睡眠のプロが解説!赤ちゃんの夜泣きの理由と対策

睡眠のプロが解説!赤ちゃんの夜泣きの理由と対策

育児

目次[非表示]

  1. 夜泣きとは
  2. 夜泣きはいつからいつまで?
    1. 夜泣きはいつから始まる?
    2. 夜泣きはいつまで続く?
  3. 夜泣きの理由・原因は?
    1. 主な夜泣きの理由・原因チェックリスト
    2. 特に気をつけたい夜泣きの2大原因
  4. 夜泣きの対策
    1. 【睡眠の土台を整えるポイント】①スケジュール
    2. 【睡眠の土台を整えるポイント】②睡眠環境
    3. 【睡眠の土台を整えるポイント】③ねんねルーティーンの確立
    4. 【睡眠の土台を整えるポイント】④メンタルケア(親子の幸福度)
  5. 大人が夜泣きにイライラしてしまった時の対応策(パパ向け)
  6. まとめ
赤ちゃんの寝かしつけに苦労し、ようやく寝てくれたと思ったのもつかの間、夜中に突然起きて延々と泣き続ける──。

そんな赤ちゃんの夜泣きに悩むパパママのために、妊婦と子どもの睡眠コンサルタントとして活動し、多くの家庭の睡眠の悩みを解決している和氣春花さんに夜泣き対策をアドバイスしていただきます。

夜泣きとは

明確な定義はありませんが、おおまかには「夜の就寝から朝の起床までの間に泣いてしまうこと」を指します。

月齢の低い赤ちゃんは夜間の授乳が必要なため、お腹がすいたと泣いて起きることが多々ありますが、こうしたケースも夜泣きとして認識するかどうかは、「赤ちゃんが泣くと大人が寝られなくて辛い」──つまりパパママが困っているかどうか次第だと思っています。

夜泣きはいつからいつまで?

夜泣きはいつから始まる?

生後3カ月以下の子どもはまだ昼夜のリズムがつかみきれておらず、昼によく寝て夜中は目がぱっちり起きてしまうということが多くあります。

また、生後6カ月以下の子どもについては夜間授乳が必要なので、夜中に泣いて起きることがほとんど。授乳をしてすぐに寝てくれるのであればトラブルと感じることは少ないのですが、授乳をしてもおむつを替えても泣き続けている場合は夜泣きトラブルと言えるでしょう。

「生後すぐから授乳しても寝なくて困る」ということもありますし、逆に「最初のうちはよく寝てくれたのに、成長してから起きて泣くようになってしまった」ということもあります。

夜泣きはいつまで続く?

赤ちゃんは生まれてすぐは昼と夜の違いを知らず、生後3カ月くらいから昼夜を覚えます。そして、生後6カ月ごろから朝寝・昼寝・夕寝のリズムが整っていくものですが、7カ月以降から2、3歳になっても夜中に起きてしまうことがあります。

一般的には生後6カ月ごろから栄養としての夜間授乳が不要になり、赤ちゃんが夜通し寝ていてもいい段階に入ります。夜通しといっても生後6カ月くらいの場合は続けて8時間程度です。

ですが、明らかに短い間隔で夜に泣いて起きるということは、お腹がすいた以外の何か、例えば睡眠環境などに理由があるのだと考えてください。成長して夜泣きが収まるのを待つのではなく、眠りを妨げている要因を取り除くことをオススメします。

夜泣きの理由・原因は?

主な夜泣きの理由・原因チェックリスト

夜泣きの理由・原因は、赤ちゃん一人ひとりの睡眠環境や生活習慣によって変わってきます。

その中でも、ありがちなポイントをざっと挙げますので、まずはご自身の家庭での行動や環境を振り返ってチェックしてみてください。

<主な夜泣きの理由・原因チェックリスト>
・昼寝をしすぎると夜眠れなくなると思って起こしている
・夕方に寝てしまうと夜の就寝が遅くなってしまうので寝かさないようにしている
・昼夜が分からなくならないよう昼寝はリビングでしている
・夜は授乳の度におむつを替えている
・夜間の授乳は優しく声をかけながらしている
・毎回寝落ちするまで授乳している
・完全に眠ってから寝床に置くようにしている
・寝ている間におしゃぶりが口から外れていたら入れ直してあげている
・自然の光で目覚めるため朝方はカーテンから明かりが入るようにしている
・風邪をひかせないよう冷房は25℃設定にしている
・暗いのを怖がらないよう部屋の豆電球をつけている


