
【調査記事】家族を持つ男性は、「窓ふき」をすると幸福になる!?
近年は「イクメン」や「ワークライフバランス」などが盛んに提唱され、仕事だけでなく家族との生活も充実させようという男性が増えています。では、どのように家庭生活を過ごしている人たちが日々を幸福だと感じているのか? 普段行っている家事や、家族と関わる時間の長さと相関関係があるのでしょうか。
そこで今回「家men」は、家庭生活の幸福度に関するアンケートを実施。20代-40代の家族を持つ男性(子あり)2,444名を対象に調査しました。
【TOPICS】
・普段実施している家事は、「食器洗い」「浴室の掃除」「ゴミ出し」がTOP3を占めるが、幸福度は「窓ふき」をしている人が最も高い。
・家族を持つ男性の幸福度が一番高い県は佐賀県。
・働いている日の家事実施時間は「15分未満(23.9%)」が多いが、「105~120分未満」の人の幸福度が最も高い傾向。
・心の中を占める割合は「家族」「夫婦」が半数以上を占めている。
・夫婦や家族のコミュニケーション時間、最適なのは「4時間~5時間未満」
【1】普段実施している家事は、「食器洗い」「浴室の掃除」「ゴミ出し」がTOP3を占めるが、幸福度は「窓ふき」をしている人が最も高い。
『あなたが普段実施している家事を教えてください。』の質問に対し、働いている日では、「ゴミ出し(67.6%)」「食器洗い(57.8%)」「浴室の掃除(41.9%)」、働いていない日では、「食器洗い(62.6%)」「浴室の掃除(58.8%)」「ゴミ出し(50.6%)」と、どちらも同じ家事項目がTOP3を占める結果となりました。幸福度でみると、働いている日、働いていない日ともに「窓をふく」人は家庭生活を幸福と感じている割合が最も高く、それぞれ78.3点、74.0点となりました。働いていない日では、「窓をふく」「靴をみがく」「ベランダや庭を掃除する」といった日常の家事の範囲外まで手が回る人の幸福度が高いことが分かります。
【2】家族を持つ男性の幸福度が一番高い県は佐賀県
『あなたの家庭生活における幸福度を100点満点で教えてください。』の質問に対し、全国平均では72.4点、都道府県別では、1位 佐賀県(79.3点)、2位 新潟県(77.9点)、3位 沖縄県(77.8点)という結果となりました。
1位の佐賀県の男性のコメントでは、家族と一緒に過ごすことがその理由としてあげられました。
「休みの日は、家族とのコミュニケーションがとれている(41歳・会社員)」
「子ども達の成長の様子を見ると、幸せになる(39歳・公務員)」
「家族がいるだけで楽しいから(43歳・会社員)」
「子どもたちと妻と楽しく暮らせている(32歳・会社員)」
【3】働いている日の家事実施時間は、「15分未満(23.9%)」が多いが、「105~120分未満」の人の幸福度が最も高い傾向。
『1日あたりの平均家事時間』を伺いました。働いている日の家事実施時間は、「15分未満(23.9%)」「15~30分未満(22.1%)」と半分近くが30分未満を占めています。ところが、幸福度では、「105~120分未満」の人がもっとも高く、75.7点。「105~120分未満」をピークに、家事時間が長くなるほど幸福度が高い傾向にあります。
【4】心の中を占める割合は「家族」「夫婦」が半数以上を占めている。
『あなたの心の中を占める割合を教えてください。※実際に占めている時間ではなく、ご自身が大切に想っている割合をお答えください。』の質問に対し、「仕事」が33.6%を占めるものの、「家族」33.1%、「夫婦」18.6%と約半数の方が家族や夫婦を想う割合が多い結果となりました。
また、家庭での幸福度が平均点以上の人たちに絞ってみると、心の中を占める割合は「家族」「夫婦」を占める割合が半数以上なことに加え、「家族」のポイントが最も高く35.3%という結果となりました。
【5】夫婦や家族のコミュニケーション時間、最適なのは「4時間~5時間未満」
働いている日の夫婦のコミュニケーション時間は「30分~1時間未満(32.3%)」「30分未満(24.0%)」と、1時間未満の人が半分以上を占めました。働いている日の家族のコミュニケーション時間は、夫婦のコミュニケーション時間よりも過ごす時間は増えている傾向にあるものの、「30分~1時間未満(20.6%)」「30分未満(28.4%)」と半分近くが1時間未満という結果に。幸福度でみると、夫婦、家族のコミュニケーションはともに「4時間~5時間未満」の人の幸福度がもっとも高く、それぞれ85.8点、85.2点と、幸福度の平均を大きく上回る点数となり、夫婦や家族と過ごす時間が長いと、幸福度が高い傾向にあることが分かります。
特に20-40代の男性は、働き盛りな年代でもあり、毎日の時間が占める割合と比例し心の中も多くの人が仕事の割合が大半を占めていることがわかりました。一方で、夫婦や家族とコミュニケーションが取れる時間が多い人の方が幸福度が高い傾向にあることが今回の調査でわかりました。
今回の調査結果に対し、「父親であることを楽しもう」を理念として男性の育児・家事参画や働き方改革などを推進するNPO法人ファザーリング・ジャパン理事、秘密結社主夫の友総統の村上氏は下記コメントを寄せています。
男性が普段よくしている家事TOP3の「食器洗い」「浴室の掃除」「ゴミ出し」は、汚れた状態をキレイに原状回復する家事で、マイナスをゼロにする、生活を整える家事。一方、ゼロからプラスにする家事は、インテリアを揃える、花や絵を飾るといった、ライフスタイルをより豊かにするための家事。
幸福度がもっとも高い「窓をふく」は、窓がきれいになることで採光が増え、家の中が明るくなり、外への見晴らしも良くなります。これは汚れを取るだけでなく付加価値を生み出す、マイナスからゼロへ、さらにゼロからプラスにする家事です。窓ふきを行う男性は、「家の中をより快適にしたい」と考え、「家事を妻から頼まれた仕事としてではなく、私事として家を良くしたいと考えている」男性なのでしょう。
また、家事時間が長い男性は、主体的に家事をしており、結果として家に対する愛着が深まっている傾向にあります。また、働いている日でも2時間近くの家事時間を取れるということは、ワークライフバランスが整っている証拠です。必然的に、家族と過ごす時間も長くなるでしょう。
ここで重要なのは、「家事をポジティブにとらえて楽しめるか」といった心理的要因と考えられます。前向きに家事をしているから、必然的に家事時間が長くなる傾向にあるのでしょう。
家族のカタチや生活スタイルが多様化する昨今、幸せになるための方法も1つではありません。
ただ、1つだけ確かなことは、家事をはじめ何気ない毎日の生活すべてにまつわることを自ら積極的に楽しんでこそ、家族と過ごす長い人生をより幸せと感じることができるのではないでしょうか。
生き方や家族の形が多様化する今だからこそ、「家men」は日々の生活も、これから先の人生も、男性の毎日がもっと楽しくなるような情報を発信してまいります。
<調査概要>
調査方法:「家men 家族を持つ男性の幸福度に関する調査」インターネット上で実施
実施期間:2017年10月31日~11月2日
調査対象:全国の既婚男性 2,444名(20~40代、既婚、子ども有)
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