
テレワークで肩が重だるい!理学療法士推奨の肩こり予防エクササイズ3選
ライフスタイル
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、テレワークを利用した働き方がかなり広がってきました。筆者の周りでも、もともとデスクワーク中心の仕事をしている友人の多くは、すでに業務のほとんどがテレワークに移行しているそうです。業種によっては感染防止のための外出自粛が落ち着いても、自宅でのテレワークが普通の働き方として定着していくかもしれませんね。
テレワークで時間をかけて通勤しなくて済むのは効率的ですが、仕事するために環境が整備されているオフィスと比べ、生活の場である自宅で同じように仕事を進めるのはなかなか大変です。実はその影響で身体に不調をきたしている人が増えているようです。
こちらの調査では、テレワークや在宅勤務を行っている人の約3割の人が身体の不調を訴えているという結果が出ていました。
全体で最も多かった症状が「肩こり」で、なんと68.1%の人が訴えていたとのことです。
しかし身体の不調に対してストレッチなど対策をとっている男性は少なく、特に40代男性で対策をしている人は4割以下だったと報告されています。
軽い肩こりであれば自然に治ることも多いですが、何もせずに放っておくと「いつも肩が重だるい」という慢性的な痛みになったり、首や腰といった肩以外の部分にもだるさが広がってしまうことも考えられます。肩こりがひどくなる前に、しっかりと対策をしていきたいところですね。
実は肩こりを予防するためには
「動かして身体をほぐす」
「肩こりを予防するための座り方を意識する」
という2つのポイントがとても重要です。
今回は、リハビリの専門家である理学療法士の筆者が、家men読者のパパのためにテレワーク時代の肩こり予防法をお伝えします!
テレワークで時間をかけて通勤しなくて済むのは効率的ですが、仕事するために環境が整備されているオフィスと比べ、生活の場である自宅で同じように仕事を進めるのはなかなか大変です。実はその影響で身体に不調をきたしている人が増えているようです。
こちらの調査では、テレワークや在宅勤務を行っている人の約3割の人が身体の不調を訴えているという結果が出ていました。
全体で最も多かった症状が「肩こり」で、なんと68.1%の人が訴えていたとのことです。
しかし身体の不調に対してストレッチなど対策をとっている男性は少なく、特に40代男性で対策をしている人は4割以下だったと報告されています。
軽い肩こりであれば自然に治ることも多いですが、何もせずに放っておくと「いつも肩が重だるい」という慢性的な痛みになったり、首や腰といった肩以外の部分にもだるさが広がってしまうことも考えられます。肩こりがひどくなる前に、しっかりと対策をしていきたいところですね。
実は肩こりを予防するためには
「動かして身体をほぐす」
「肩こりを予防するための座り方を意識する」
という2つのポイントがとても重要です。
今回は、リハビリの専門家である理学療法士の筆者が、家men読者のパパのためにテレワーク時代の肩こり予防法をお伝えします!
動かして身体をほぐす、動的ストレッチ
ストレッチというと、アキレス腱をじっくり伸ばすような動きをイメージする方が多いのではないでしょうか。こうしたストレッチは「静的ストレッチ」と呼ばれ、筋肉の柔軟性を高めたるためによく用いられます。リラックス効果もありますので、仕事後や寝る前などにぴったりです。
それに対して「仕事を始める前」や「仕事中の合間時間」に取り入れたい肩こり予防ストレッチが、今回ご紹介する「動的ストレッチ」です。
動的ストレッチとは、身体を大きく動かしながら筋肉をほぐしていくストレッチのことです。よくサッカー選手が試合前のウォーミングアップでもも上げなど同じ動きを何度か繰り返している様子を見たことがあると思いますが、あのような動きをイメージしてもらうとわかりやすいでしょう。
動的ストレッチにより動きの中で筋肉の収縮と弛緩を繰り返すことで、
・血行がよくなり筋温が上昇しやすくなる
・筋肉が柔軟になり動きが滑らかになる
といったメリットが期待できます。
今回は特に肩こりを予防するためのおすすめ動的ストレッチを3種類お伝えします。すべて行っても5分以内で終わりますので、ぜひ仕事の合間に取り入れてみてください!
