衣替えを機に!洋服の収納を根底からチェンジする方法とコツ

衣替えを機に!洋服の収納を根底からチェンジする方法とコツ

収納

目次[非表示]

  1. 家族全員の洋服をできるだけ一ヶ所にまとめよう
  2. 一ヶ所にまとめられない場合はオフシーズンの洋服を別の場所へ
  3. オンもオフも収納グッズを統一しよう
  4. 押入れは奥にオフシーズンの洋服を収納しよう
  5. 洋服は冬を旨として収納しよう
こんにちは! ご家庭の片づけの悩みをズバッと解決する“収納マン”こと、収納スタイルコーディネーターの芝谷浩です。

春らしい暖かい日が続きますが、新型コロナウイルスの影響で外出することができず、自宅で過ごさざるを得ないご家庭が多いことと思います。しかし、こんなときこそ家の中を片づけるチャンスです! 例年ならあわただしく夏服を引っ張り出し、真夏日を迎えてから冬服をしまい始めるところを、衣替えと同時に洋服の収納方法を根本的に見直してみてはいかがでしょうか

今回は「そもそも衣替えって必要なの?」というところから洋服の収納方法を一緒に考えていきたいと思います。

家族全員の洋服をできるだけ一ヶ所にまとめよう

洋服の収納を見直すにあたって、まず絶対に抑えておくべきポイントがひとつあります。それは、洋服は家族全員分を一ヶ所にまとめて収納するのが理想だということです。

洋服を分散して収納していると、畳んだ洗濯物をそれぞれの場所に運ばないといけない、どれくらい洋服を持っているか把握しづらいなどのデメリットが生じます。衣替えの際も部屋から部屋へ洋服を移動させねばならず大変です。

逆に一ヶ所にまとめて洋服を収納することができれば、畳んだ洗濯物の配達は一ヶ所で済みますし、夫婦がお互いの洋服の多寡で揉めることも少なくなります。入浴前に親子のパジャマや下着を準備するのも楽です。衣替えも簡単どころか、しなくても済むかもしれません

一ヶ所にまとめられない場合はオフシーズンの洋服を別の場所へ

洋服の収納を一ヶ所にまとめるのが理想だということが分かっても、広いウォークインクローゼットや洋服部屋を確保できない場合もあるでしょう。というか、むしろその方が一般的だと思います。

収納の基本は、同じ仲間のモノをまとめる一方で、必要に応じて分けるということです。家族全員の洋服を一ヶ所にまとめるのに十分なスペースがない場合は、何かしら合理的な理由を見出して収納場所を分けることを考えてみましょう。

各部屋にクローゼットがあるからと言って家族別に分けるというのはあまり合理的とは言えません。しかし、オンシーズンの洋服だけを一ヶ所にまとめるなら、オールシーズンの洋服を収納するスペースの半分くらいで済むはずです

季節感を感じるために衣替えをするという方とはまた違った考え方ではありますが、1年に2回衣替えをすることによってオンシーズンの洋服を省スペースで収納するとともに普段の管理を楽にすることができます。

オンもオフも収納グッズを統一しよう

一般的に衣替えは大変な作業です。多くの場合、洋服を持って部屋と部屋の間を移動しなければならないからです。また、それぞれ違う収納グッズに収めているため、移し替えないといけないということが多いのではないかと思います。たとえば、フタ付きの衣装ケースから洋服を取り出して、それを引出式衣装ケースに収めるという具合です。

そんな時、どちらも同じ引出式衣装ケースに収めていたらどうでしょう。引出しの内箱を入れ替えるだけで衣替えが終わってしまうはずです。キャスター付きのチェストならゴロゴロと転がして移動するだけで衣替えを終わらせることもできます。

それぞれ置き場所が異なるのでサイズまで完全に統一させることは難しいかもしれませんが、オンシーズンとオフシーズンそれぞれの収納グッズをできるだけ統一することで大変な衣替えを楽に済ませてしまうことができるわけですね。

押入れは奥にオフシーズンの洋服を収納しよう

「ウォークインクローゼットなんてないし、そもそも収納スペースが少ない」というお宅は実はチャンスです。そういうお宅はクローゼットを含めて押入れのように奥行が深い収納スペースが多いため、手前にオンシーズン、奥にオフシーズンの洋服を収納することで衣替えが簡単にできる仕組みを作ることが可能です。

奥行が90cm前後ある収納スペースなら、ハンガーパイプを前後に設けることで2シーズンに分けて洋服を掛けることができます。あるいは奥行40cmくらいのキャスター付きのチェストを前後に並べれば、それらを前後入れ替えるだけで衣替えが完了します。

また、押入れ用の奥行が深い引出式衣装ケースを使う場合は、手前にオンシーズン、奥にオフシーズンの洋服を収納することで、引出しの中身を前後で入れ替えるだけで衣替えを終わらせることができます。

洋服は冬を旨として収納しよう

以上の通り衣替えを簡単にする方法はいくつもあるのですが、これから暖かくなるという時期に衣替えと洋服収納の仕組みを見直す場合は注意すべき点がひとつあります。それは、冬物はかさばるということです。

冬服はダウンジャケットなど厚手でハンガーに掛けるものが多くなります。また、引出しにセーターなどを収める場合はTシャツを収めるよりも深いものが必要になります。冬服はかさばるので、衣装ケースの数も多くなるかもしれません。

そのため、夏服をベースに洋服の収納の仕方を考えてしまうと、秋冬の衣替えの際に洋服が収まりきらない可能性があります。オフシーズンに冬服をしまい込む際は圧縮袋を使ってコンパクトにすることができても、オンシーズンに冬服を圧縮するわけにはいきません。ですから、洋服は冬を旨として収納するようにしましょう。
家事は大変なものだという思い込みが根強くあります。そのため、衣替えも大変だけどやって当たり前だと思われがちです。しかし、一昔前に比べて気候の変化が一様ではなくなっている昨今、季節の変化を楽しむことよりも日々の家事の負担を少なくすることの方が重要になってきているのではないでしょうか。そう考えると、衣替えはせずに済むに越したことはありません。

それでも、住まいの収納スペースに応じてオフシーズンの洋服を別の場所にしまうということには一定の合理性があります。あとは部屋から部屋への洋服の移動などをいかに楽にするか、ここを突き詰めて考えれば大変な衣替えも楽に済ませることができるはずです

特にオフシーズンの洋服の収納は他人が見ることはないということもあって、古い収納グッズが使い回されていることが多いものです。しかし、オフシーズンで使わないからと言って重要でないわけではありません。

収納は見えない場所の方がむしろ重要という側面があります。収納グッズだけでなく畳み方も統一するなど、少しでも洋服の管理が楽な仕組みを作って、おうち時間をもっと有意義に過ごしましょう。

<専門家プロフィール>
収納マン(芝谷浩)
収納スタイルコーディネーター / 学習机評論家。
家具メーカー退職後、日本初となる一般家庭向け収納/インテリアコーディネートサービスをおこなうシーベックス・インテリアを開業。TVチャンピオン「収納ダメ主婦しつけ王」選手権で優勝するなどし、現在は主に収納専門ブロガーとして活動。主夫として二人の子どもを育てながら、「収納はすべての家事の土台」という自らの考えを実践中。
「New!収納教える.コム」:https://new.shuno-oshieru.com/
「学習机評論家のオススメ」:https://desk.shunoman.com/