冷凍食品ごはんは手抜き?いいえ、冷凍食品を使うことは「手間抜き」なのです

冷凍食品ごはんは手抜き?いいえ、冷凍食品を使うことは「手間抜き」なのです

料理

はじめまして。冷凍食品の情報発信人を務めて37年になる冷凍食品ジャーナリストの山本純子です


目次[非表示]

  1. 1.冷凍食品を使うことは、手抜きじゃなくて「手間抜き」
  2. 2.Point 1 冷凍食品は、あらゆる食品を包括した総合食品
  3. 3.Point 2 冷凍食品とは?凍っているだけではない「4つの条件」
    1. 3.1.●前処理している
    2. 3.2.●急速凍結
    3. 3.3.●適切に包装している
    4. 3.4.● 品温−18℃以下で保存、流通している
  4. 4.Point 3 最終段階、家庭での保存、解凍のコツを知る
    1. 4.1.Point 4 いつでも「旬」、冷凍野菜
  5. 5.Point 5 自分流のアレンジで冷凍食品ごはんの変化を楽しんでください
  6. 6.冷凍食品ランキング記事

冷凍食品を使うことは、手抜きじゃなくて「手間抜き」

冷凍食品を使うことは、手抜きじゃなくて「手間抜き」──専門紙から独立し、冷凍食品ジャーナリストとして活動を開始して以来、私はこのキーワードを交えて冷凍食品の魅力を訴えています。「よくぞ言ってくれた」という喜びが、日々家事や育児に追われている女性から返ってきます。


働く男性の皆さんも、自分のごはん、家族のごはん作りに、「手間抜き」の冷凍食品を使って、料理を美味しく、スピーディに楽しみませんか?


「手間抜き」――もちろん単なるゴロ合わせではありません。冷凍食品は、他の加工食品にはない優れた特長がある良い食品です。良いものを使うときに、手抜き云々の後ろめたさを感じてほしくない、ということです。


例えば、冷凍食品は「保存料不要」で、賞味期限は約1年です。野菜は「旬」の栄養価を保ち、安定価格で1年中販売しています。そんな素晴らしい食品だからこそ、堂々と、便利に、楽しく、そして美味しく、冷凍食品を使っていただきたいのです。


「手間」を皆さんに代わってかけているのは、メーカーです。さらに、メーカーは「急速凍結」という技術によって、作りたてそのままの状態を、皆さんに届けています。


「手間抜き」で得られた時間は、ぜひ有効にお使いください。手間が抜けた分、ゆったりとした時間を持つのもいいですね。趣味の時間が長く取れるかもしれません。また、奥様やお子さんとの会話が増えれば、みんなでHappyな気分になれそうです。



では、簡単で便利なだけじゃない、冷凍食品の実力を詳しくご紹介しましょう


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Point 1 冷凍食品は、あらゆる食品を包括した総合食品

冷凍食品というとほとんどの方が、チンしてすぐ食べられる食品、最近はチンもしなくていい自然解凍のものもあって便利、と連想します。


でも、それは冷凍食品の中のほんの一部。冷凍食品売場に行けば、野菜も魚も肉も、お弁当に便利なおかずももちろん、ちょっと高品質な有名シェフ監修メニューもあります。


種類の豊富なパスタ、ファンの多いさぬきうどん、最近人気の炒飯をはじめとするご飯もの、パンやお好み焼、たこ焼き、デザートに至るまで、ありとあらゆるものが見つかります。業務用も含めて、見つからないものは、殻付生卵と生野菜サラダだけかもしれません。冷凍食品はどんなジャンルの食品かという説明は、とても難しいのです。


簡単で便利な調理冷凍食品は、冷凍食品の中の1分野。実は、冷凍食品はあらゆる食品を包括しています。さまざまな食品の世界の中で、急速凍結技術を活用するメリットを具体的な商品で表現したもの、それが冷凍と言えるかもしれません。


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Point 2 冷凍食品とは?凍っているだけではない「4つの条件」

「冷凍食品」と言える条件は4つあります。


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●前処理している

食材を洗う、切る、加熱するなどの処理が前処理です。冷凍食品は可食部分だけになっていますので、生ごみゼロという取り扱いのしやすさがあります。前処理なしで、お頭付きの魚をそのまま凍らせたものは、冷凍食品とは言いません。


●急速凍結

−30℃~−40℃の低温で食品を早く凍らせる急速凍結が冷凍食品の肝心要です。すると、食品組織中の水分が細かな氷結晶になりますので、組織を壊さず凍結状態にできます。組織が壊れていないということは、味わい、栄養がそのままということ。解凍・調理をうまくすることで、元の状態に限りなく近づけることができます。一方、家庭の冷凍庫での凍結は緩慢凍結と言われ、食品組織中の水分の氷結晶が大きくなり、組織を壊してしまいます。解凍しても元の状態には戻りません。


