「10歳の壁」「小4の壁」小学校高学年から子どもが急に反抗的になった──その時、親はどう接すればいい?

「10歳の壁」「小4の壁」小学校高学年から子どもが急に反抗的になった──その時、親はどう接すればいい?

育児

目次[非表示]

  1. 10歳前後の子どもが反抗的になる理由は?
  2. 「10歳の壁」「小4の壁」を乗り越えるために必要な親の対応は?
    1. 見守りに徹し、いざという時だけ注意する
    2. 頭ごなしに叱らない
    3. 「怒り役」と「慰め役」を夫婦で分担
    4. 夫婦間の愚痴で怒りやイライラを解消する
今までパパママの言うことを何でも素直に聞いていた子どもが、小学校高学年に差しかかってやたらと口答えしてきたり、反抗的な(相手を傷つけようとする)言い回しをするようになった。あるいは、急に言葉使いが悪くなった──。そう感じたことはありませんか。

子どもによって程度や時期に個人差はありますが、SNSでも10歳前後の子を育てているパパママから次のような悩みの声が多く寄せられています。
「反抗期って中学生ぐらいから始まるもののはずだし、ちょっと早いんじゃない?」と疑問に感じる方もいるかもしれませんが、実はこれは「10歳の壁」または「小4の壁」と呼ばれる、子どもの発達段階に応じて現れる現象なのです。

10歳前後の子どもが反抗的になる理由は?

では、“10歳前後の子どもの発達段階”とはどんな状態を指すのでしょうか? 文部科学省のHPでは、次のように特徴が説明されています。
9歳以降の小学校高学年の時期には、幼児期を離れ、物事をある程度対象化して認識することができるようになる。対象との間に距離をおいた分析ができるようになり、知的な活動においてもより分化した追求が可能となる。
つまり10歳前後の子どもは、自分の頭で考えたことをしっかり言葉にできる能力が発達する時期ということ。

それだけなら喜ばしい成長なのですが、次のような特徴も関係することで「10歳の壁」の現象が生まれてくるのです。
身体も大きく成長し、自己肯定感を持ちはじめる時期であるが、反面、発達の個人差も大きく見られることから、自己に対する肯定的な意識を持てず、劣等感を持ちやすくなる時期でもある。
また、集団の規則を理解して、集団活動に主体的に関与したり、遊びなどでは自分たちで決まりを作り、ルールを守るようになる 一方、ギャングエイジとも言われるこの時期は、閉鎖的な子どもの仲間集団が発生し、付和雷同的な行動が見られる。
つまり、自己肯定感に裏付けられた「自分の方が正しい」という思いや、劣等感を払拭したいがための攻撃的姿勢、さらに親しい友人と使っている荒々しい言葉が当たり前になることなどが重なり、パパママに反抗的な態度を取るようになるのでしょう。
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