また赤ちゃんは、脳が発達する急成長期に「睡眠退行」という現象が起こることがあり、「今まではよく寝てくれていたのに、急に寝てくれなくなってしまった」というケースがあります(必ず起こるわけではありません)。

睡眠退行はおおよそ発生する月齢が決まっていて、4カ月頃、8カ月頃、11カ月頃、1歳半頃などが目安。そのくらいの月齢の子で、睡眠環境が十分に整っているのに寝つきが悪く急に泣くようになったら、睡眠退行かもしれません。

特に気をつけたい夜泣きの2大原因

先ほど挙げた中で「これを治せば絶対に良くなる!」と特定できる原因は一概にありませんが、夜泣きに結びつきやすい要素として特に気をつけたいのは「睡眠不足」と「光」です

赤ちゃんには機嫌よく元気でいられる活動時間の限界があり、それを過ぎてしまうと寝つきにくくなったり、睡眠の質が悪くなってちょっとした刺激で起きやすくなったりします。夕方に寝てしまうと夜の就寝が遅くなってしまうので寝かさないようにしている場合は、実は逆効果なのでご注意ください(ただし3歳以上の場合は、昼寝のしすぎは就寝時間に影響します)。

また、赤ちゃんは睡眠中に光を浴びてしまうと「起きてもいい時間」と思って目を覚ましてしまいます。たとえ豆電球レベルであっても天井からの明かりは視覚を刺激してしまうので、夜中のおむつ替えなどに明かりが欲しい場合は、天井ではなく床置型のライトを常灯しておくことをオススメします。

夜泣きの対策

先ほどリストアップした主な理由・原因を取り除くことで夜泣きが解決することもありますが、まずは赤ちゃんが夜中に起きないよう、快適な睡眠を得られる条件である「睡眠の土台」を整えてあげましょう。

【睡眠の土台を整えるポイント】①スケジュール

起床時間、就寝時間だけでなく、朝寝・昼寝・夕寝のタイミングや長さ、起きてから次のねんねまでの時間などが睡眠の質に影響してきます。

昼寝や夕寝を十分に取らないと、赤ちゃんが機嫌よく元気に起きていられる活動時間を過ぎてしまい、疲れすぎて逆に眠れなくなるので、月齢ごとの活動時間を意識して寝かしつけるようにしてください。

【乳幼児の睡眠と睡眠の間の活動時間の目安】
【乳幼児の1日の睡眠時間の目安】

【睡眠の土台を整えるポイント】②睡眠環境

寝室は遮光カーテンで真っ暗にするのが原則。お昼寝を明るいリビングでさせているパパママは少なくありませんが、実はこれ、夜泣きの原因になります。昼も真っ暗な寝室で寝させてあげてください(生後3カ月以上の場合)。

また、子どもは暑がりなので大人が少し涼しすぎるように感じる20~22℃くらいが適温。掛け布団は子どもには不要です。特に1歳未満の赤ちゃんは乳幼児突然死症候群のリスクがあるため、月齢に合わせてスワドルアップやスリーパーを活用しましょう。

もし生活音や家の周辺の騒音が気になる場合は、ザーっという音で他の音をかき消してくれる効果がある「ホワイトノイズマシン」を夜通しつけてみてはいかがでしょうか。音が出る場所と寝ている場所の間にマシンを設置すると“音の壁”が出来るので、大人が忍者のように静かに生活しなくて済みますよ。

【睡眠の土台を整えるポイント】③ねんねルーティーンの確立

子どもは次に起こることが分かると安心します。“これをやってこれをしたら、寝る時間なんだ”と分かるよう、毎日寝る前に同じことを繰り返してあげましょう。そうすることで自然と眠りにつく準備を身体の中で整えることができます。

ルーティーンの内容に決まりはありません。お風呂に入る→スキンケアをする→授乳をする→絵本を読む→寝室に行く→電気を消す、などそのご家庭ごとに無理のないルーティーンを組んでみてください。また、寝る1時間前くらいから明かりを落とした部屋で過ごすようにすると、眠気を促すホルモンが分泌され眠りにつきやすくなります
子どもは次に起こることが分かると安心します。“これをやってこれをしたら、寝る時間なんだ”と分かるよう、毎日寝る前に同じことを繰り返してあげましょう。そうすることで自然と眠りにつく準備を身体の中で整えることができます。

