
【観葉植物からガーデニングまで】ステイホームを快適に!暮らしに“緑”を取り入れるコツを専門家が解説
ライフスタイル
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テレワーク(在宅勤務)や外出自粛によるステイホームが長期間続くうちに、以前よりも自宅の室内環境に目が向くようになり、「長い時間を過ごすのだから、快適な生活空間に変えたい」「テレワーク用の仕事部屋が殺風景なので何とかしたい」と思っている方も多いのではないでしょうか。
生活空間を変えるといっても、家具の買い替えや部屋の模様替えとなると手間もお金もかかりますよね。もっと手軽な方法としてオススメしたいのが、植物を育てて自宅を緑で彩ること。そこで今回は、「GARDENS GARDEN」代表を務めるガーデンデザイナーの宮本里美さんにインタビューし、パパが自分で植物を育てて“暮らしに緑を取り入れる”ためのコツを語っていただきます。
生活空間を変えるといっても、家具の買い替えや部屋の模様替えとなると手間もお金もかかりますよね。もっと手軽な方法としてオススメしたいのが、植物を育てて自宅を緑で彩ること。そこで今回は、「GARDENS GARDEN」代表を務めるガーデンデザイナーの宮本里美さんにインタビューし、パパが自分で植物を育てて“暮らしに緑を取り入れる”ためのコツを語っていただきます。
生活空間に“緑”を加えると、こんなメリットが!
──部屋に観葉植物を置いたり、ベランダで鉢植えの花を育てるなど方法はさまざまですが、“暮らしに緑を取り入れる”ことのメリットとしてどのようなことが挙げられますか?
「植物を置くことは部屋をオシャレにイメージチェンジする手段として手っ取り早いし、鮮やかな緑を見ていると自然と癒されますよね。忙しい毎日を過ごしていると人間の五感にフタがされてしまいがちですが、美しい緑にはそうしたフタを緩める効果が期待できます。それ以上に大きなメリットとして挙げたいのが、植物を育てる楽しさや成長する喜びを感じられること。置き物のインテリアと違って、植物は育てると変化しますよね。そうすると、植物を見守る私たちの生活もイキイキと変化し、日々の継続的な楽しみにつながります」
──確かに、植物の鮮やかな彩りだけでなく成長にも注目すると、代わり映えしない部屋に日々変化が感じられ、ステイホーム中でも気持ちが豊かになりそうですね。
「自宅の周りに緑があっても、あわただしく出社したり暗くなってから帰宅していると、その存在や変化を見逃しがち。その点、自宅で植物を身近に育てていれば、命を持つ存在としての小さな成長にも気づきやすくなります。こうした自然の変化に気づく感受性は人間にとってとても大切で、私自身もそうありたいと日々思っています」
「植物を置くことは部屋をオシャレにイメージチェンジする手段として手っ取り早いし、鮮やかな緑を見ていると自然と癒されますよね。忙しい毎日を過ごしていると人間の五感にフタがされてしまいがちですが、美しい緑にはそうしたフタを緩める効果が期待できます。それ以上に大きなメリットとして挙げたいのが、植物を育てる楽しさや成長する喜びを感じられること。置き物のインテリアと違って、植物は育てると変化しますよね。そうすると、植物を見守る私たちの生活もイキイキと変化し、日々の継続的な楽しみにつながります」
──確かに、植物の鮮やかな彩りだけでなく成長にも注目すると、代わり映えしない部屋に日々変化が感じられ、ステイホーム中でも気持ちが豊かになりそうですね。
「自宅の周りに緑があっても、あわただしく出社したり暗くなってから帰宅していると、その存在や変化を見逃しがち。その点、自宅で植物を身近に育てていれば、命を持つ存在としての小さな成長にも気づきやすくなります。こうした自然の変化に気づく感受性は人間にとってとても大切で、私自身もそうありたいと日々思っています」
生育環境がポイント!初心者にオススメの植物と室内でも育てやすいコツ
──暮らしに緑を取り入れる魅力は理解できても、植物をうまく育てられるか不安になり「やっぱり無理」と思う方もいることでしょう。そうしたハードルを解消する良い方法はありますか?
「植物は基本的な知識があれば簡単に育てられます。例えばパパは、車を買う前に性能などの情報を徹底的にチェックするし、子育ての最新情報だって熱心に調べますよね。植物を育てることも同じです。『植物には光合成が必要』など小学校で習うような基本に戻り、探究心を持って植物の育て方をイチから調べることが大事です。あと、調べる段階から家族みんなを巻き込めば、その後の植物のお世話にも関心を向けさせやすくなるでしょう」
──育て方など植物について調べるにあたって注意したいポイントはありますか?