それに対して「仕事を始める前」や「仕事中の合間時間」に取り入れたい肩こり予防ストレッチが、今回ご紹介する「動的ストレッチ」です。
動的ストレッチとは、身体を大きく動かしながら筋肉をほぐしていくストレッチのことです。よくサッカー選手が試合前のウォーミングアップでもも上げなど同じ動きを何度か繰り返している様子を見たことがあると思いますが、あのような動きをイメージしてもらうとわかりやすいでしょう。
動的ストレッチにより動きの中で筋肉の収縮と弛緩を繰り返すことで、
・血行がよくなり筋温が上昇しやすくなる
・筋肉が柔軟になり動きが滑らかになる
といったメリットが期待できます。
今回は特に肩こりを予防するためのおすすめ動的ストレッチを3種類お伝えします。すべて行っても5分以内で終わりますので、ぜひ仕事の合間に取り入れてみてください!
①胸張りエクササイズ
デスクワークで猫背姿勢をとっていると硬くなりやすい大胸筋の柔軟性を引き出す動的ストレッチです。
・最後に胸を張るようにすることで胸椎(胸の部分の背骨)が伸展(伸びる方向に動く)され姿勢の改善にもつながります。
・回数:10回×2セット
・最後に胸を張るようにすることで胸椎(胸の部分の背骨)が伸展(伸びる方向に動く)され姿勢の改善にもつながります。
・回数:10回×2セット
理学療法士推奨の肩こり予防エクササイズ「胸張り」
出典: YouTube
②窓拭きエクササイズ
肩関節と肩甲骨を大きく動かし、スムーズに広い範囲で関節を動かせるようにする動的ストレッチです。
・身体の前で10回腕を回したら、そのまま顔を横に向けてさらに10回という順序で片手ずつ行います。
・身体の前にある窓をクロスできれいに拭くイメージで、大きく円を描くように腕を動かしてみましょう。
・回数:左右各20回
・身体の前で10回腕を回したら、そのまま顔を横に向けてさらに10回という順序で片手ずつ行います。
・身体の前にある窓をクロスできれいに拭くイメージで、大きく円を描くように腕を動かしてみましょう。
・回数:左右各20回
理学療法士推奨の肩こり予防エクササイズ「窓拭き」
出典: YouTube
③サークルエクササイズ
頭の上で合わせた両手を外側に返し、ゆっくり開きながら同時に肘を曲げて下ろしてくる動的ストレッチです。
・両手で大きな円を描くイメージで行いましょう。肩甲骨周りの筋肉の柔軟性を全体的に高めることができます。
・肘を下ろす時に左右の肩甲骨を内側に引き寄せるように意識して行うと、背中が伸び美しい姿勢につながります。
・回数:10回×2セット
・両手で大きな円を描くイメージで行いましょう。肩甲骨周りの筋肉の柔軟性を全体的に高めることができます。
・肘を下ろす時に左右の肩甲骨を内側に引き寄せるように意識して行うと、背中が伸び美しい姿勢につながります。
・回数:10回×2セット
理学療法士推奨の肩こり予防エクササイズ「サークル」
出典: YouTube
座り方を見直してみよう!
動的ストレッチで肩周りの筋肉を十分ほぐしても、身体に負担がかかる座り方をしていては結局すぐに硬くなってしまいます。
しつこい肩こりの原因として意外と見落とされがちなのがテレワーク中の座り方です。この機会にご自分の座り方を見直してみましょう。下の写真のような座り方していませんか?
●身体を丸めて頭が前に出た「猫背座り」
しつこい肩こりの原因として意外と見落とされがちなのがテレワーク中の座り方です。この機会にご自分の座り方を見直してみましょう。下の写真のような座り方していませんか?
