妻に言い出せない夫の本音。子どもの寝かしつけ、料理、掃除…家事育児はどう分担すべき?

妻に言い出せない夫の本音。子どもの寝かしつけ、料理、掃除…家事育児はどう分担すべき?

夫婦円満

目次[非表示]

  1. ママを求めてるんだから!と子どもを奪われる
  2. 料理はクビ
  3. やり方が違う!と直される
  4. 皿を洗うも「寝かしつけの邪魔」と言われる
  5. 詰めが甘いと怒られる
  6. ママへ──パパはこんなふうに扱って!
  7. 夫婦円満に家事育児を進めるために大切なこと
    1. ①“自分の方ができる”なら相手を育てる
    2. ②失敗しても怒らず、トライを褒めて伸ばす
    3. ③嫌なこと、気になることは冷静に伝える
    4. ④「ありがとう」と「ごめんね」
子どもが生まれると、夫婦2人だけで生活していたときよりも圧倒的に家のタスクが増えます。子育てに忙しく、日中も子どもの面倒でストレスが溜まっているママはついついパパにつらくあたってしまいがち。一方、パパとしては夫婦円満のため、言いたいことも言えずにいることも多いと思います。

そんなパパの本音を家menの読者コミュニティ「パパ友」のメンバーにアンケート形式でヒアリング! 普段言い出せないリアルなパパの声から、夫婦円満に家事育児を分担していくコツを紐解きます。

なお今回の内容は、こちらの動画内でも解説中! パパの本音を知ったうえで、妻は夫にどのように声をかけてあげれば良いのか? 何を意識すれば良いのか? 本記事とは反対のママ視点で夫婦円満に過ごすコツを解説しておりますので、ぜひあわせてご覧ください。

家事育児に積極的な旦那の育て方 〜パパへのアンケートで不満爆発!

出典: YouTube

ママを求めてるんだから!と子どもを奪われる

<パパ友の声>
「ママを求めているんだから邪魔しないでと言われている。よって我が家は育児がママ、家事はパパとなった」
切ないですね…でも子どもがママ大好きなのは仕方のないことで、ママの方が子どもといる時間が長いので、どうしても子どもはママになつく傾向にあります。赤ちゃんなら余計に、ママの抱っこじゃないと泣く、ママの姿が見えないと泣く…などということもよく起こります。

人見知りをする月齢の赤ちゃんでは「パパ見知り」という言葉もあります。パパ見知りになると、パパが抱っこしても泣く、家の中でママの姿が見えないだけでパパがいても泣く…ということになります。そうなるとママは「まったく…パパは本当に戦力にならないんだから!」と思わず感じてしまうのですよね。

寝かしつけに関しても同様のことが言えます。パパが寝かしつけようとするとギャーギャー泣いてママを求める子。筆者は寝かしつけの専門家なので、このケースは非常によく耳にします。

パパ見知りも、パパが寝かしつけできないことも課題は共通しています。それは「パパとの信頼関係」です。
赤ちゃんは経験からどんどん学習していきます。これまでママばかりに寝かしつけされてきた子が、急にパパに寝かしつけをバトンタッチされても「寝られないよ!」と泣いてしまいます。なぜなら、パパに寝かせてもらった経験がないから。これはパパがダメだとか下手だとかではなく、当たり前なのです。経験したことないことは、やり方がわからないし、不安になってしまうのです。

ママとは普段ずっと一緒にいるし、いつも寝かせてくれるのもママ、おっぱいを飲ませてくれるのもママ…と信頼関係ができています。でもパパのことはまだそこまで信頼できていないかもしれない。だからこそ、パパと信頼関係を作るチャンスを作ってあげることが必要なのです。

パパの寝かしつけについては以前の記事でも詳しくご説明していますが、NG行為は「あーやっぱり俺じゃダメだ。ママがいいみたい」と赤ちゃんをパスしてしまうこと。これでは赤ちゃん自身も「やっぱりママじゃなくっちゃ寝られない〜」と覚えてしまうことになります。信頼関係構築のためにも“泣こうとわめこうと今日はパパが寝かしつけるぞ!”という思い切りが大事です。

