どんな衣類も白くできるわけじゃない!漂白剤の正しい使い方

どんな衣類も白くできるわけじゃない!漂白剤の正しい使い方

洗濯

こんにちは!

漂白剤をすこぶる愛しすぎたためか、とあるメーカーの漂白剤のプロモーションにも起用されてしまった、実は洗濯よりも漂白剤のマニア?な洗濯ハカセの神崎です。


今回は、そんな私の愛用アイテムであり、わりと使い方を間違ってしまう人もいたりする「漂白剤」の種類や使い方についてのお話をお送りします。


目次[非表示]

  1. 1.衣類に使える漂白剤は3種類──その違いは?
  2. 2.家庭での洗濯で使いやすいのは「酸素系の漂白剤」
  3. 3.洗濯ハカセ推奨の「家庭での漂白剤の使い方」


衣類に使える漂白剤は3種類──その違いは?


洗濯に使用できる漂白剤は、実は3種類あるって知ってましたか?

最近テレビで酸素系漂白剤という名前を聞くことも多くなりましたが、皆さんの漂白剤に対するイメージといえば「黒い物が(黄色や白っぽく)スポーンと色ごと抜ける」といったところではないでしょうか。


実は、テレビで名前が聞かれる酸素系漂白剤と、皆さんがイメージする“色が抜けてしまう漂白剤”は、種類がまったく異なります。


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テレビCMでよく見る一般的な漂白剤は、酸素の力で色素や汚れを分解するのですが、普通の洗濯で使用する水、つまり常温の水で使用する限り、色素の分解を起こすまでの化学反応は「ほぼゼロ」と言っていいぐらい。


逆に、白くスポーンと色を抜いてしまう漂白剤は「塩素系の漂白剤」。これは、塩素の力によって常温の状態でも化学反応で色素分解を進めるので、どう注意しても色が抜けやすくなります。


花王の「ハイター」を例にとって見ると、酸素系の漂白剤は「ワイドハイター」、塩素の漂白剤は「ハイター」、さらに酸素系でも塩素系でもない3つ目の還元漂白剤まで「ハイドロハイター」と“ハイター”の名前が付いています。

そんなわけでユーザーはこんがらがってしまい、3種類それぞれ効果効能が違うのに同じ漂白剤と思ってしまいがちなのです。


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ですが、先ほど言ったように、

普段の洗濯では、まったく漂白能力が大きくない酸素系、

赤土や移染、サビや塩素による黄ばみ除去が得意な還元系、

白い物に使うのであれば殺菌にも使用できる塩素系、

とそれぞれの効果や効能をきちんと理解して使いたいところです。


家庭での洗濯で使いやすいのは「酸素系の漂白剤」


3種類ある漂白剤のうち家庭での洗濯で最も使いやすいのは、最も色の刺激が低い酸素系漂白剤です。

酸素系漂白剤は液体と粉の2種類に分かれており、これらに関しても若干ですが漂白力や用途が異なります。


液体の酸素系漂白剤の主成分は過酸化水素水。濃度が違えばオキシドールと呼ばれ、小学校で怪我したら消毒に使用される液体と界面活性剤が混ぜられたものです。


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一方、粉の酸素系漂白剤は、過酸化水素水に炭酸ソーダや界面活性剤を結合して粉状にしたもの。


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両者の違いは、炭酸ソーダが入ってるか否かくらいなのですが、これだけでも漂白効果の強さや用途が変わってきてしまうのです。

なぜかというと、漂白作用においては酸性・アルカリ性の性質も漂白力や汚れ落ちの強さに関わってくるから


液体の酸素系漂白剤は酸性、粉タイプはアルカリ性を示し、アルカリ性の粉タイプの方が漂白力は強くなる傾向にあります

酸素系漂白剤の場合、酸素の力や活性酸素を使って色素や汚れを分解するのですが、アルカリの力や水温の上昇によって化学反応が早まり、活性酸素が生まれやすくなります。

そのため、最初からアルカリ性である粉タイプの方が、液体タイプよりも漂白力が上回るのです。


逆に、液体タイプの酸素系漂白剤はそこまでの色刺激がないため、色柄物の衣類にも安心して使えるといえます。


そして、粉・液体いずれのタイプも約35℃以上まで水温を上昇させると、活性酸素の発生が活発になるので漂白力が高まります

一般家庭で扱うのであれば35〜50℃程度までが、安心して洗濯可能な温度。75℃くらいになるとさらに効果が高まりますが、ここまでくると白いシャツなどしか扱えないレベルの漂白力になるので注意が必要です。


洗濯ハカセ推奨の「家庭での漂白剤の使い方」


私が漂白剤を使う時は、日々の洗濯にはブライトW(ダブル)(3月25日以降は「ブライトSTRONG(ストロング)」)などの液体タイプの酸素系漂白剤を、襟元や脇に直接塗布したり洗剤と一緒に入れて洗うようにしています


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その理由は、液体の酸素系漂白剤は通常の使い方では色素分解がほとんど起きず、色柄物や白い物を分けるといった面倒な洗濯をしなくて済むから


それに、過酸化水素水(別名オキシドール)は菌の抑制に利用できて匂いの除去にも長けていますし、酸素系漂白剤には洗剤の汚れを落とす力を助ける役割もあります。

また、襟周りが黒くなったり色シャツがくすむといった、汚れの蓄積が原因となる汚れグセを防げるので、酸素系漂白剤は普段使いに向いているのです


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逆に還元系や塩素系の漂白剤は、白い洗濯物であれば使っても大丈夫なのですが、誤って飛び散らせて他の衣類をダメにしてしまう危険性や、ガスなどが発生して気分が悪くなるなど、別の嫌なことも起こりうるのであまりオススメしたくありません。

クリーニング屋でも慎重に使うくらい厄介な代物なので、一般家庭の洗濯では遠慮した方がいいでしょう。


家庭で使いやすい漂白剤は「酸素系」です。

間違って買って使うと大変なことになる漂白剤もあるので、パッケージに「酸素系」と表記のある漂白剤を買って使いましょう


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酸素系漂白剤のヘビーユーザーな私がオススメする「酸素系の漂白剤」を普段使いにしてみて、衣類の汚れ癖を回避する洗濯ライフを手に入れてくださいねー。


※塩素系漂白剤と酸性の物質(洗剤など)が混ざり合うと、猛毒の塩素ガスが発生するので取り扱いには十分ご注意ください。また、塩素系漂白剤は通気性を確保した状態でご使用ください。


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