
令和では当たり前!? これだけは押さえたいスマホマネー「お金の3大新常識」
平成の時代が幕を閉じようとするわずかな期間に、ITの進化に伴ってさまざまな分野のサービスがめざましい発達を遂げ、私たちの生活の常識を塗り替えていきました。
その中でも特に目立ったのが、今や手放せないスマホのアプリを活用したサービスです。
スマホアプリは趣味・ビジネス・暮らし・経済まで多岐にわたって利便性を向上させ、場合によっては“使わないと損する”サービスもあります。IT関連のサービスは刻一刻と進化しているので、もはやこれまでの常識だけでは新しい時代の波に乗れないのではないでしょうか。
そこで今回は、新しい令和の時代では常識となることが予想され、また家族を持つ人たちが知っておきたいスマホ活用マネー術を、ファイナンシャルプランナーの山口京子さんによる解説でご紹介します。
目次[非表示]
- 1.① キャッシュレスだと便利でお得!「スマホ決済」
- 1.1.主なスマホ決済サービス
- 2.② 投資のハードルを一気に下げる「スマホ投資」
- 2.1.主なスマホ投資サービス
- 2.1.1.FOLIO
- 2.1.2.WealthNavi
- 2.1.3.One Tap BUY
- 3.③ スマホ1台で効率的にお金を管理「家計簿アプリ」
- 3.1.主な家計簿(資産管理)アプリ
- 3.1.1.マネーフォワード ME
- 3.1.2.Moneytree
① キャッシュレスだと便利でお得!「スマホ決済」
平成最後に一気に世の中で広まったマネーサービスといえば、現金を使わないキャッシュレスの決済サービス。
なかでも、あらかじめチャージしたり、銀行口座やクレジットカードと紐づけたスマホでQRコードを店員に見せて決済する「QRコード決済」が拡大。最近だとソフトバンク系列の「PayPay」が行った総額100億円分のポイント還元キャンペーンが記憶に新しいですね。
キャッシュレスよりも現金主義という方も多いと思いますが、キャッシュレスであればATMから現金を引き出す必要がなく、引き出し手数料も掛からずお得。
しかも、2019年10月から10%にアップする消費税増税対策の一環として政府が「キャッシュレス・消費者還元事業」を発表し、中小規模の小売店・サービス業者・飲食店でキャッシュレス決済を利用した消費者に決済金額の一部がポイント還元(最大5%還元)される予定だそうです。
つまり、スマホ1つで買い物できるキャッシュレス決済は便利なだけでなく、消費税増税時に恩恵を受けるために不可欠ということ!
主なスマホ決済サービス
PayPay
ソフトバンクとヤフーが共同出資し設立した会社が運営する、決済サービス。2018年12月「総額100億円分のポイント還元キャンペーン」を実施し話題に。決済だけではなくPayPay間で友達に送金も可能。PayPay利用で貯まる“ポイント”も利用できるのがお得。
LINE PAY
LINEの友だち同士なら手軽に送金、送金依頼、割り勘が可能。銀行口座やコンビニなどでチャージでき、コンビニ、飲食店…など加盟店で使用できる。お金の出し入れが発生すると、LINEで通知が届くので支払い金額や送金チャージされた金額などのLINE Payでの動きを把握できるのがポイント。
merpay
フリマアプリのメルカリの100%子会社が運営する決済サービス。
決済方法は「メルカリ」上での取引を通じて保有している売上金の利用、銀行口座からのチャージの2つで、プリペイド方式。メルカリの売上を手数料なしで実店舗で利用が可能なためメルカリユーザーにとってメリットがある。LINEとの提携で、使える店舗がさらに広がる予定。
② 投資のハードルを一気に下げる「スマホ投資」
政府が「貯蓄から投資へ」とスローガンを掲げてから平成最後の今年にかけて、スマホで簡単に始められる「スマホ投資」が増加中。
最近では、投資初心者でも分かりやすい趣味嗜好のテーマに投資する「テーマ投資」、全自動資産運用サービス(ロボアドバイザー)、余ったポイントを活用する「ポイント投資」など、ベンチャー企業が提供するさまざまな投資サービスが登場。「投資には興味があるけど、株式投資の仕組みが難しくて、始める勇気がなかったけど…始めてみた」といった声が、SNSを中心に広がっています。
いまだに「投資=博打」のイメージや危険な認識を持っている方が少なくないようですが、投資についてしっかりと理解や知識を深めれば、そうした認識が誤解だと気づくことでしょう。
例えば、年金積立金管理運用独立行政法人が取りまとめた1970年からのデータでは、長期(10年間)の投資では、39回で一度も元本割れがなかったというデータがあります(※1)。
