不測の災害・震災で困らないために!今からできる備蓄とローリングストックのコツ

不測の災害・震災で困らないために!今からできる備蓄とローリングストックのコツ

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毎日の暮らしの「困った!」に役立つ技やコツをご紹介する連載「目指せ我が家のHERO!家族を助ける特技を作る」。第15回のテーマは、災害のための備蓄とローリングストックのコツです。


全国各地で頻発する自然災害をニュースで目にしたり、また実際に災害に遭った方たちは、日々の防災意識を高く持っていると思われます。


ところで、いざ災害に遭った時に必要となる非常食(防災食)などの備蓄は十分でしょうか?


安全靴や作業着等を販売する通販サイト「ミドリ安全.com」が全国600名の子どもがいる女性に行った調査(※)によると、53%が「自宅に防災食を備えていない」と回答したそうです。


※引用:ミドリ安全.com「非常食(防災食)の備えについての実態調査」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000011153.html


人々の防災意識が高まっていると思われる中、なぜこのような結果が出るのか?

そして、備蓄を実践・継続するにはどうすればいいのか?


そこで今回は、いざ災害・震災が起きた時に困らないための備蓄のコツをご紹介します。


必要性が分かっていて、なぜ備蓄が進まないのか


一般的に、災害発生からライフラインが復旧したり支援物資が届くまでに時間がかかることを想定し、最低3日×人数分(できれば1週間分)は、乾パン・缶詰・レトルトなど保存が利いてすぐに食べられる食料と飲料水(1人あたり1日3リットル目安)の備えが必要とされています


とはいえ、非常食や飲料水を家庭で眠ったままにしておくと、いざという時に賞味期限切れで使えないことも…。

そこで非常食の備蓄にあたって推奨されているのが、賞味期限の古い順から消費し、使った分を買い足すことで定期的にストックを入れ替えていく「ローリングストック」です。


ローリングストックには、保存期間を過ぎた非常食を捨てなくて済むことに加え、普段から食べることで非常食を口に慣れさせることができるというメリットも。つまり、日常の中で食を通じて防災意識を高めるのに有効な備蓄法なのです。


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※引用:ミドリ安全.com「非常食(防災食)の備えについての実態調査」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000011153.html


その一方、先ほどご紹介したミドリ安全.comによる非常食についての調査結果を改めて振り返ると、「家族全員が3日以上対応できる量を備えている」と回答した方は全体のわずか10.8%にとどまり、「家族全員が1〜2日対応できる量を備えている」が20.0%、「備えてはいるが、家族全員が1日以上対応することはできない」が11.7%でした。


では、なぜこのように“いざという時の備え”がなかなか進まないのか?

同調査でその理由を質問したところ、最も多かった回答が「備えたいがつい忘れてしまう」で28.9%、次いで「お金がかかる」の21.4%、「何を備えてよいか分からない」の21.1%と続きました。


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※引用:ミドリ安全.com「非常食(防災食)の備えについての実態調査」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000011153.html


また、同調査におけるローリングストックの実行率についての質問でも、実際に実施している人は全体の13.7%。実施しない理由を併せて尋ねたところ、こちらも「お金がかかる」「何を揃えてよいか分からない」という回答が上位に挙がったそうです。


これらの結果から分かるのは、いざという時のために備蓄が大事なことや、備蓄を継続するにあたってローリングストックの活用が有効だと分かっていても、「手間やお金がかかる」「上手なやり方が分からない」などの理由から実践できていないという実状です。


何を備えてよいか分からない方にオススメの非常食セット


備蓄が必要なのは分かっているけど、そもそも何を揃えてよいか分からない──という方は、最低限必要な物資があらかじめ揃ったセットを購入するという方法もあります


例えば、ミドリ安全.comで販売中の「そのまま食べられる保存食セット3日分 ST3-02」には、水やお湯による調理が不要で温めなくてもそのまま食べられる保存食と水が3日分セットになっています。


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■そのまま食べられる保存食セット3日分 ST3-02


まずはこうした一式を揃えることから「備蓄には何がどれだけ必要なのか」「どんな物があれば便利か」を体験的に理解していってはいかがでしょうか。


非常食を美味しく食べてローリングストックを実践しよう


一方、備蓄を定期的に消費し入れ替えていくローリングストックのネックとなるのが「非常食=美味しくない」といったイメージ


普通に日常生活を過ごせる環境でわざわざ味気ない非常食を消費するのは、気が進まなくなるのも致し方ありません。

実際、前述のミドリ安全.comによる調査でも、非常食を備蓄したことのある人のうち75.1%が賞味期限切れを経験し、さらにそのうち33.2%が「そのまま処分した」と答えています。


