「親子料理」はメリットがたくさん!料理で育まれる子どものチカラとは?お手伝いさせるポイントとおすすめの料理

「親子料理」はメリットがたくさん!料理で育まれる子どものチカラとは?お手伝いさせるポイントとおすすめの料理

料理

目次[非表示]

  1. 子どもが料理に参加するメリットとは
    1. ①家族や食べ物への感謝が芽生える
    2. ②役割への責任感が生まれ、自信と達成感を味わえる
    3. ③五感を刺激!思考力・好奇心を育む
    4. ④パパと子どものコミュニケーションが増える
  2. 子育てに効く親子料理のポイント
    1. ①その子にできそうなことをさせる
    2. ②興味や意欲を示したことは極力させてあげる
    3. ③1つの工程を最後まで任せる
    4. ④できたらほめる
  3. 子ども主導で作ることができるオススメ料理
    1. シェイクサラダ
    2. 肉団子
    3. ラップおにぎり
    4. カレーライス
家庭によっては早ければ幼稚園児の頃から、日々のお手伝いとして料理に参加している子どもは少なくないでしょう。その目的は「自分のこと(家のこと)を自分でできるようになるため」「食育の一環として」「パパママの負担軽減」など、主に親が子どもの料理スキル上達を図っているケースが多いと思われます。

もちろんそうした実利的な狙いも大切ですが、子どもが料理に参加することは“子育て”の面でも大きな効果が期待できるのです。そのメリットと親子料理のコツ、そして子どもが楽しく作れるオススメ料理について今回はご紹介しましょう。

子どもが料理に参加するメリットとは

①家族や食べ物への感謝が芽生える

いつもパパママに料理を作ってもらい完成された品を食べているだけだと、いかにパパママが毎日大変な思いをしながら家族のために料理をしているか、またどんな食材がどのように使われているかまでは気づきづらいもの。

その点、実際に子どもが自分も参加すれば、そうした料理の大変さを身を持って実感し、また食卓についたら料理が出てくることを「当たり前」ではなく「ありがたいこと」と感謝できるはず。また、料理の材料となる肉や野菜を手にして自ら調理することで、食べ物そのものの大切さも自然と理解できることでしょう。

②役割への責任感が生まれ、自信と達成感を味わえる

料理を作ることは大変だけど、家族のために誰かがやらなきゃいけないし、もちろん途中で投げ出すこともできない。たとえ最初はうまくいかなくても、「もうやめたい」という思いと戦いながら最後まで頑張れば、「僕/私にもできた!」という自信と達成感を味わうことができます。また、その繰り返しによって“自分に任された役割を果たすこと”への責任感も芽生えるはずです。

③五感を刺激!思考力・好奇心を育む

料理とは手先だけでなく全身の五感を総動員するもの。味覚や嗅覚はもちろんのこと、野菜を洗ったり肉をこねる時には触覚を、調理中の食材の変化を観察する時には視覚を…と、五感を刺激することができます。 さらに調理工程を頭の中で順序だてて組み立てることによって、論理的な思考力を鍛えるきっかけにもなります。

また、切ったり焼いたり煮込んだり調理方法によって食材があらゆる形に変化することは、子どもにとってはまるで科学実験のように興味津々! 無限のごとく好奇心をかき立てられ、いつしか自分から「こうすればこうなるかな?」と想像力を働かせるきっかけにも。

④パパと子どものコミュニケーションが増える

子どもが小さいうちは必然的にパパママが料理のサポートにつく(あるいは大人主導で子どもはサブ)ことになりますが、一緒にキッチンに立つことによって親子のコミュニケーション時間が増え、また同じゴールを目指す共同作業を通じて絆もいっそう深まることでしょう

実際に東京ガス都市生活研究所が行った意識調査(※)でも、週1日以上親子で料理をする家庭とまったくしない家庭では、「子どもと仲が良いと感じる」「家族で幸せであると感じる」という回答に約15%もの差が生まれたそうです。家族関係を円滑化するコミュニケーションツールとして、親子料理の効果が伺えますね。

※東京ガス都市生活研究所「親子料理の意識と実態2014」
https://www.toshiken.com/report/food24.html

子育てに効く親子料理のポイント

①その子にできそうなことをさせる

難しいことにチャレンジさせてレベルアップを図ることも大切ですが、明らかに手に余るような工程だと途中で挫折したり自信を失いかねません。子どもの年齢や能力を十分見極め、その子にできそうな工程を任せるようにしてみてください。たとえ些細な工程であっても、パパママから任された役目を成し遂げることで「やればできる」という自信と有能感が芽生えるはずです。