「初心者によくある失敗として、家で置く場所の生育環境を考えず、インテリアショップなどでオシャレな植物に一目惚れし買ってしまうことがあります。植物の成長に必要なのは光、水、適切な温度、風通し。そうなると玄関など暗いスペースには置けませんよね。合わない環境に置かれることは植物にとって大きなストレスなので、まずは日当たりや温度など家の環境を把握し、その環境に適している植物かどうか調べてから買いましょう。その方が育てる時の失敗も少なくなります」
──家の中で植物を枯らさず育てるコツはありますか?
「サボテンやサンスベリアは水や光が少なくても育ちやすい“生命力の強い”植物として知られていますが、そうした植物は見た目の変化が少なく、枯れていても気づかないことがあります。そういう意味では、環境の変化に素直な植物だと、水や光が足りなければ葉が落ちたり変色するなど自分からサインを示してくれるので、逆に育てやすいと言えます。それに、変化のある植物の方が大人も子どもも生命の息吹を感じやすく、育て甲斐がありますよね。
あと、植物の枝を切って、水を入れた空き瓶やコップに挿し、食卓や仕事机にちょこんと置くのもオススメ。土に植えなくても簡単に育てることができ、水が少なくなったら見れば分かるし、根が見えるのも可愛いですよ」
「植物は基本的な知識があれば簡単に育てられます。例えばパパは、車を買う前に性能などの情報を徹底的にチェックするし、子育ての最新情報だって熱心に調べますよね。植物を育てることも同じです。『植物には光合成が必要』など小学校で習うような基本に戻り、探究心を持って植物の育て方をイチから調べることが大事です。あと、調べる段階から家族みんなを巻き込めば、その後の植物のお世話にも関心を向けさせやすくなるでしょう」
──育て方など植物について調べるにあたって注意したいポイントはありますか?
「初心者によくある失敗として、家で置く場所の生育環境を考えず、インテリアショップなどでオシャレな植物に一目惚れし買ってしまうことがあります。植物の成長に必要なのは光、水、適切な温度、風通し。そうなると玄関など暗いスペースには置けませんよね。合わない環境に置かれることは植物にとって大きなストレスなので、まずは日当たりや温度など家の環境を把握し、その環境に適している植物かどうか調べてから買いましょう。その方が育てる時の失敗も少なくなります」
──家の中で植物を枯らさず育てるコツはありますか?
「サボテンやサンスベリアは水や光が少なくても育ちやすい“生命力の強い”植物として知られていますが、そうした植物は見た目の変化が少なく、枯れていても気づかないことがあります。そういう意味では、環境の変化に素直な植物だと、水や光が足りなければ葉が落ちたり変色するなど自分からサインを示してくれるので、逆に育てやすいと言えます。それに、変化のある植物の方が大人も子どもも生命の息吹を感じやすく、育て甲斐がありますよね。
あと、植物の枝を切って、水を入れた空き瓶やコップに挿し、食卓や仕事机にちょこんと置くのもオススメ。土に植えなくても簡単に育てることができ、水が少なくなったら見れば分かるし、根が見えるのも可愛いですよ」
──そうした生育ポイントを踏まえて、家の中でも育てやすいオススメの植物があれば教えてください。
「観葉植物であれば、ゴムの木やパキラのように、枝があって葉の変化や新芽の誕生が見られるもの。日陰で耐える力が強いアイビーも室内で育てやすくてオススメです。100円ショップで売っている観葉植物は、日当たりの悪い店内でもちゃんと育つように作られているので、実は意外と初心者向き。ぜひ気軽に購入し、育ててみてください」
──日当たりの悪い部屋でテレワークを行っているパパ向けに、日陰でも育てやすい植物が他にもあれば教えてください。
「ランの系統の植物だと、花を咲かせるのは難しいですが緑を楽しむことはできます。あとはシダ。水やりは欠かせませんが、日当たりの悪い部屋でも丈夫に育ちます。もちろん、普段は日陰の部屋に置いていても時々ベランダに出し光を当てるようにすれば、他にも選択肢はもっと広がりますよ」
「観葉植物であれば、ゴムの木やパキラのように、枝があって葉の変化や新芽の誕生が見られるもの。日陰で耐える力が強いアイビーも室内で育てやすくてオススメです。100円ショップで売っている観葉植物は、日当たりの悪い店内でもちゃんと育つように作られているので、実は意外と初心者向き。ぜひ気軽に購入し、育ててみてください」
──日当たりの悪い部屋でテレワークを行っているパパ向けに、日陰でも育てやすい植物が他にもあれば教えてください。
「ランの系統の植物だと、花を咲かせるのは難しいですが緑を楽しむことはできます。あとはシダ。水やりは欠かせませんが、日当たりの悪い部屋でも丈夫に育ちます。もちろん、普段は日陰の部屋に置いていても時々ベランダに出し光を当てるようにすれば、他にも選択肢はもっと広がりますよ」
ベランダガーデニングを親子で楽しむなら“収穫できる植物”がオススメ
──マンションであればベランダやバルコニーで植物を育てることもできますが、そうした生育環境でやりがちな失敗というと何があるでしょう?
