
【秋の大掃除】猛暑の後こそ効果的!“秋の大掃除”のコツとメリット
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毎日の暮らしの「困った!」に役立つ技やコツをご紹介する連載「目指せ我が家のHERO!家族を助ける特技を作る」。第9回のテーマは「秋の大掃除」です。
1年間にたまった我が家の汚れをまとめてキレイにする「大掃除」は年末年始の恒例行事、という家庭も多いはず。
でも、年末年始は新年の準備などで何かとあわただしい時期。それに寒さが厳しい真冬に、家の外側から窓を拭くのはけっこう辛いですよね…。
そこでぜひ皆さんにご提案したいのが、暑すぎず寒すぎない、程よい季節に行う「秋の大掃除」です!
今回は、秋にぜひ攻略しておきたい家庭の汚れとその掃除術を、汚れのプロの解説していただきます。
秋掃除のメリット:猛暑でさらに繁殖したカビを早めに撃退
秋に大掃除を行うメリットは、掃除しやすい気候だけではありません。その理由を、大阪市立自然史博物館外来研究員(カビ・地衣類)の浜田信夫さんに解説いただきます。
カビは、気温20〜30℃・湿度70%以上の条件で繁殖し、多くの胞子を作ります。つまり、梅雨の時期だけでなく秋もカビの繁殖条件が揃う季節と言えます。
しかも記録的な猛暑だった今年の夏は、エアコンがフル稼働状態。その結果、エアコンの内部が例年以上に汚れ、カビの繁殖する条件がより揃うと思われます。
また、気管支を破壊する性質を持つ“アスペルギルス”は40度以上でさらに活性化するため、猛暑だった今年は例年以上に危険な状態と言えます。
そんな危険なカビをエアコン内に繁殖させておくと、冬に暖房を使ったら室内にカビ菌が蔓延する可能性が大! もはや「秋の大掃除」は必要不可欠と言っても過言ではありません。
掃除のプロが教える大掃除のコツ
では、秋に撃退しておきたいカビの拠点となる「エアコン」と「浴室」を筆頭に家庭の大掃除テクニックを、株式会社ダスキンのハウスクリーニング事業で長年現場に携わってきた小松拓也さんに解説いただきます。
エアコンの大掃除
1. まずはフィルター掃除から
フィルターを外し、掃除機でホコリを取ります。フィルターが汚れていると運転効率が悪く電気代が高くなるので、大掃除に限らず2週間に1度こまめに掃除することをオススメします。
※掃除機能が付いたロボットエアコンも月に1度はフィルターを掃除し、さらにフィルターのダストボックスも年に1度はキレイにしましょう。
2. 本体のホコリと吹き出し口の黒カビを掃除
ホコリが部屋に落ちないようモップを活用し、エアコンの上部やカバーを掃除します。吹き出し口の細かい部分は、麺棒をあてて優しくこすると黒カビが麺棒に付着しますよ。
3. 送風モードも併用
エアコン使用後、30分以上送風モードにすることでカビが生えにくくなります。日々のカビ対策としてぜひ取り入れてください。
※エアコンを分解し電子部品などを触ると故障の原因になるので、内部の掃除は専門業者に依頼してください
浴室(お風呂場)の大掃除
1. カビ取り用洗剤をカビに塗りつける
ゴム手袋・マスク・ゴーグルなどを装着し、さらに浴室の換気を行ってから、カビが生えている部分にカビ取り用洗剤を直接かけます。
2. カビ取り剤をラップで“パック”
カビ取り用洗剤をかけたカビ部分にラップを上から貼って、洗剤が流れないようにします。商品に記載された指定時間になったら、ラップを取り除いてから水のシャワーで洗い流します。
3. 水滴を拭き取る
吸水性のクロスなどで水滴をふき取るか、床が乾くまで換気扇をまわしてください。
+α. 浴槽のエプロン(前面パネル)を外して内側もキレイに!