●身体を丸めて頭が前に出た「猫背座り」
「自宅ではローテーブルにパソコンを置いて前かがみで作業してます…」という友人がいますが、予想通りひどい肩こりに悩まされていました。
骨盤が後ろに傾き身体が後ろに倒れているぶん、猫背が強まり、首を前に突き出しているような姿勢になります。こうした姿勢は肩こりの原因になるだけでなく、ストレートネックなど首の痛みや、頭痛・腰痛など、いろいろな部分に痛みを引き起こす可能性があります。
実はスマホを見ている時も、スマホの位置が低すぎると同じような姿勢になります。デスクワーク中も休憩でスマホを見ている時も同じ猫背座りでは、肩こりがひどくなる一方ですよね。
●身体がねじれた「足組み+ほおづえ座り」
骨盤が後ろに傾き身体が後ろに倒れているぶん、猫背が強まり、首を前に突き出しているような姿勢になります。こうした姿勢は肩こりの原因になるだけでなく、ストレートネックなど首の痛みや、頭痛・腰痛など、いろいろな部分に痛みを引き起こす可能性があります。
実はスマホを見ている時も、スマホの位置が低すぎると同じような姿勢になります。デスクワーク中も休憩でスマホを見ている時も同じ猫背座りでは、肩こりがひどくなる一方ですよね。
●身体がねじれた「足組み+ほおづえ座り」
自宅だと周りの目がないのでついリラックスして、このような座り方になっている方も多いのではないでしょうか。
写真を見ると一目瞭然ですが、足を組む、ほおづえをつくという姿勢では骨盤も上半身も首もねじれた状態になっていますので、こうした座り方を続けることで筋肉の柔軟性のバランスが崩れ、肩こりや腰痛を悪化させるきっかけになってしまいます。
●ふんぞりかえった「仙骨座り」
写真を見ると一目瞭然ですが、足を組む、ほおづえをつくという姿勢では骨盤も上半身も首もねじれた状態になっていますので、こうした座り方を続けることで筋肉の柔軟性のバランスが崩れ、肩こりや腰痛を悪化させるきっかけになってしまいます。
●ふんぞりかえった「仙骨座り」
「前屈なんて全然できない!」という身体が硬めな男性に多い座り方です。骨盤が後ろに傾き、仙骨という骨盤の後面にある骨に体重がかかっている状態になります。
この姿勢では腰椎(腰の部分の背骨)に負担がかかり腰痛の原因になるだけでなく、肩甲骨の動きも制限されるため肩こりも引き起こしやすい姿勢です。
●理想的な座り方
この姿勢では腰椎(腰の部分の背骨)に負担がかかり腰痛の原因になるだけでなく、肩甲骨の動きも制限されるため肩こりも引き起こしやすい姿勢です。
●理想的な座り方
肩こりや腰痛を予防するためには
「両足がしっかりと床についている」
「骨盤がまっすぐ立っている」
状態を意識しましょう。
骨盤がまっすぐ立っていると、坐骨というお尻の真ん中にある出っ張った部分にしっかり体重が乗っている感触がわかると思います。このような対称的で綺麗な座り方ができると、肩や首、腰などの筋肉への過剰な負担を減らすことができます。
また、この画像のように前腕(肘から先の腕の部分)が机にしっかり乗っていると腕の重さがしっかり支えられますので、キーボードを打つ時に肩に余計な力が入りにくくなり、肩こりの予防につながります。
「両足がしっかりと床についている」
「骨盤がまっすぐ立っている」
状態を意識しましょう。
骨盤がまっすぐ立っていると、坐骨というお尻の真ん中にある出っ張った部分にしっかり体重が乗っている感触がわかると思います。このような対称的で綺麗な座り方ができると、肩や首、腰などの筋肉への過剰な負担を減らすことができます。
また、この画像のように前腕(肘から先の腕の部分)が机にしっかり乗っていると腕の重さがしっかり支えられますので、キーボードを打つ時に肩に余計な力が入りにくくなり、肩こりの予防につながります。
おわりに
本記事ではテレワーク時代の肩こり予防対策として、動的ストレッチと座り方の見直しについてご紹介しました。
少なくとも1時間に1回は休憩を入れて動的ストレッチを行うようにすると、普段から肩のだるさを感じている方も徐々に変化が出てくると思います。働き方や働く場所が多様化している今の時代だからこそ、身体のメンテナンスも意識してみましょう!!
※本稿における専門家による情報は、紹介しているエクササイズの効能や有効性を保証するものではありません。ご自身の身体の状態に応じて無理のない範囲で行ってください。
参考文献
岡山 裕美,鶴池 柾叡,大工谷 新一:ダイナミックストレッチング前後の関節可動域,最大筋力,表面筋電図の変化.理学療法科学,2015,30(6):897-901
文・写真:奥山和人
少なくとも1時間に1回は休憩を入れて動的ストレッチを行うようにすると、普段から肩のだるさを感じている方も徐々に変化が出てくると思います。働き方や働く場所が多様化している今の時代だからこそ、身体のメンテナンスも意識してみましょう!!
※本稿における専門家による情報は、紹介しているエクササイズの効能や有効性を保証するものではありません。ご自身の身体の状態に応じて無理のない範囲で行ってください。
参考文献
岡山 裕美,鶴池 柾叡,大工谷 新一:ダイナミックストレッチング前後の関節可動域,最大筋力,表面筋電図の変化.理学療法科学,2015,30(6):897-901
文・写真:奥山和人