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※日本冷凍食品協会 冷食ONLINEより抜粋


●適切に包装している

衛生を保ち、型崩れも防げるよう、適切に包装してあることが3つ目の条件です。原材料は何か、賞味期限は、調理方法は?といった商品の情報を伝える役割も果たします。


● 品温−18℃以下で保存、流通している

生産・貯蔵・輸送・配送・販売まですべての段階で一貫して−18℃以下に品温を保つように管理します。−18℃以下の低温下では、微生物が活動できませんので食品は腐りません。賞味期限は商品によって異なりますが、通常約1年間です。つまりロスが出にくい食品ですね。そして、腐らない食品だから、冷凍食品は保存料が不要なのです。


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Point 3 最終段階、家庭での保存、解凍のコツを知る

−18℃以下の保存・流通温度をキープすることは、冷凍食品の取り扱いで重要なポイントです。最終段階のお店から家庭までの温度管理、そして家庭の冷凍庫での保存も同様、重要だと覚えておいてください。ちょっとしたコツがいくつかあります。


<店でのコツ>

まずはお店から。スーパーなどで買い物をするときは、冷凍食品は最後にカゴに入れてすぐレジに向かってください。支払いが済んだらドライアイスや保冷剤、氷などを必ずもらいましょう。保冷バッグを持参するのがベストですが、忘れた時は、ショッピングバッグに冷凍食品を入れ、周りをその他食品で断熱材のように覆いましょう。ドライアイスや保冷剤は、商品の上に(冷気は上から下に降ります)。


<家庭でのコツ>

お店から家に帰ったら真っ先に冷凍食品を冷凍庫に。これでひとまず安心ですが、家庭内の冷凍庫は狭く、開け閉めが頻繁になるために庫内が温度変化にさらされます。買ってから2カ月以内、できれば1カ月位で使い切るようにするのがベストです。

小分けに使う場合は、使う分を取り出したら、すぐ残りを密閉して冷凍庫に戻しましょう。解凍や調理はパッケージ裏面の表示通りに。レンジで表示通り加熱してみて解凍が不十分だと感じたら、10秒ずつ加熱を追加しながら様子を見てください。加熱をしすぎないよう注意しましょう。

一度解凍したものを再び冷凍庫に入れて凍らせる再凍結はNGです。元の品質には戻りません。


Point 4 いつでも「旬」、冷凍野菜

生鮮野菜の高騰時期に売れ行きが良くなる冷凍野菜。価格が安定しているのが魅力です。ブロッコリーやほうれん草の青もの野菜は特に人気ですね。

冷凍野菜を使う時のコツは、冷凍のまま使用すること、加熱しすぎないことです。表示に「加熱してありません」と書いてあっても、調理までの加熱はしていない、という意味ですのでご注意ください。


実は冷凍野菜は、急速凍結の前に一度下茹でをしています(ブランチングと言います)。調理のボイルとは違う下処理加熱と思ってください。これは意外に火が通っていて、それを知らずに生鮮野菜をゆでる感覚で加熱してしまうと大失敗を招きます。80%の下ゆで済み、残り20%くらいの加熱、と覚えておいてください。

例えば、みそ汁の青菜に冷凍ほうれん草をと思ったら、味噌を入れてから最後に入れ、ほぐれたらそれで完成です。ゆでずにレンジで短時間の加熱にする、自然解凍で使えるものを選ぶ、というのも賢い選択だと思います。


ところで、冷凍野菜の方が生鮮品より栄養価が高い場合もあるってご存じでしょうか? これは夏に生鮮ほうれん草とスーパーで買った冷凍ほうれん草のビタミンC量を計測した女子栄養大学の実験で分かりました。冷凍野菜は保存期間が長いので、野菜が旬で一番美味しく、価格も一番安いものを原料に生産します。


ほうれん草の場合、旬は冬。その時期にまとめて1年分生産しますのでビタミンC量はいつも一定です。一方生鮮ほうれん草のビタミンC量は、冬は高く夏は冷凍ほうれん草より低くなっていたのです。


いつでも「旬」の冷凍野菜。表示をよく見てください。原材料に野菜の名前しか書いていないことが分かります。何も加えず、急速凍結という手段だけで、栄養価と風味を保っているのです

 

Point 5 自分流のアレンジで冷凍食品ごはんの変化を楽しんでください

いくら冷凍食品が簡単便利、栄養もそのままといっても、冷凍食品を解凍しただけのものを並べるだけでは、飽きてくるかもしれませんね(飽きないくらいたくさん種類はありますが)。


パスタを食べるならサラダを付けてバランス良くするとか、いつものコロッケをカツ煮風に卵と玉ねぎ、麺つゆで卵とじにするとか、いろいろなアレンジを楽しんではいかがでしょう。生野菜だけは冷凍食品に無いですから、サラダは添えること、とルールを決めておいても良いかもしれません。


手間抜き食品に手間をかける、というのも変な提案ですが、うまく活用できたときの喜び、満足感もなかなか楽しいですよ。


次回からは、これは欠かせないという秀逸な商品をご紹介しながら、それを活用した「家men」向けのアイディアメニューをご紹介していきます。


▼『本格料理を「手間抜き」で!オトコ料理におススメの冷凍食品(山本純子)』記事一覧はこちら






 


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