非常食を美味しく食べられたら、もっとローリングストックが浸透するのでは──。

そこでご紹介したいのが、東京ガスが制作した防災レシピ「こころとおうちに備えて安心『日々のごはん と もしものごはん』」です。


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こちらの防災レシピには、災害時に簡単に調理できるレシピに加え、乾パンやアルファ化米などの非常食や保存のきく食材をローリングストックしながら日々の生活の中で美味しく食べるレシピが掲載されています。


■コンビーフで「マッシュポテトのカリッ!フワッ!焼き」

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<材料(16個分)>

コンビーフ 1缶(約200g)

マッシュポテトの素 150g

牛乳 500ml〜(または水500miとスキムミルク20g)

塩 ひとつまみ

黒コショウ 適量

サラダ油 大さじ1

桜エビ(乾燥) 適量

青のり 適量

マヨネーズ 適宜

お好みソース 適宜


<作り方>

1 コンビーフを粗くほぐし、牛乳を沸騰直前まで沸かします。

2 マッシュポテトの素に牛乳を加えて混ぜ、塩、黒コショウをしてひとまとめにします。

3 2の半量にコンビーフを混ぜて8等分にし、厚さ7mm程度の丸形にします。残りの半量も8等分の丸形にし、表面に桜エビと青のりをのせます。

4 フライパンにサラダ油大さじ1/2を入れて火にかけ、中火弱(または温度調節機能を180℃設定)にし、3を約4分焼きます。桜エビの方は桜エビをのせた面を先に焼きます。こんがり焼き色が付いたらひっくり返し、フライ返しで押さえながら両面を焼きます。

5 お好みでマヨネーズやソースをつけていただきます。


■魚缶で「缶詰アヒージョ」

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<材料(4人分)>

サバ(または鮭)の水煮缶 1缶(約190g)

マッシュルームホール缶 1缶(固形量75g)

エリンギ 1カップ

ブロッコリー 100g

ミニトマト 8個

クルミ(粗く砕く) 20g

塩・コショウ 少々

バゲット(またはクラッカー缶) 適量

[A]オリーブ油 1カップ

[A]ニンニク(みじん切り) 2粒

[A]赤唐辛子(種を取る) 1本


<作り方>

1 サバ缶とマッシュルーム缶の汁気をきります。

2 フライパンにサバとAを入れ、弱火にかけニンニクの香りを出します。

3 エリンギはひと口代に切り、ブロッコリーは小房に分けます。ミニトマトはヘタを取って切り込みを入れます。

4 2に3とマッシュルームを加えて中火で10分煮込みます。5分ほどしたらクルミも加えます。野菜に火が通ったら塩・コショウで味を整えます。

5 バゲットを1cm幅に切り、トーストして添えます。両面焼きグリル(調理プレート使用)の場合は上・下強火で約2分焼きます。


■乾パンdeティラミス風デザート

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<材料(約130mlの容器4個分)>

乾パン 60g

みかん缶 1缶

[A]砂糖 大さじ2(18g)

[A]水 150ml

インスタントコーヒー(粉末) 大さじ1.5(4.5g)

[B]マスカルポーネチーズ 100g

[B]ギリシャヨーグルト(プレーン) 100g

[B]砂糖(乾パンの中の氷砂糖でも可) 大さじ4

ココア(無糖) 適量

ミント(あれば) 適宜


<作り方>

1 Aを鍋に入れて火にかけ、砂糖を溶かします。インスタントコーヒーを混ぜ、乾パンを浸します。時々返しながらふやかし、木べらなどでつぶします。

2 Bを混ぜ合わせます。

3 みかん缶は汁気をきります。

4 容器に1、2、3を順に入れて冷やし、表面にココアをふります。ミントなどがあれば飾ります。


いくつか抜粋しましたが、どのレシピも普段の食卓に出して遜色ない、いやむしろ家族から「美味しい!」という声が挙がってきそうなものばかり。


このように普段の料理の食材としてムダなく非常食を活用できれば、「お金がかかるから気が進まない」と思っていた方も、躊躇なく備蓄を実施できるのではないでしょうか。また、日々の料理を通じて非常食を継続的に消費することは、備蓄や防災に対する意識を家族みんなで共有・維持することにもつながりそうですね。


■東京ガス 防災レシピ「日々のごはん と もしものごはん」

https://www.tokyo-gas.co.jp/scenter/hibimoshi/


災害時に必要となる備蓄を切らさないコツやローリングストック活用レシピをご紹介しました。


いつ自分が災害に見舞われるか誰にも分かりませんが、備蓄は今からでも実践できることです。

備蓄は、いざという時に役立つだけでなく、定期的に備えるアクションを通じて日ごろから防災意識を持ち続けられるというメリットもあります


家族を守るための備えとして、そして災害への危機感を忘れないために、まずはローリングストックを上手に活用することで“使える備蓄を切らさない”ことから始めてみてはいかがでしょうか。


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※ミドリ安全.com「非常食(防災食)の備えについての実態調査」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000034.000011153.html