投資先を分散し長期的な視点で運用すれば、投資は決して恐れるものではありません。
まずはスマホで簡単にできる投資サービスで少額からでも始め、やりながら投資を学んでいってはいかがでしょうか。
※1:4資産分散ポートフォリオ:国内株式、外国株式、国内債券、外国債券の4資産に25%ずつ投資したポートフォリオ、毎月末リバランス
主なスマホ投資サービス
FOLIO
株式会社FOLIOが提供するオンライン証券サービス。
自分の好きなテーマや興味のあるテーマを選ぶだけで、約10万円で10銘柄へ手軽に投資を始められる「テーマ投資」サービス。テーマには、「キャッシュレス」「e-Sports」「アンチエイジング」「人工知能」などの他、日本を代表する有名企業を集めたテーマもあり、投資を身近に感じられるのも魅力。
相場の変動等により変化した投資配分の比率を調整するためのリバランスを提案する機能もあるので、常に最適な状態のポートフォリオにしておける。
期間限定で、約1万円で3銘柄に投資ができる「ミニテーマ」も展開しており、少額投資も可能(2019年6月5日までの期間限定)。LINE上からも投資できる「LINEスマート投資」も展開しているため、初心者・未経験者の利用ハードルが低いサービスの一つ。
WealthNavi
ウェルスナビ株式会社が提供するロボアドバイザー。自動積立機能があり、一度設定すれば、毎月口座から引き落として積み立てを行ってくれる。各種家計簿アプリ、おつり投資アプリとも連携。分配金は一定額以上になると自動で再投資されるので、忙しい人でも資産形成に取り組むことが可能。自動で節税もしてくれる機能もある。
One Tap BUY
株式会社ワンタップバイが提供するスマホ証券。日本株はもちろん、米国株、積み株(株の自動積立て)も取引可能。最低売買単位に関わらず1,000円から有名企業の株を購入できる。日本株・米国株ともに現在30銘柄のみの取扱いだが、投資先を選べないという人にとっては利点とも言える。
③ スマホ1台で効率的にお金を管理「家計簿アプリ」
キャッシュレス決済をまだ始めていない人の多くは「いくら使ったか分からなくなるから無駄遣いしそう」と考えがちですが、今では銀行口座とクレジットカードなどの履歴を自動で記帳し、家計簿のように一元管理できるアプリが数多くあります。
また、これまで面倒で時間が掛かっていた家計簿記入も、レシートを写真で撮るだけで自動登録されるスマホアプリが登場してからは「金銭管理の時短にもつながる」とアプリ派が増えているそうです。
主な家計簿(資産管理)アプリ
マネーフォワード ME
株式会社マネーフォワードが、個人向けサービスとして提供している資産管理・家計管理ツール。銀行口座やクレジットカードと連携すると利用明細が自動で反映。対応している金融機関の数も多い。また、各月の出費額を色付き円グラフで表示してくれるため、月の出費の割合が把握しやすい。
Moneytree
マネーツリー株式会社が、提供する個人資産管理サービス。複数の銀行口座やクレジットカード、ポイントサービスの明細をまとめて表示することが可能。「口座残高」タブで全資産および銀行口座・クレジットカード・電子マネー・その他の各残高を一目で把握できることがポイント。
新しい令和の時代の「お金の3大新常識」として知っておきたい、スマホを活用した「スマホ決済」「スマホ投資」「家計簿アプリ」をご紹介しました。
「PayPay」のようなお得なサービスやキャンペーンが今後も出てくる可能性は十分ありますし、また消費税増税に伴うキャッシュレス決済でのポイント還元を受けられるのは、消費税が上がる10月から来年6月末までの9カ月間。政府の方針が決まったらすぐに対応できるよう、今からキャッシュレスへの準備を進めておきましょう。
また、便利でお得な決済サービスだけでなく、以前よりも圧倒的に始めやすくなった「スマホ投資」もオススメ。低金利の今、銀行預金だけでは将来の備えに十分とは言えません。老後に向けた資産形成の手段として、ぜひ現役時代の早いうちに始めてみてください。
<専門家プロフィール>
山口京子(ファイナンシャルプランナー)
フリーアナウンサーからお金好きが高じてファイナルプランナーに。家計簿から保険、お金を増やす運用まで、優しいアドバイスに定評がある。最新刊に『お金に泣かされないための100の法則』(主婦と生活社)。 メディア出演も多数。
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