君に入れ替わる「まえちゃんねるスイッチ」という企画がありますが、どんな時に使い分けているのですか?
前原さん「成り行きですね。えいしんが好きなテーマで、自分でしゃべりたい!という時にスイッチしています。最近だと昆虫系のおもちゃが好きだよね」
えいしん君「もちろん本物の昆虫が好きだけど、家では飼えないから」
前原さん「すごくリアルで大きなクワガタの食玩を部屋に飾っているんですよ。裏返っていると“G”みたいで気持ち悪くて(笑)」
──今まで作ってきた動画の中で、特に印象に残っているものがあれば教えてください。
前原さん「えいしんがその時々で興味を持っている物、つまり年齢に合わせて変えてきました。小さい頃はプラレールなどの乗り物系だったのが、やがて戦隊ヒーローや仮面ライダーものに移り、今はゲームが中心です」
──自分が興味のあるおもちゃの方がえいしん君のリアクションもいいでしょうからね。
前原さん「おもちゃによっては『うわぁ、スゴイ!』って喜ぶ時と、普通のリアクションの時と差が出るよね」
えいしん君「うん、確かに」
──リアクションの差が自然に出るわけですね(笑)。動画の撮影にあたってシナリオは作っていますか?
前原さん「基本的にぶっつけ本番で撮影しています」
えいしん君「おもちゃ紹介の前に行う寸劇はパパが考えているよね」
前原さん「そうだね。でも寸劇もリハーサルは行わず、ほとんど即興ですよ」
──えいしん君も動画のアイデアを考えることはありますか?
前原さん「はい。ゲーム紹介の企画は、えいしんが他のクリエイターさんの動画を探してきて『こんなのいいんじゃない?』と提案してくれますよ」
──ちなみに、そうやって自分で企画した動画をえいしん君は後で見ますか?
えいしん君「面白そうな動画だけ見てるよ」
前原さん「何だよ、それ(笑)」
──メインMCがえいしん君に入れ替わる「まえちゃんねるスイッチ」という企画がありますが、どんな時に使い分けているのですか?
前原さん「成り行きですね。えいしんが好きなテーマで、自分でしゃべりたい!という時にスイッチしています。最近だと昆虫系のおもちゃが好きだよね」
えいしん君「もちろん本物の昆虫が好きだけど、家では飼えないから」
前原さん「すごくリアルで大きなクワガタの食玩を部屋に飾っているんですよ。裏返っていると“G”みたいで気持ち悪くて(笑)」
──今まで作ってきた動画の中で、特に印象に残っているものがあれば教えてください。
ナーフの寸劇をまとめました!vs ゾンビ 恐竜 ゴースト【NERF】 | まえちゃんねる
出典: YouTube
えいしん君「マンションの外で撮影した『まえちゃんねるゾンビ』の寸劇は、寒くて大変だった。動画で楽しいのは、今ハマっているフォートナイトのゲーム実況かな」
前原さん「えいしんはゲームで僕を倒すのが楽しくて、音割れするぐらい笑うんですよ(笑)。僕が印象に残っている動画は『まえちゃんねる・ウォーズ』シリーズ。CG効果など編集にものすごく凝ってしまい、昨年は作業に30~40時間もかかった作品もありました」
えいしん君「僕がコスチュームだけ着て、部屋の中が全編CGの動画もあったよね」
前原さん「戦闘機を操縦するシーンとかね。あの時はえいしんが普通の椅子に座って、ライトセーバーを操縦桿に見立てて撮影したんですよ。とにかく即興で撮影し、後は何とかしようって(笑)」
前原さん「えいしんはゲームで僕を倒すのが楽しくて、音割れするぐらい笑うんですよ(笑)。僕が印象に残っている動画は『まえちゃんねる・ウォーズ』シリーズ。CG効果など編集にものすごく凝ってしまい、昨年は作業に30~40時間もかかった作品もありました」
えいしん君「僕がコスチュームだけ着て、部屋の中が全編CGの動画もあったよね」
前原さん「戦闘機を操縦するシーンとかね。あの時はえいしんが普通の椅子に座って、ライトセーバーを操縦桿に見立てて撮影したんですよ。とにかく即興で撮影し、後は何とかしようって(笑)」
動画制作を通じて実感した我が子の成長。そして将来の「まえちゃんねる」は?
──普段、動画を作るにあたって気をつけていることは?
前原さん「見ていて気持ちが悪いことや、手振れ演出など吐き気を催すようなことは避けるようにしています。あと、昔は子どもの言葉づかいに気をつけてたけど、最近は『くそっ!』とか普通に言っちゃってるよね(笑)」
えいしん君「抑えられないんだもん。周りの友達もみんなそういう言葉を使ってるし」
──子どもとの動画制作ならではの大変さはありますか?
前原さん「昔はたまに、僕が話している途中で別のことを言ってくる時がありましたね。今はもちろんそんなことはなく、逆に僕の話に足りない所があれば『こういうことだよね』と補完してくれることも多くなりましたよ」
えいしん君「ゾイドとかベイブレードの時だね」
前原さん「そうそう。パーツが多いおもちゃって全部覚えきれなくて。僕が本を見ないと分からないことでも、えいしんは見なくても分かるんですよ。子どもの記憶力には勝てません(笑)」
──逆に、子どもと一緒に動画を作って良かったと思えることはありますか?
