合間に家事をすると仕事がはかどる?テレワーク(在宅勤務)でも集中する方法

合間に家事をすると仕事がはかどる?テレワーク(在宅勤務)でも集中する方法

ライフスタイル

目次[非表示]

  1. なぜテレワーク(在宅勤務)は集中しづらいのか?
  2. テレワークの集中力を高める方法【環境編】
    1. ①ワークスペースを生活と切り離す工夫を
    2. ②デスク周りはシンプルに整理し、誘惑のあるモノは置かない
    3. ③長時間座っても疲れないワークチェアを使う
    4. ④イヤホンで音楽を聴く
  3. テレワークの集中力を高める方法【ルーティン編】
    1. ①仕事の前に服を着替える
    2. ②オン/オフを切り替える“儀式”をつくる
    3. ③1時間に一度は休憩をはさむ
    4. ④仕事の終了時間を決める
    5. ⑤仕事の合間に家事を行う
新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が2020年5月25日に解除されましたが、外出自粛中に開始したテレワークをそのまま継続している方も少なくないでしょう。あるいは以前の通勤スタイルに戻ったけど、ここ最近の感染再拡大を受けてテレワークを再開した方もいると思われます。

自宅のICT環境で仕事が完結すればオフィスまで通勤する必要がなくなり、1日の仕事を切り上げたらすぐに家族とコミュニケーションを取ったり休息することができるなど、テレワークにはワークライフバランスの向上が期待できます。その一方、自宅でなかなか仕事に集中できずテレワークに苦戦している方も少なくないのでは?

普段生活している住環境で、また上司や同僚ら周囲の目がない状態だと「働かなきゃ」という空気が希薄になり、仕事の生産性を落とさないようにする(=ダラダラしないようにする)のはけっこう大変。もし在宅勤務用の個室がなくてリビングルームの一角で仕事をするなら、家族の様子が気になったり、小さな子どもが「パパ遊ぼ」と声をかけてくることもあり、なおさら集中するのは難しいですよね。

そこで今回は、在宅でも仕事にしっかり集中し、生産性を上げるためのためのコツをご紹介しましょう。

なぜテレワーク(在宅勤務)は集中しづらいのか?

テレワークに集中するコツをご紹介する前に、そもそもなぜ在宅だと仕事に集中しづらいか整理しておきましょう。

まず大きな要因の1つが、誰にも監視されず「自由すぎる」こと。会社にもよりますが、テレワークは最低限の勤怠管理以外は本人の裁量に委ねられていて、昼間にテレビやスマホを見ても誰にも注意されません。そんな自由すぎる環境でマジメに仕事に集中するのは至難の業でしょう。

また、通勤しなくなって気づいた方も多いでしょうが、スーツに着替える→駅まで歩く→電車に乗る→オフィスまで歩くという一定のルーティンは「さあ、これから仕事だぞ」と気持ちを切り替える役目を果たします。こうしたルーティンをはさまずリビングルームから仕事部屋に移るだけだと、プライベートモードから仕事モードに切り替えづらく、仕事に集中できないという事態につながるわけです。

テレワークの集中力を高める方法【環境編】

①ワークスペースを生活と切り離す工夫を

仕事をする部屋にソファやテレビがあったり、たたんだ布団や洗濯物干しがあると、生活空間とワークスペースの境目がつきづらく、仕事モードに切り替えるのは難しいでしょう。

もし自宅に仕事部屋がある場合は、室内にテレビや趣味のアイテムなど“生活感のあるもの”は置かないようにし、ワークスペースとしての空間定義を徹底しましょう。住環境に制約があってリビングルームなどで仕事せざるをえない場合も、仕切り(パーテーション)を設けて視界をさえぎるなど、仕事だけに集中できる空間づくりに努めてみてください。

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②デスク周りはシンプルに整理し、誘惑のあるモノは置かない

これはオフィスで仕事を行う際にも当てはまりますが、デスクの上や周辺が散らかっていたり汚れていると、仕事に集中しづらいですよね。

机の上にはパソコン・モニター・電話など最小限の仕事道具を置くようにし、仕事に集中して取り組みやすい環境を作りましょう。つい手に取りたくなる漫画本やフィギュアも、別の部屋に移動させるといいでしょう。