料理はクビ

<パパ友の声>
「料理は味付けが濃いし、材料がなくなるからもう作らないでと言われて腹が立ちました」
「流し台を綺麗にしてくれないなら使わないでと言われました。感覚もあるので難しいです」
ママ側の筆者からすると「わかるわかる…」の連続なのですが、言われた側は悲しい言葉に感じます。

料理はたいてい、普段からやっている方が手際も良いし、片付けも含めて上手にできてしまうのです。でもこういった発言をすることによって、せっかくやろうと思ってくれたパパの気持ちは折れてしまいます。ママは「ありがとう!でもここだけは…」と一旦お礼を述べてから気になることを伝える配慮があると良いですね

パパも最初から「褒めて褒めて!」という姿勢でいると、ママもイラッとしてしまうこともあるかもしれませんので、「冷蔵庫の材料、勝手にたくさん使っちゃってごめんね!味にアドバイスあったら言ってね」という“いつも作ってくれてありがとう”という気持ちの上でお話しできると受け取る側の気持ちも変わるかもしれません

やり方が違う!と直される

<パパ友の声>
「洗濯を干したのに、干したそばから直していく」
「片付けたのに『仕舞う場所が違う』と言われた」
「トイレ掃除したら、元の場所に掃除道具を戻してないと怒られました」
「食洗機の入れ方が気に食わなかったのか、途中で止めて、皿の入れ直しなどをされたのは見えない文句を言われた感じです」
悲しい現実です。でもこうやって並べてみるとなんだかかわいく感じませんか? 夫婦のもめごとってきっかけは些細なことだったりしがちです。

こういった行動をママにされてしまうと、ついつい「せっかくやったのに…もうやらない!」と思ってしまいますよね。ママはなんでこんなにひどい言葉ばかり浴びせるんだろう? 結婚前はもっとやさしかったのに…となるわけです。

実はこういったことは一旦冷静に逆の立場になって考えてみると違う世界が見えてくるものです。例えば、車は家族で使用するものですが、運転やメンテナンスはパパが担当していることが多いものだと思います。その車が汚れていて、ママが良かれと思ってガソリンスタンドの洗車機に入れて帰ってきて、褒めてとばかりに「洗っておいたよ!」と話してきたとします。

でもパパとしては手洗いにこだわっていて洗車機は使用しない主義だったり、洗車をするときは必ずオイル点検をセットでするようにしていたり、自分なりのこだわりがある…となったときに一言目に「ありがとう!」と言えるでしょうか?思わず「え、オイル点検は?」と言ってしまう可能性もあるかもしれません。気持ちの中では、家族のものなのだからママもメンテナンスして当たり前、1回やったくらいで「褒めて!」という顔をするんじゃない、という思いもあるかもしれません。

日頃から家事や育児をメインに担当しているママからすると、パパの家事や育児に事細かくそういう思いを抱いていることも考えられます。お互いに反対の立場にたった思いやりが大切ですね。失敗は成功のもと。優しく伝えてもらえれば、次はもっと上手くできますよね

皿を洗うも「寝かしつけの邪魔」と言われる

<パパ友の声>
「皿洗いで水切りトレイにお皿を置くときに、皿同士が重なってぶつかったりしたときに音が鳴って『うるさい』とか『静かにやって』と言われた」
とてもよくあるお話です。これに関しては話し合いで、まず寝かしつけ真っ最中に皿洗いはやめるというのも1つの有効な手段です。どうしてもそのタイミングでなければ洗えないということではないので、食べた直後に洗う、ママとお風呂に入っている間に洗うなど、時間帯をずらすことで解決できます。

また、寝かしつけの専門家としておすすめなのはホワイトノイズを使用することです。ホワイトノイズとは、ザーッというラジオの砂嵐のような音のことを指します。これを寝室とリビングの間で鳴らしておくことで音の壁をつくり、リビングからの騒音を寝室に届きにくくする効果があります。

詰めが甘いと怒られる

<パパ友の声>
「赤ちゃん用の保湿入浴剤を入れたら『ちゃんと0歳児も大丈夫か確認した?』と言われた」
「2歳の娘用に矯正箸を買ったのだが、説明書を捨ててしまい、文句を言われた」
いつもメインに育児をしているママからすると、この行動は「詰めが甘い!」と感じてしまう行動かもしれません。