また、料理は包丁や火を使うなど危険な工程も多いので、子どもに任せる工程は慎重に選び、身の回りの安全や料理道具の使い方のサポートも怠らないようにしましょう。

②興味や意欲を示したことは極力させてあげる

もし子どもが「野菜を切りたい」「肉を焼きたい」など特定の工程に意欲を示したら、それは大人の指示を待つだけでなく自発的に動こうとする成長への第一歩。その子に任せられる工程かどうか見極めつつ、意欲を尊重してなるべくチャレンジさせてあげてください。

また、普段は完成された料理しか味わったことのない子どもにとって、食材や調味料の風味は興味が尽きません。例えば、「すり下ろした生姜をなめたらどんな味がするかな?」など工程の進行とは関係ないことに好奇心を示してきたら、生きた学習の場としてどんどん体験させてあげましょう。

③1つの工程を最後まで任せる

料理というのは、いくつもの工程の積み重ねで完成するもの。子どもが料理に参加できる範囲は年齢に応じて異なりますが、例えば「卵をボウルに割り入れて菜箸でかき混ぜる」のように、一つの工程を子どもが自力でやり抜けるよう役割を与えてみてください

一つの工程をすべて任されることで「僕/私がやらなきゃ料理は完成しない」と責任感を実感し、また最後までやり抜くことで達成感を味わうことができるはず。それに、断片的な調理だけでなく一つひとつの工程をしっかり理解することは、料理の全体像の理解にもつながりますよ。

④できたらほめる

子どもは親にほめられることで達成感をよりいっそう実感し、今後のやる気や自信につなげることができます。それは、工程が短時間である料理にも当てはまること。野菜の皮むきなどちょっとした工程であっても、そして多少うまくいかなかったとしても「おっ、頑張ったね」「うん、よくできたよ」とほめてあげてください。

子ども主導で作ることができるオススメ料理

シェイクサラダ

ビニール袋やジップロックに野菜と調味料を詰め、モミモミしてからひたすらシェイクするだけ。まだ包丁をうまく使えない子でも、野菜なら手でちぎればOK。遊び感覚で楽しく作ることができ、ほぼ子ども主導で完成させることでより達成感を味わうことができ、まさに一石二鳥です。

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肉団子

子どもが取っつきやすい遊び感覚という意味では、粘土遊びのように具材を混ぜてコロコロ丸める肉団子もオススメ。幼児であれば茹でたり揚げる工程は大人任せになりますが、自分が成形した状態のまま完成へと至るので、「自分で作った」という満足感も料理への思い入れも得られていっそう美味しく感じられることでしょう。

ラップおにぎり

あったかご飯を握るだけのおにぎりも、形にさえこだわらなければ小さな子どもでもチャレンジしやすい料理です。ラップを使えば丸めやすいし、握っている時に手からご飯がこぼれる心配もなく、また衛生的にも安心ですね。具材をたくさん用意して好きなものを詰められるようにすれば、ちょっとしたパーティ気分!

カレーライス

カレーといえば家庭科の調理実習の定番メニュー。つまり、小学校高学年ぐらいの子どもであれば全工程を十分任せられる料理ということ。基本的には具材をカットし煮込んでカレールーを溶かすだけなので、一つひとつの工程に根気よく取り組めば一人でも完成させられるはず。また、カレーは味の当たり外れも少ないので、仕上げまで任せる“全工程料理”の入門編にうってつけです

ちなみに、表面が凸凹していて大変なじゃがいもの皮むきは、ラップに包んで電子レンジで加熱すればスルッと簡単にむけるようになります。そんな便利な裏技も伝授してあげれば、パパを見る子どもの目が変わるかも?

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子どもが日々のお手伝いを通じて料理を覚えていくことは、さまざまなメリットがあります。そしてその効果は、自分で食事を用意できるようになるという目に見える形だけでなく、責任感や自律性といった無形の成長も期待できます。

生きていく上で必要な家事スキルの獲得はもちろん、子どもの能力や感受性を育む手段の一つとして、親子料理(あるいは子どもの単独料理)にぜひチャレンジしてみてください。

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