狭くて手の届きづらい浴槽下は、車の洗車用ブラシが便利。
毛先が長くて柔らかいので掃除がしやすく、キズも付きにくいのでオススメです。
浴槽のエプロン内側にこびりついた水垢はお酢で洗い流し、皮脂汚れは洗剤をつけたみかんネットでこすり落とすと効果的ですよ。
キッチンのレンジフード・換気扇の大掃除
1. 部品を取り外す
レンジフード・換気扇の電源とブレーカーを落としてから、説明書を確認しながら部品を取り外します。
2. 表面の大きな汚れを手で落とす
外した部品を広げた新聞紙の上に置き、割りばしやプラスチックカードをヘラのように使い、部品にこびりついた油汚れやホコリをこそげ落とします。
3. 洗剤&漂白剤に“つけ置き”
ぞうきんやふきんを敷いたシンクにゴミ袋を広げ、その中に40〜50℃のお湯を入れ、台所用洗剤と酸素系漂白剤を混ぜて溶かします(分量は水の量に応じて)。
そしてゴミ袋の中で部品を15分〜20分つけ置きしてください。
4. 仕上げ磨き
つけ置きで浮いた汚れをスポンジやブラシで落として水で洗い流したら、部品を乾拭きして元に戻してください。
+α. 取り外せない部品の汚れ拭き
取り外せない箇所は、部品のつけ置き中に拭き掃除すると効率的。
水に濡らしたぞうきんやふきんに油汚れ用洗剤をスプレーし、汚れを拭きます。
洗剤を使った後は、水拭きで洗剤や汚れを拭き取っておきましょう。
窓の大掃除
1. まずは網戸の掃除から
せっかく窓ガラスを磨いた後に汚れないよう、ホコリやススがたまった網戸を先に掃除しておきましょう。
ここで活用したいのが、表面に凹凸があるボディタオル。
表面の凹凸によって網戸の汚れをかき出しやすくなりますよ。
2. サッシとレールを掃除
サッシとレールにたまった土砂やホコリの汚れを除去。
細いレール部分の汚れは、歯ブラシを使うと掃き出しやすいですよ(水で汚れを流すと、蒸発した時にホコリが固まってこびりつくのでオススメしません)。
3. 最後に窓ガラス磨き
窓ガラスの拭き掃除にも、表面に凹凸があるボディタオルを活用。
肌を痛めにくいタオルだと、ガラスを傷つけにくいというメリットがあります。
トイレの大掃除
1. 便器の“隙間”にたまった汚れを掃除
「便器と床のつなぎ目」や「便座のつなぎ目」など、便器以外の普段手が回らない箇所もこの機会に掃除しましょう。
便器周辺の汚れやニオイには、大判で厚みがあるペット用おそうじシートがアンモニア臭対策にもなりオススメ。
便器と床のつなぎ目を掃除したら、マスキングテープを貼っておくと、今後は“汚れたら剥がすだけ”で楽ちんですよ。
2. 見えない汚れやニオイが付着した壁も掃除
壁に飛び散った尿や付着したホコリを放置すると、汚れやニオイが壁にずっと染み付いたままに…。
酸性の洗剤をふきんにスプレーし、壁を拭き掃除しましょう。
凹凸のある壁紙は、ブラシなどで汚れをかき出してから、拭き掃除をすると効果的です。
3. “隠れたニオイの発生源”トイレ用品もキレイに
トイレブラシやサニタリーボックスの汚れも意外と悪臭の原因になるので、この機会にキレイにしましょう。
トイレブラシの汚れやニオイを落とすには、空の2Lペットボトルの上部をカットし、酸素系漂白剤を入れて漂白するといいですよ。
※トイレの脱臭対策はこちらの記事もご参照ください
大掃除を率先するのはあなた!
秋に大掃除を行うメリットと、場所別の大掃除テクニックをご紹介しましたが、いかがでしたか。
これまで「寒い」「あわただしい」といった理由でなかなか手が回らなかった大掃除も、テキパキ動ける秋のうちに済ませておけば、年末年始にバタバタせずに済みそうですね。
大掃除に必要なのは、家族を引っ張るリーダー。家庭の長である男性が自ら率先して手本となり、みんなで協力して一気に大掃除を片づけてしまいましょう。
そして、どうしても掃除が大変だったりしつこい汚れが落とせない場合は、ダスキンをはじめ「掃除のプロ」のハウスクリーニングサービスに任せちゃいましょう。
■株式会社ダスキン「ハウスクリーニング」
https://www.duskin.jp/servicemaster/
※専用洗剤の分量や取り扱い方法は、製品のパッケージに記載された指示に従い、正しくご使用ください
<参照>
株式会社ダスキン ニュースリリース「『新常識、秋こそ大掃除!』の理由とプロが教える掃除のコツ」
株式会社アップフィールド「大掃除は「秋」が新常識!そうじの女王による秋の大掃除術を大公開!」(浴槽下掃除、窓サッシ掃除、トイレ掃除)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000036685.html
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■監修者プロフィール
藤原 千秋
大手住宅メーカー営業職を経て、主に住宅・家事まわりの記事執筆やアドバイザーを幅広く務めている。家・子ども・仕事の三つ巴を愉しむ三児の母で、育児経験を踏まえた実践的な視点に定評あり。「この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典」(朝日新聞出版)「ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー!!」 (オレンジページ)など著書・マスコミ出演多数。