『30年後の同窓会』 | “あの時”に結んだ男たちの友情は永遠に

『30年後の同窓会』 | “あの時”に結んだ男たちの友情は永遠に

趣味・遊び

あの時の親友、今どうしているのかな…


学生時代はあんなに仲が良かったのに、今では連絡すら取り合っていない…そんな旧友が誰にでも一人はいるはず。でも、たとえ長いブランクで疎遠になったとしても、“あの時”に育んだ絆そのものが消え去ってしまうことはありませんよね。


かつて自分にとって大切だったものを、もう一度取り戻したい──そう願わずにいられなくなる作品を今回はオススメします。以前、映画コラムで紹介した『6才のボクが、大人になるまで。』のリチャード・リンクレイター監督による最新作『30年後の同窓会』です。


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『6才のボクが、大人になるまで。』 | 我が子と重なる12年間の成長記
今週の「親子の絆を深める映画」は『6才のボクが、大人になるまで。』です。ありふれた日常風景の積み重ねによって、12年間に渡る子どもの成長を綴った“筋書きのない大河ドラマ”を通じて、家族と過ごす何気ないひとときの尊さを噛みしめてください。
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30年間の空白を一気に埋める親友たちの旅


かつてベトナム戦争に出征し、過酷な戦場体験やヤンチャなハメ外しを通じて特別な絆を育んだサルバトーレ、ラリー、ミューラー。アメリカに帰国してから30年間、別々の道を歩んで音信不通だった旧友3人は、ラリーの息子がイラクで戦死したことをきっかけに再会。ラリーは息子の遺体を故郷へと連れ帰る旅に仲間たちを誘います。


突然の再会によるぎこちない距離感や「え、お前変わったな!」という“あるある”ギャップに最初こそ戸惑う3人ですが、悪ガキのような会話や時間を一緒に重ねていくうちに、何でも言い合える“気の置けない親友”関係を取り戻していきます。そんな気取りのないコミュニケーションが実にナチュラルで、見ていて心地いいんです!

今この瞬間は何気なく過ごしているけど、後から振り返ると宝物のように思える──そんなかけがえのないひと時を魅力的に写し取ることにかけては、リンクレイター監督の右に出る人はいません。


またリンクレイター監督は、俳優たちが昔からの友人のような親密さとキャラクターの繊細な感情をナチュラルに体現できるよう、3週間もリハーサルを重ねたとか! こうしたリアリティへの探究心があってこそ、得られる感動も真に迫ってくるのでしょう。


オヤジの心に刺さるアラフィフ版『スタンド・バイ・ミー』


旧交を温めることで昔の自分らしさを取り戻し、心の殻を脱ぎ捨てていくオヤジ3人。飾らない優しさを注ぎ合いながら、かつての過ちや誰にも言えなかった苦悩にそれぞれ向き合っていく“友情と人生のドラマ”は、国境や性別を越えて普遍的な共感を集めるはず。


人生において特別な時期を一緒に過ごした者同士ならではの“深い絆”と“何気ないエピソード”に、誰もが自分を重ねられる──そう、この作品はいわばアラフィフ版『スタンド・バイ・ミー』です。

『スタンド・バイ・ミー』が“かつて少年少女だった大人たち”にとって忘れられない青春映画になったのと同じく、『30年後の同窓会』も大人たちにとって現在進行形のバイブルになることでしょう。


静かな感動に包まれる秀作ロードムービーの心地いい余韻に浸った後は、すっかりご無沙汰になった旧友たちと久しぶりに会ってみませんか。きっと、大切にしていた“あの時”や輝いていた自分を取り戻すことができますよ。


『30年後の同窓会』(2017年) /アメリカ / 上映時間:125分
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2018年6月8日(金)全国ロードショー


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