③長時間座っても疲れないワークチェアを使う

リビングやダイニングのテーブルなど既存の家具を利用してテレワークを行っている方も少なくないでしょうが、ダイニングチェアで長時間同じ姿勢で座っていると、首・肩・腰が疲れて仕事の生産力低下は避けられません

一定期間テレワークに取り組むのであれば決してムダな投資にはならないので、長時間の使用に適したワークチェアの購入をオススメします(ネット通販なら1万円前後から売ってます)。簡易的なメッシュ生地か重厚なレザー生地かは予算や好み次第ですが、背もたれと肘置きのあるタイプだと疲れにくいですよ。

④イヤホンで音楽を聴く

仕事部屋を確保できたとしても、家族の生活音や会話が耳に入ってくると、集中を妨げられてしまうのは致し方ありません。そんな時は、パソコンや音楽プレイヤーにイヤホンをつないで音楽を聴くといいでしょう。

基本的には気分が良くなる音楽なら何でもOKですが、日本語の歌詞の楽曲だと意識が歌に向かいがちなので、洋楽・クラシック・カフェミュージックなどの方がより仕事に集中しやすいでしょう。

テレワークの集中力を高める方法【ルーティン編】

①仕事の前に服を着替える

人前に出ないからといって部屋着のままで仕事をしていては、プライベートモードの延長で仕事に臨むことになり、集中力の低下につながります。

上下スーツとまではいかなくても、クールビズなど人前に出ても恥ずかしくない服装に着替えることで「今から仕事!」と気持ちを切り替えやすくしましょう

②オン/オフを切り替える“儀式”をつくる

先ほど「通勤のルーティンがオン/オフの切り替えの役目を果たしている」と書きましたが、テレワークでもそうしたルーティンを設けることが可能です。

濃い目のコーヒーを飲んだり、シャワーを浴びるなど、何でもいいので気持ちを切り替える“スイッチ”をつくってみましょう。自宅の周辺を数分間散歩してから仕事部屋に入るという“疑似通勤”もオススメです。

③1時間に一度は休憩をはさむ

一般的な人がずっと同じ作業に集中できるのは、せいぜい1時間が限界。張り切りすぎて仕事を延々と続けていても、少しずつ思考回路が鈍って生産性が落ちてしまうのは避けられません。

たとえ疲れを自覚していなくても、適度な時間で休憩をはさんでリフレッシュし、メリハリをつけましょう。休憩のはさみ方として、例えば「50分間働いたら10分間休憩」など仕事と休憩を1時間セットにすると、1日のタイムラインが規則的になりやすいですよ。

④仕事の終了時間を決める

イギリスの政治学者パーキンソンの言葉に「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」というものがあります。つまり、本来なら6時間程度で片付く仕事でも、労働時間を10時間と固定していると10時間かけてしまうということです。

そのようにダラダラと長引かせないためにも、また切り上げるタイミングを逃してズルズル働いてしまわないよう、「〇時以降はパソコンの電源を落とし、メールもチェックしない」と仕事の終了時間を決めてしまいましょう

⑤仕事の合間に家事を行う

カリフォルニア大学サンタバーバラ校の実験研究(※)によると、クリエイティブなアイデアを考えるにあたって、休憩をはさまなかったり頭を使う困難なタスクを続けている状態の時よりも、あまり頭を使わない単調なタスクに取り組み、ぼんやりと空想したりしているときの方がクリエイティブな力を発揮することができる傾向にあるそうです。

ということは、テレワークの合間に食器を洗ったり、洗濯物をたたんだり、掃除機をかける…といった単調な作業を挟むと、その後の仕事が一気にはかどることが期待できそう! 家事シェアの推進やパートナーの負担軽減にもつながって一石二鳥ですね。もし仕事に行き詰まったら、むしろ家事で気分転換してみましょう。
withコロナの生活は今後もしばらく続き、働き方もテレワークなど“新しい生活様式”に則したものが重視されていくことでしょう。

もともと働く場所として作られていない自宅で仕事に集中するのは大変ですが、今回ご紹介したアイデアの中から特に集中力がアップしそうなものを見つけ、より濃密なテレワークを実現していってください。

※Inspired by Distraction: Mind Wandering Facilitates Creative Incubation

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