ルーティーンの内容に決まりはありません。お風呂に入る→スキンケアをする→授乳をする→絵本を読む→寝室に行く→電気を消す、などそのご家庭ごとに無理のないルーティーンを組んでみてください。また、寝る1時間前くらいから明かりを落とした部屋で過ごすようにすると、眠気を促すホルモンが分泌され眠りにつきやすくなります

【睡眠の土台を整えるポイント】④メンタルケア(親子の幸福度)

上手に寝ることには精神的なことが強く関係しています。

大人でも不安なことがあったり、明日絶対に早く起きなきゃ!というプレッシャーがあったりすると、うまく眠れないことがあると思います。子どもも同じで、例えば保育園に入園したり、引っ越しをしたりと環境が変わると精神的に不安定になって眠りづらくなることがあります。

また、パパママ(特にママ)がイライラしていると、子どもは敏感にそれを感じ取り、不安な気持ちになって眠りづらくなってしまいます。こういった記事で学んだことを一生懸命実行しようと必死になるあまりイライラしてしまい、その気持ちが子どもに伝わってうまくいかなくなる…ということもよくあるケース。無理をせずできる範囲で、休憩をしながらやっていくことがとても大事です。

大人が夜泣きにイライラしてしまった時の対応策(パパ向け)

子どもが小さいうちはどうしても「ママじゃないと泣き止まない」というケースがありますが、だからと言って夜泣き対策をママに任せっきりにするのではなく、まずは正しい知識をママと一緒に身に付けることからスタートしてください。

仕事で朝早く起きるので夜泣き対応をママに任せざるをえない場合も、正しい知識を身に着けることで「やっと寝かしつけたところにパパが帰ってきて物音で起きてしまった」とか「帰ってきたパパが寝顔見たさに電気をつけたため、起きてしまい遊び始めた」といった“あるある”な失敗を防ぐことにもつながります。

まずは寝ている赤ちゃんを起こさないように行動し、できれば週に1~2回は寝かしつけや夜泣き対応をパパが担当してみる…とステップアップに挑戦してみてください。あるいは、寝かしつけをスムーズに行えるよう夜泣き対応とミルク作りを同時進行で夫婦分担したり、ママがずっと寝室にいる間にパパが家事を担当するのも有効です。そこまでできれば、夜泣き対応にまつわるママの負担が減り、夫婦の信頼関係もより深めることができるのではないかと思います。

また、何でも赤ちゃん優先の時期は大人の睡眠時間が削られがちですが、睡眠不足になるとイライラしやすくなったりネガティブになったり、良いことがありません。ママがイライラして辛そうだなと感じたら、やったことがなくても覚悟を決めて夜泣き対応を担当したり、昼に子どもを連れて外出し、ママが一人で寝られる時間をあげてください

まとめ

赤ちゃんの夜泣きの原因や対策をひと通り解説しましたが、最後にお伝えしたいのは「完璧を目指さないでください」ということ。

パパはママが家事や育児を完璧にできるはずがないことに理解を示してあげてください。1日中家にいるんだし…と思ってしまうこともあるかもしれませんが、1日中赤ちゃんと家にいて四六時中授乳をしたりオムツを替えたり、泣いているのをあやしたり、トイレにすら行きたいときに行けないって結構気が滅入るし、大変なんです。その中で家事を完璧にこなすのは難しいです。

そして、育児についてはスタートラインはパパと一緒。ママも毎日手探り、初心者なんです。大事なのは2人で“できないこと”を認めて“力を抜くこと”を覚えることです。パパにもそういう意識を持ってママに接してもらうことで、お互い気持ちを楽に暮らせるようになってくると思います。

夜泣きには原因があります。私たちはそれを分析する専門のコンサルタントです。本当に困った時は専門家に相談してくださいね。

<記事協力者プロフィール>
和氣 春花(わけ はるか)
米国IPHI公認 妊婦と子どもの睡眠コンサルタント。SNSではねんねママの名前で活動。我が子の夜泣きに悩んだ際に睡眠コンサルタントに支えられた経験から同資格を取得し、パパママ向けのコンサルティングやねんねママのブログ・YouTube「ねんねママちゃんねる」での情報発信、「赤ちゃんとママのためのぐっすりねんね講座」の講師を務めている。
「赤ちゃん」に関するおすすめ記事はこちら