『ファイティン!』 | 豪腕1本で人生と絆を取り戻せ

『ファイティン!』 | 豪腕1本で人生と絆を取り戻せ

趣味・遊び

誰もが熱くなれる韓国版『オーバー・ザ・トップ』


アラフォー世代以上の映画ファンなら、シルヴェスター・スタローン主演の腕相撲(アームレスリング)映画『オーバー・ザ・トップ』を見たことがあるはず。


マッチョな男が自分の腕1本で頂点へとのし上がるド直球サクセス・ストーリーと、生きることに不器用な主人公が疎遠だった息子と絆を取り戻していく家族ドラマに、誰もが胸を熱くしたのではないでしょうか。


そんな燃えるような興奮と感動を新たに生み出し、生きるエネルギーを与えてくれる作品。

それが、10月20日より劇場公開される韓国映画『ファイティン!』です。


俺にはアームレスリングしかない…その不器用さが胸に刺さる


母親が経済的に困窮したため、幼い頃にアメリカへ養子に出された韓国人マーク。アームレスリングの虜になった彼は競技大会で頂点を目指しますが、人種偏見から選手資格を剥奪されてしまいます。


夢に破れて人生をあきらめてしまったマークは、自称スポーツエージェントのジンギに誘われるがまま、韓国で開催されるアームレスリング大会に出場することに。母国へ帰国したマークは実母の家を訪ねますが、そこに母の姿はなく、会ったこともない妹が彼女の子ども2人と暮らしていました。


この作品はアームレスリング競技が主題ではありますが、最も印象に残るのは、デカイ図体とは裏腹に(というか見た目通り?)すべてにおいて不器用な主人公マークの生きざまです。


アームレスリングにしか充実感を見出すことができず、アームレスリングでしか自らの存在意義を証明できない。


そんな彼が「俺にはこれしかない。人生のラストチャンスなんだ」という悲愴な覚悟で故郷の大会へと臨む姿は、誰もが「ファイティン!」(韓国語で「頑張れ」)と拳を握って応援したくなること間違いなし。


マークを演じるマ・ドンソクは、『新感染 ファイナル・エクスプレス』のヒットで注目を集める人気俳優。身長177cmに体重100kg、さらに上腕筋の腕周り約50cmというアームレスリング選手そのものの肉体の持ち主ですが、彼の一番の持ち味は人情味のあるキャラクター!


いかつい風貌とのギャップで際立つ人懐っこい魅力と相まって、今回の主人公はマ・ドンソク一世一代のハマリ役と言って過言ではありません。


自分だけの夢じゃない──戦う意味を見つけた男は強い!


この作品のもう1つの感動ポイントは、マークがその存在すら知らなかった妹家族とぎこちなく育む交流です。小さい子どもたちの無邪気さにタジタジになりながら、人とつながる心地よさに安らぎを覚え、温かい心を取り戻していく様にいつしかホロリとするはず。


何のために戦うのか──その目的を見つけたマークが、新たな“家族”の応援を背に挑む大会決勝ラウンドで、興奮と感動がピークに達すること間違いなし!


自分は何のために生きているのか?

人生で最も大切なものは何か?

笑いあり涙ありの熱いストーリーを鑑賞しながら自らに問いかけ、完全燃焼できる悔いのない生き方を見出してください。


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『ファイティン!』(2018年) /韓国/ 上映時間:108分

10月20日(土)全国ロードショー

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