「バルコニーに日が差し込んでいても、手すりの下に植物を置いていると実際には日が当たっていない、ということがありがち。また、植物の蒸れ防止のためには風通しの良さも大事ですが、風が強すぎるとコンテナごと倒れたりして茎が折れたり葉がちぎれることもあるので要注意です」
──ベランダやバルコニーで植物をうまく育てるコツはありますか?
「先ほど挙げた失敗例の対策として、棚を利用して日の当たる高さに植物を置く方法があります。また、直射日光が届かなくても壁が白ければ光が反射するので、植物が光合成を行う午前中だけでもベランダやバルコニーが明るければそれで十分。どうしても日当たりや風通しの条件が厳しければ、日陰でも育ちやすいアイビーなどその環境に適した植物を選んではいかがでしょうか」
──ベランダガーデニングで育てる植物としてオススメはありますか?
「親子でベランダガーデニングを楽しむなら、花をめでる植物もいいですが、収穫できるものが一番です。もちろん収穫がメインといっても、実が成る植物というのは花が咲くものなので、季節を通じて植物の成長や変化をしっかり感じることもできます。トマトなどの野菜以外にも、果物の中では育てやすいブルーベリーがオススメです。春に芽が出てスズランのように可愛い花が咲いたら実が成り、さらに紅葉から落葉という1年の自然の変化をひと通り体験できますよ。香りを楽しむことができるハーブもぜひどうぞ」
──子どもにベランダガーデニングを体験させる際、任せると良い役割はありますか?
「子どもの当番といえば水やりが思い浮かびますが、オススメは見張り番です。忙しい大人の代わりに植物の変化を毎日見てもらえば、枯らしてしまう前に異変が起きても気づくことができるし、観察を通じて植物を命ある存在として感じ、愛着も深まるでしょう」
「バルコニーに日が差し込んでいても、手すりの下に植物を置いていると実際には日が当たっていない、ということがありがち。また、植物の蒸れ防止のためには風通しの良さも大事ですが、風が強すぎるとコンテナごと倒れたりして茎が折れたり葉がちぎれることもあるので要注意です」
──ベランダやバルコニーで植物をうまく育てるコツはありますか?
「先ほど挙げた失敗例の対策として、棚を利用して日の当たる高さに植物を置く方法があります。また、直射日光が届かなくても壁が白ければ光が反射するので、植物が光合成を行う午前中だけでもベランダやバルコニーが明るければそれで十分。どうしても日当たりや風通しの条件が厳しければ、日陰でも育ちやすいアイビーなどその環境に適した植物を選んではいかがでしょうか」
──ベランダガーデニングで育てる植物としてオススメはありますか?
「親子でベランダガーデニングを楽しむなら、花をめでる植物もいいですが、収穫できるものが一番です。もちろん収穫がメインといっても、実が成る植物というのは花が咲くものなので、季節を通じて植物の成長や変化をしっかり感じることもできます。トマトなどの野菜以外にも、果物の中では育てやすいブルーベリーがオススメです。春に芽が出てスズランのように可愛い花が咲いたら実が成り、さらに紅葉から落葉という1年の自然の変化をひと通り体験できますよ。香りを楽しむことができるハーブもぜひどうぞ」
──子どもにベランダガーデニングを体験させる際、任せると良い役割はありますか?
「子どもの当番といえば水やりが思い浮かびますが、オススメは見張り番です。忙しい大人の代わりに植物の変化を毎日見てもらえば、枯らしてしまう前に異変が起きても気づくことができるし、観察を通じて植物を命ある存在として感じ、愛着も深まるでしょう」
庭で育てるシンボルツリーの成長が“家族の歴史”と重なる
──“緑のある暮らし”をさらに本格的に楽しむ手段として、自宅の庭や家周りにスペースがあればガーデニングという選択肢があります。プランターに園芸用の土を入れて育てるよりも、地面で育てる方が生育は難しそうなイメージもありますが、実際はどうなのでしょう?
