
昔の常識は今の非常識?親世代と議論になりがちな寝かしつけの世代間ギャップ
育児
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初めての育児で頼りになるのは自分たちを育ててきた母親。でも時にトラブルの元になりがちなのが、昔と今の育児の常識が変わっていること。
30年も経てば、常識は変わって当然。インターネットで調べたときに出てくる答えとパパママの親世代が教えてくれる答えが違うことは多々あります。その中でも特にストレスになりがちな寝かしつけにまつわる問題について、世代で認識の異なる情報を解説していきます。
30年も経てば、常識は変わって当然。インターネットで調べたときに出てくる答えとパパママの親世代が教えてくれる答えが違うことは多々あります。その中でも特にストレスになりがちな寝かしつけにまつわる問題について、世代で認識の異なる情報を解説していきます。
夜泣きは仕方のないこと?
今ではよく聞かれるようになった「ねんねトレーニング」という言葉。こういった言葉が使われるようになったのはここ10年くらいのことでしょう。
パパママの親世代の頃は、夜泣きは成長過程で仕方のないことと考えられていたのが一般的でした。泣く子と泣かない子は個性であり、どんなに泣く子もある程度の月齢になれば解決するから成長を待つ、といったように考えていた人が多かったはずです。
しかし昨今の研究で、夜泣きや寝かしつけのトラブルには原因があることが明らかになっています。例えば、豆電球がついていたりする光のある環境では寝づらいこと、日中の睡眠が足りないと夜泣きの原因になること、一定の時間以上連続で起きていると脳が興奮して眠りづらくなってしまうことなどです。
最新の情報を取り入れながら、睡眠改善を目指していきましょう。
パパママの親世代の頃は、夜泣きは成長過程で仕方のないことと考えられていたのが一般的でした。泣く子と泣かない子は個性であり、どんなに泣く子もある程度の月齢になれば解決するから成長を待つ、といったように考えていた人が多かったはずです。
しかし昨今の研究で、夜泣きや寝かしつけのトラブルには原因があることが明らかになっています。例えば、豆電球がついていたりする光のある環境では寝づらいこと、日中の睡眠が足りないと夜泣きの原因になること、一定の時間以上連続で起きていると脳が興奮して眠りづらくなってしまうことなどです。
最新の情報を取り入れながら、睡眠改善を目指していきましょう。
昼寝をしすぎると夜寝られなくなる?
「お昼間いっぱい寝ているから、夜寝られないんじゃない?」大人の常識で考えるとその通りです。しかし、赤ちゃんにとってそうとは限りません。
赤ちゃんは大人のように長時間起きていることができません。ちょっとした刺激やミルクを飲むことだけですぐに疲れてしまいます。疲れているのに眠らないと脳が興奮してきてしまって、余計に眠れなくなってしまうのです。すると、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が悪くなって夜中に何度も起きてしまうことにつながってしまいます。
だからこそ、日中も適切に睡眠をとることが重要です。アメリカ国立睡眠財団によれば、1日に必要な睡眠時間は0〜3ヶ月で14〜17時間、4〜11ヶ月で12〜15時間とされています。信頼できる情報に則って、睡眠時間が少なすぎていないかチェックしてみましょう。
赤ちゃんは大人のように長時間起きていることができません。ちょっとした刺激やミルクを飲むことだけですぐに疲れてしまいます。疲れているのに眠らないと脳が興奮してきてしまって、余計に眠れなくなってしまうのです。すると、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が悪くなって夜中に何度も起きてしまうことにつながってしまいます。
だからこそ、日中も適切に睡眠をとることが重要です。アメリカ国立睡眠財団によれば、1日に必要な睡眠時間は0〜3ヶ月で14〜17時間、4〜11ヶ月で12〜15時間とされています。信頼できる情報に則って、睡眠時間が少なすぎていないかチェックしてみましょう。
真っ暗では赤ちゃんが怖がって眠れない?
良い睡眠のためには寝室は真っ暗が推奨です。しかし、それに対してパパママの親世代からよく聞かれるのが「真っ暗にすると怖がって寝ないのでは?」という疑問。
たしかに2歳以上の幼児では特に「影が怖い」「ちょっと光ってるのが怖い」というのはよくある話です。しかし、0歳の赤ちゃんが真っ暗を怖がるというのはあまり気にしなくても良いと考えます。
パパママが不便、お世話のために明かりが必要という場合は床置きのナイトライトを使用し、光源が直接目に入らないように、照度を落として暖色系で使用するようにしましょう。
たしかに2歳以上の幼児では特に「影が怖い」「ちょっと光ってるのが怖い」というのはよくある話です。しかし、0歳の赤ちゃんが真っ暗を怖がるというのはあまり気にしなくても良いと考えます。
パパママが不便、お世話のために明かりが必要という場合は床置きのナイトライトを使用し、光源が直接目に入らないように、照度を落として暖色系で使用するようにしましょう。
頭の形をよくするためにうつぶせ寝?
一昔前まで、赤ちゃんはうつぶせで寝かせることが良いとされていました。うつぶせ寝のほうが頭の形が良くなる、飲んだミルクを吐かない、眠りが深くなるなどいう情報が飛び交い、ブームとなっていました。しかし、これは乳幼児突然死症候群を予防する視点から間違った方針であることが発表されています。
アメリカでは乳幼児突然死症候群予防のため1994年から「Back to Sleepキャンペーン(仰向け寝に戻そうキャンペーン)」というキャンペーンが打たれ、症例数が減ったということがありました。日本でも厚生労働省から「仰向けで寝かせること」という推奨がされています。
また、絶壁防止用の枕などの使用も特に夜は避けたほうが良いです。寝返りをしてしまうと顔が埋まってしまって窒息の危険性があります。もし使用するのであれば、昼間に親が見ている時にしましょう。
アメリカでは乳幼児突然死症候群予防のため1994年から「Back to Sleepキャンペーン(仰向け寝に戻そうキャンペーン)」というキャンペーンが打たれ、症例数が減ったということがありました。日本でも厚生労働省から「仰向けで寝かせること」という推奨がされています。
また、絶壁防止用の枕などの使用も特に夜は避けたほうが良いです。寝返りをしてしまうと顔が埋まってしまって窒息の危険性があります。もし使用するのであれば、昼間に親が見ている時にしましょう。
背中スイッチ対策にはやわらかいお布団?
