
睡眠不足はどうすれば解消できる?グッスリ眠れるための入浴法
ライフスタイル
新型コロナウイルス感染拡大の影響で働き方やライフスタイルが変化してから、「テレワークで就寝時間が早くなったのに、夜ベッドに入ってもなかなか寝つけない」「眠りが浅くて熟睡できず、朝起きても体がだるい」といった経験はありませんか?
睡眠の質の低下──つまり寝つきの悪さや熟睡できない要因として、テレワークによる疲労や運動不足といった生活習慣から、コロナによる健康や生活面への不安といった精神的なものまで、さまざまなものが考えられるでしょう。もちろんそれらの問題を直接的に解決することも必要ですが、もっと手っ取り早く効果的に良質な睡眠を得られる方法はないのでしょうか?
そこで今回は、花王が睡眠の専門家を招いてオンラインで実施したヘルスケアフォーラムでの発表内容から、ぐっすり眠れるために知っておきたい知識や実践のコツを紹介していきます。
睡眠の質の低下──つまり寝つきの悪さや熟睡できない要因として、テレワークによる疲労や運動不足といった生活習慣から、コロナによる健康や生活面への不安といった精神的なものまで、さまざまなものが考えられるでしょう。もちろんそれらの問題を直接的に解決することも必要ですが、もっと手っ取り早く効果的に良質な睡眠を得られる方法はないのでしょうか?
そこで今回は、花王が睡眠の専門家を招いてオンラインで実施したヘルスケアフォーラムでの発表内容から、ぐっすり眠れるために知っておきたい知識や実践のコツを紹介していきます。
眠気と体温変化との意外な関係とは?
ヘルスケアフォーラムではまず最初に、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部 部長の栗山健一先生が講演。栗山先生がクローズアップしたのは「睡眠と体温調節のメカニズム」でした。
栗山先生によると、脳の温度(深部体温)は1日の活動中にグングン上がり、睡眠によって適切な温度まで下がるそうです。言い換えると、グッスリ眠って深部体温を冷ますことで、脳や体の疲れが取れるということ。また、眠気を誘うホルモン「メラトニン」が21~24時にかけて増えていくと、逆に深部体温は下がっていくとのだそうです。つまり、深部体温を下げることは、眠気促進のためにとても重要ということです。
栗山先生によると、脳の温度(深部体温)は1日の活動中にグングン上がり、睡眠によって適切な温度まで下がるそうです。言い換えると、グッスリ眠って深部体温を冷ますことで、脳や体の疲れが取れるということ。また、眠気を誘うホルモン「メラトニン」が21~24時にかけて増えていくと、逆に深部体温は下がっていくとのだそうです。つまり、深部体温を下げることは、眠気促進のためにとても重要ということです。
ところが、生活リズムの乱れや精神的な不安によって夜中も深部体温が高いままだと、「睡眠禁止ゾーン」という生理的に眠りにくい状態に陥りやすくなるとのこと。そうした状態が就寝時間まで続くことによって寝つきが悪くなり、また無理に寝ようとしても眠りが浅くて熟睡できないという睡眠トラブルにつながるのだそうです。
Monroe LJ. Sleep 72: 255-264, 1967.
Vgontzas AN, et al. J Psychosom Res 45: 21-31, 1998.
Lushington K, Dawson D, Lack L. Sleep 23: 1-7, 2000.
そうした睡眠トラブル対策として栗山先生が挙げたポイントは、副交感神経の緊張を下げることで血流による放熱を促進(=体温を低下)させること。その方法としてさまざまなリラクゼーションが有効となりますが、具体例として紹介したのが「入浴による温熱効果」です。
栗山先生によると、入眠の1~2時間前に40~42.5℃というぬるめのお湯に10~30分つかると、寝つきが良くなることが研究で明らかになっているそうです。これは、お湯につかって上がった深部体温が入浴後に急速に下がっていくという変化が、通常の体温調節メカニズムのような役割を果たして眠気を促進するからなのだそう。
栗山先生によると、入眠の1~2時間前に40~42.5℃というぬるめのお湯に10~30分つかると、寝つきが良くなることが研究で明らかになっているそうです。これは、お湯につかって上がった深部体温が入浴後に急速に下がっていくという変化が、通常の体温調節メカニズムのような役割を果たして眠気を促進するからなのだそう。
さらに栗山先生は、睡眠効率の低い人ほど風邪をひきやすいという調査報告を例に挙げながら、睡眠には免疫力を維持する効果があることを指摘していました。
血行を促進し効率的に体を温める「炭酸入浴」
続いて、花王パーソナルヘルスケア研究所 主任研究員の市場智久さんが、入浴による温熱効果を活かしたセルフメンテナンスについて解説。そこでキーワードとして挙げられたのが「血行促進」です。
栗山先生が解説したように深部体温を下げて眠気を促進するには、体内の熱を外へと逃がす必要があります。人間の放熱は主に手や足などの末梢部で活発に行われるそうなのですが、血管が拡張されて血流量が増大すると、末梢部への血行が良くなり放熱も促進されるのだそうです。
逆に言うと、眠りにつく前から放熱が促進されると、寝つきが良くなりやすいということですね。
栗山先生が解説したように深部体温を下げて眠気を促進するには、体内の熱を外へと逃がす必要があります。人間の放熱は主に手や足などの末梢部で活発に行われるそうなのですが、血管が拡張されて血流量が増大すると、末梢部への血行が良くなり放熱も促進されるのだそうです。
逆に言うと、眠りにつく前から放熱が促進されると、寝つきが良くなりやすいということですね。
そんな血行を効率的に促進する入浴方法として今回のフォーラムで推奨されていたのが「炭酸入浴」です。
実際に花王が測定したところ、普通のさら湯よりも炭酸入浴の方が手の末梢部まで血行が促進され、深部体温がアップ。さらに末梢部からの放熱も、よりゆっくり長く持続されたそうです。さらに炭酸入浴には、心身のリラックスなど疲労回復効果も期待されているようなので、仕事や家事育児でお疲れ気味のパパにピッタリではないでしょうか。
日々入浴して湯船にじっくりつかることは、体の冷え改善だけでなく睡眠の改善も期待できることが、専門家の解説や知見によってとても説得力十分に理解できましたね。より血行を促すという炭酸入浴も入浴剤の利用によって効果的に取り入れながら、家族みんなが心身ともに健康でいられるような環境を整えていってみてください。
記事協力:花王株式会社パーソナルヘルスケア研究所
▼あわせて読みたい
記事協力:花王株式会社パーソナルヘルスケア研究所
▼あわせて読みたい