「プランターよりも地面で育てる方が太陽や雨など自然の恵みを得やすいので、むしろ楽です。どうしても不安であれば、まずはプランターで育てて、順調に成長してから地面に移すという方法もあります」
──ガーデニングに適した環境をつくるにあたって押さえておくべきポイントはありますか?
「土の質というのは地域によって違いがありますが、まずは雨が降った翌日以降も土に水がたまっているかどうかチェックしてください。水がたまりやすい土だと、水の与えすぎで植物の根が腐る“根腐れ”が起きやすくなります。逆に、雑草がまったく生えないほど乾いた土でも、植物を育てるのは難しいでしょう。自宅の土がこうしたケースに当てはまる場合は、水はけや保水力を改善できる土壌改良剤を土に混ぜるか、あるいは園芸用の土と肥料を買ってきて混ぜるのが手っ取り早くてオススメです」
──ガーデニングで育てるのにオススメの植物があれば教えてください。
「植物と共に長く暮らしていくという観点から考えると、子どもの誕生に合わせて植える記念樹など、家族の記念や住まいのシンボルになる“シンボルツリー”がオススメです。例えばオリーブのように成長が早いタイプなら、最初から数mサイズの大きな木を買わなくても、小さな苗木からスタートしても数年経てば立派なシンボルツリーにすくすくと育ちますよ」
──家族の誕生や記念日に木を植えると、植物の成長と家族の歴史が重なり、とても思い入れが深まりそうですね。
「シンボルツリーのように大きな木を育てられるのも、開放的な庭で行うガーデニングならではの魅力です。植物は命ある存在であることを肝に銘じ、家族と一緒に成長できるよう大切に育ててあげてください」
<取材協力プロフィール>
宮本里美(ガーデンデザイナー)
「プランターよりも地面で育てる方が太陽や雨など自然の恵みを得やすいので、むしろ楽です。どうしても不安であれば、まずはプランターで育てて、順調に成長してから地面に移すという方法もあります」
──ガーデニングに適した環境をつくるにあたって押さえておくべきポイントはありますか?
「土の質というのは地域によって違いがありますが、まずは雨が降った翌日以降も土に水がたまっているかどうかチェックしてください。水がたまりやすい土だと、水の与えすぎで植物の根が腐る“根腐れ”が起きやすくなります。逆に、雑草がまったく生えないほど乾いた土でも、植物を育てるのは難しいでしょう。自宅の土がこうしたケースに当てはまる場合は、水はけや保水力を改善できる土壌改良剤を土に混ぜるか、あるいは園芸用の土と肥料を買ってきて混ぜるのが手っ取り早くてオススメです」
──ガーデニングで育てるのにオススメの植物があれば教えてください。
「植物と共に長く暮らしていくという観点から考えると、子どもの誕生に合わせて植える記念樹など、家族の記念や住まいのシンボルになる“シンボルツリー”がオススメです。例えばオリーブのように成長が早いタイプなら、最初から数mサイズの大きな木を買わなくても、小さな苗木からスタートしても数年経てば立派なシンボルツリーにすくすくと育ちますよ」
──家族の誕生や記念日に木を植えると、植物の成長と家族の歴史が重なり、とても思い入れが深まりそうですね。
「シンボルツリーのように大きな木を育てられるのも、開放的な庭で行うガーデニングならではの魅力です。植物は命ある存在であることを肝に銘じ、家族と一緒に成長できるよう大切に育ててあげてください」
<取材協力プロフィール>
宮本里美(ガーデンデザイナー)
GARDENS GARDEN株式会社代表。2級建築士、インテリアコーディネーター、JHS中級インストラクター、スカイフロントコーディネーター。善通寺フラワー&ガーデンフェスタでガーデンコンテスト最優秀賞に3度輝き、第14回国際バラとガーデニングショウでは大賞・国土交通大臣賞を受賞。
■GARDENS GARDEN
植物と住まいに精通した専属のガーデンズデザイナーが地域の認定施工パートナー/ガーデナーと連携し、住宅や建築をより素敵に魅せるためのエクステリア・ランドスケープから、四季や暮らしの変化と共に生長する植物や庭までデザイン。庭のある暮らし“GARDENS LIFE”を全国の家庭に届けている。
https://gardens-garden.com/
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