抱っこからお布団やベッドに降ろされた時に「ハッ!」と気づいて泣き出してしまうことを指す「背中スイッチ」。
この背中スイッチを防止するために、分厚いふかふかのお布団やクッションなどに寝かせると良いと聞くことがあるかもしれません。たしかに子宮にいたときの形を再現してあげることによって、赤ちゃんは安心して寝やすくなってよく寝てくれるようにもなるので、パパママの親世代は経験値的にそれがよく寝るとわかっていてアドバイスをしてくれることもあると思います。
しかし、やわらかいお布団に寝かせることはうつぶせ同様にリスクがあります。熱がこもってしまったり、寝返り時に窒息してしまったりして危険なので、赤ちゃんを寝かせるのは硬めのベビー布団(または硬めのマットレス)にするようにしましょう。寝返り前の月齢であれば、おくるみで巻いてあげることが背中スイッチ対策には有効です。
この背中スイッチを防止するために、分厚いふかふかのお布団やクッションなどに寝かせると良いと聞くことがあるかもしれません。たしかに子宮にいたときの形を再現してあげることによって、赤ちゃんは安心して寝やすくなってよく寝てくれるようにもなるので、パパママの親世代は経験値的にそれがよく寝るとわかっていてアドバイスをしてくれることもあると思います。
しかし、やわらかいお布団に寝かせることはうつぶせ同様にリスクがあります。熱がこもってしまったり、寝返り時に窒息してしまったりして危険なので、赤ちゃんを寝かせるのは硬めのベビー布団(または硬めのマットレス)にするようにしましょう。寝返り前の月齢であれば、おくるみで巻いてあげることが背中スイッチ対策には有効です。
1歳になったら断乳?
昔は1歳になったら母乳やミルクを与えないようにする断乳が推奨されていました。厚生労働省(当時:厚生省)の指導でも、通常12〜15カ月、遅くとも18カ月までには離乳が完了しているようにとされていました。
しかし、現在では「卒乳」という考え方も生まれ、もっとゆっくり子供の成長発達に合わせて決めていって良いものとされています。WHO(世界保健機関)では2歳以降まで母乳をあげることも推奨されているくらいです。
しかし、現在では「卒乳」という考え方も生まれ、もっとゆっくり子供の成長発達に合わせて決めていって良いものとされています。WHO(世界保健機関)では2歳以降まで母乳をあげることも推奨されているくらいです。
寒い日は厚着に靴下に帽子?
パパママの親世代の頃は今ほど冷暖房設備もしっかりしていなかったためか、寒さや暑さは服装で調整することが経験的に染み付いていることもあります。しかし、現在のように冷暖房設備が完備されている中では冬の厚着は危険をともないます。
赤ちゃんは体温調節の機能が未発達で、暑いからといって上手に汗をかいて体温を下げることができません。温められすぎると体温がどんどん上昇してしまい、最悪の場合は死に至ってしまう可能性すらあります。
もちろん、冬の寒い日に外出する際はしっかりと着せてあげることは大事ですが、寝る時まで靴下を履かせたりする必要はまったくありません。足の裏は体温を調節するための大事な部分なので、靴下は履かず、服装も大人より1枚少ないくらいを目安に着せてあげるようにしてください。
赤ちゃんは体温調節の機能が未発達で、暑いからといって上手に汗をかいて体温を下げることができません。温められすぎると体温がどんどん上昇してしまい、最悪の場合は死に至ってしまう可能性すらあります。
もちろん、冬の寒い日に外出する際はしっかりと着せてあげることは大事ですが、寝る時まで靴下を履かせたりする必要はまったくありません。足の裏は体温を調節するための大事な部分なので、靴下は履かず、服装も大人より1枚少ないくらいを目安に着せてあげるようにしてください。
良かれと思ってしてくれたアドバイスを否定するのは心苦しいものです。もちろん、パパママの親世代からずっと受け継がれている育児のノウハウも、経験値がものを言う、正しいこともたくさんあります。先輩たちは頼れる存在です。
しかし、上記に紹介したように常識が変わっているものもあります。義理のお母様に言われるとママは「え、それ本当に正しいの?」なんて言えないもの。自分たちが正しいと信じて疑わない親世代から、ママが頑張って調べてやっていることを否定されてしまうと、暗くふさぎこんだ気持ちになってしまうことも。
間に入ってあげられるのはパパしかいないので、正しい知識を身につけてママとの間を取り持ってあげてくださいね。
※参考文献:戸塚 芳子 (著), 細部 千春 (監修) (2017)『まんがで「あるある」! パパ・ママ⇔じいじ・ばあばの子育てギャップ これで解決』扶桑社BOOKS
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間に入ってあげられるのはパパしかいないので、正しい知識を身につけてママとの間を取り持ってあげてくださいね。
※参考文献:戸塚 芳子 (著), 細部 千春 (監修) (2017)『まんがで「あるある」! パパ・ママ⇔じいじ・ばあばの子育てギャップ これで解決』扶桑社BOOKS
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