前原さん「普通の家庭よりも子どもと一緒に遊ぶ時間が多いことです。笑いのツボも分かるし、楽しいことを体験した時の“最初の笑顔”が見られるのも嬉しいですね」
──今後の「まえちゃんねる」の活動予定を教えていただきたいのですが、えいしん君と何歳まで親子共演していきますか?
前原さん「実は『まえちゃんねる』をえいしんに譲ることも考えたことがありましたが、えいしん自身には動画クリエイターを単独でも続けたいという願望がないので、中学生ぐらいでやめようかって話してたんですよ。でも最近は思わずゲームにハマるようになったので、この勢いでゲーム動画は続けていくかもしれません。どう?」
えいしん君「うーん、まだ分かんない。おもちゃ動画はやらなくなるかもしれないけど、ゲーム動画は続けるかも」
前原さん「ゲーム動画を続けていって『パパ、出なくていいよ』ってなるかも(笑)」
えいしん君「えー、そんなこと言わないよ」
前原さん「そうなったら僕は個人チャンネルの動画投稿に専念しようかな。そのあたりは自然な流れに任せます」
家族ならではの息の合った掛け合いで楽しませる「まえちゃんねる」の動画さながら、とても親密な親子関係が感じられるインタビューとなりました。親子2人で一緒に過ごす時間が長くなり、しかも子ども自身が楽しめる内容をテーマとする動画制作は、パパにとって夢のような仕事ですね。
次回の後編では、動画制作の話題以外にも前原さんの家族生活やパパ像について伺います。
<インタビュー協力プロフィール>
まえちゃんねる(前原さん&えいしん君親子)
WEB制作の仕事を勤めていた前原さんが、2010年にYouTubeチャンネル「まえちゃんねる」を開設。2012年から本格的に動画の投稿を開始し、2017年に動画投稿クリエイターに専業化。活動開始から間もなく親子でおもちゃを紹介するスタイルが自然と定着し、取り上げる内容やおもちゃの種類は子どもの成長とともに変わっている。
■まえちゃんねる
https://www.youtube.com/channel/UC02K-De6oOKX0fQeqIKID3Q
写真:木原基行
前原さん「見ていて気持ちが悪いことや、手振れ演出など吐き気を催すようなことは避けるようにしています。あと、昔は子どもの言葉づかいに気をつけてたけど、最近は『くそっ!』とか普通に言っちゃってるよね(笑)」
えいしん君「抑えられないんだもん。周りの友達もみんなそういう言葉を使ってるし」
──子どもとの動画制作ならではの大変さはありますか?
前原さん「昔はたまに、僕が話している途中で別のことを言ってくる時がありましたね。今はもちろんそんなことはなく、逆に僕の話に足りない所があれば『こういうことだよね』と補完してくれることも多くなりましたよ」
えいしん君「ゾイドとかベイブレードの時だね」
前原さん「そうそう。パーツが多いおもちゃって全部覚えきれなくて。僕が本を見ないと分からないことでも、えいしんは見なくても分かるんですよ。子どもの記憶力には勝てません(笑)」
──逆に、子どもと一緒に動画を作って良かったと思えることはありますか?
前原さん「普通の家庭よりも子どもと一緒に遊ぶ時間が多いことです。笑いのツボも分かるし、楽しいことを体験した時の“最初の笑顔”が見られるのも嬉しいですね」
──今後の「まえちゃんねる」の活動予定を教えていただきたいのですが、えいしん君と何歳まで親子共演していきますか?
前原さん「実は『まえちゃんねる』をえいしんに譲ることも考えたことがありましたが、えいしん自身には動画クリエイターを単独でも続けたいという願望がないので、中学生ぐらいでやめようかって話してたんですよ。でも最近は思わずゲームにハマるようになったので、この勢いでゲーム動画は続けていくかもしれません。どう?」
えいしん君「うーん、まだ分かんない。おもちゃ動画はやらなくなるかもしれないけど、ゲーム動画は続けるかも」
前原さん「ゲーム動画を続けていって『パパ、出なくていいよ』ってなるかも(笑)」
えいしん君「えー、そんなこと言わないよ」
前原さん「そうなったら僕は個人チャンネルの動画投稿に専念しようかな。そのあたりは自然な流れに任せます」
家族ならではの息の合った掛け合いで楽しませる「まえちゃんねる」の動画さながら、とても親密な親子関係が感じられるインタビューとなりました。親子2人で一緒に過ごす時間が長くなり、しかも子ども自身が楽しめる内容をテーマとする動画制作は、パパにとって夢のような仕事ですね。
次回の後編では、動画制作の話題以外にも前原さんの家族生活やパパ像について伺います。
<インタビュー協力プロフィール>
まえちゃんねる(前原さん&えいしん君親子)
WEB制作の仕事を勤めていた前原さんが、2010年にYouTubeチャンネル「まえちゃんねる」を開設。2012年から本格的に動画の投稿を開始し、2017年に動画投稿クリエイターに専業化。活動開始から間もなく親子でおもちゃを紹介するスタイルが自然と定着し、取り上げる内容やおもちゃの種類は子どもの成長とともに変わっている。
■まえちゃんねる
https://www.youtube.com/channel/UC02K-De6oOKX0fQeqIKID3Q
写真:木原基行
▼後編はこちら
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