パパもママも2人ともが親なので、育児に対してはママの基準とパパの基準、それぞれがあるはずです。ママの基準が正解というルールはありません。ただ、多くのご家庭ではその基準がママの方が厳しくて、パパの育児の方法がママの審査にひっかかってしまったりするものです

ここは1つ1つ、ルールのすり合わせが大事になります。一緒にずっと育児をしていくパートナーなので、お互いにPDCAを回し続けていくのが大切です。

ママへ──パパはこんなふうに扱って!

先にご紹介したエピソード以外にも、パパ友の皆様からの声として、ママたちへのメッセージをいただきました。

パパとしては共感する部分、多いかもしれません。そして、この記事を読んでくださっているママの皆様、パパのリアルな声を参考にしてみてください。
<パパ友の声1>
「役割分担をしておいて、あることは全て任せるくらいにすると、夫はやりやすいように思います。もし、家事育児に関して、妻にこだわりがあることを任せるならば、任せる前にこだわりポイントとその理由を伝えておくと、後からケンカになりにくいかも。もしこだわりポイントと違うことを夫がした場合は、なぜそのようにしたか、夫の言い分を聞いてあげるのもいいと思います」
<パパ友の声2>
「子どもを生むことと、おっぱいをあげること以外、男でもできます。最初はやり方が違ってイライラするかもしれませんが、1カ月とかからず求めるレベルに達するので、仕事を任せましょう」
<パパ友の声3>
「時間的にも肉体的にも母子のつながりが近いのはやむを得ないので、夫を上手く使って、適材適所で役割を分けてほしい」
<パパ友の声4>
「夫も使い方次第で、成長する!褒めれば意外と単純に喜び、行動します!」
<パパ友の声5>
「おっぱいには勝てない無力感を理解してほしい。多くのお父さんが育児参加しなくなるのは学習性無気力なのでは…と考えるようになりました。ぐずった子どもに何しても効かない時におっぱいで解決されるとやる気がなくなり、やはりママがいいんだな〜と、考えてしまいます」

夫婦円満に家事育児を進めるために大切なこと

パパ友の皆様のリアルな声を参考に、夫婦円満に家事育児を進めていくためにパパ・ママともに大切なポイントを4つまとめます。

①“自分の方ができる”なら相手を育てる

何でもはじめから上手くできる人はいません。反対に、やっていればできるようになるものです。もしパートナーのスキルに不満があるなら、パートナーを育てる方が結果的に自分も楽になります。

赤ちゃんのお世話や寝かしつけに関しては、赤ちゃんとの信頼関係づくりにもつながるので、ぜひパパが積極的に担当し、ママもパパにお任せしてみましょう。

②失敗しても怒らず、トライを褒めて伸ばす

怒られると誰でもやる気を失ってしまいますよね。パートナーがチャレンジしていたら、まずはそのトライを褒め、次もやりたくなる気持ちをつくることを意識しましょう。

もし自分がチャレンジしてうまく行かなかったら、パートナーにコツを聞いてみたり「うまくなりたいけど、どうすればいいかアドバイスある?」と話しかければ、協力的にアドバイスをくれるかもしれません。

③嫌なこと、気になることは冷静に伝える

寝かしつけしているのに音がうるさい、流しを汚くされるのが嫌、味が濃い・薄いなど、少し言いづらいですが、しっかり伝えた方が前向きに事が運びます。言い方に気をつけて伝えていけると波風が最も少なく済むのではないでしょうか。

④「ありがとう」と「ごめんね」

最も大切なのはこの言葉、魔法の言葉です。

味に文句つけようが洗濯の干し方に文句つけようが、「ありがとう!でもこれ、こうしてほしいんだよね…!次からね!ありがとう!」「わかった、ごめんね」。これができてればもめごとに発展することはないのではないでしょうか。

何事も基本が最も大切。会話の基本である「ありがとう」と「ごめんね」をお互い意識して、忘れずに声をかけていけると良いですね。