食事中のテレビはOKでYouTubeはダメ? 子どもの動画サイトの使い方を考える

食事中のテレビはOKでYouTubeはダメ? 子どもの動画サイトの使い方を考える

教育

目次[非表示]

  1. 「テレビ禁止」から「YouTube禁止」に…変わりゆく食事マナー
  2. 子どものインターネット動画視聴は家庭において習慣化
  3. 子どもとインターネット動画との付き合い方
    1. ■乳幼児の動画視聴は極力避ける
    2. ■1日の視聴計画を明確に立てておく
    3. ■視聴デバイスの利用時間制限やフィルターを設定
    4. ■動画視聴以外の楽しみを積極的に設ける

「テレビ禁止」から「YouTube禁止」に…変わりゆく食事マナー

突然ですが、皆さんの家庭では家族の食事中にテレビをつけていますか?

昔は「子どもが食事に集中できない」「テレビに夢中になって会話が減る」「そもそもマナー違反」といった理由から、食事中にテレビを見ない家庭が多数派でした。昨今はテレビっ子として育った人たちが親になったこともあり、テレビを食事中の会話の話題にしながら家族団らんの時間を過ごす家庭が増えているようです。

このように時代と共に変化していく食習慣の価値観について、さらに考えさせられるようなツイートが最近話題になっています。

食事中にYouTubeの動画を見ていて父親に「行儀が悪い」と怒られた女性が「テレビはよくてYouTubeはダメって納得できない」と訴えた内容に、8万件以上のいいねがつく一方、「パパの気持ちも分かる」という声も多く挙がりました。
食事中のテレビの是非が問われていた時代が昔のことのように思える議論ですが、根幹にある問題は「食事に集中できず、家族の会話もおろそかになる」「料理を作ってくれた人に失礼」など、本質的には昔の“テレビ禁止”と案外似たようなものに思えます。

とはいえこの問題は、テレビっ子として育ったパパママ世代と、動画サイトを気軽に視聴できる環境で育った子ども世代との価値観のギャップゆえ発生したもの。今の子どもにとってはテレビもYouTubeも同じ“動画”であり、誰もが納得できる正解や解決策を導き出すのはなかなか難しそうです。

子どものインターネット動画視聴は家庭において習慣化

アクトインディ株式会社が12歳以下の子どもを持つパパママを対象に行った調査(※1)によると、1日におけるインターネット平均視聴時間はパパママが1時間弱。それに対して子どもは平日33分、休日49分だったそうです。

しかし、休日に2~3時間視聴する子が12%もいて、動画への依存傾向も伺えます

(画像提供:アクトインディ株式会社)

また、録画でテレビを見ている時間とインターネット視聴時間を比べたところ、パパママも子どももほぼ同じような時間に。

自分で自由にスマホやパソコンを使える中高生と違って、小さい子どものインターネット視聴は「ちょっとした時間」に親が見せているため、結果的にテレビ録画と同じような時間の長さになるのではないかと思われます。

(画像提供:アクトインディ株式会社)

こうしたインターネット視聴の多くはYouTubeなどの動画コンテンツが中心を占めるわけですが、「見る時間を制限している」「見せる動画を選択している」というパパママがそれぞれ40%と29%。無制限には見せないよう配慮しつつ、次のようなメリットから子どもに動画を見せているようです。

<子どものためになる情報が得られる>
「音や映像など、本や図鑑などにはない情報が得られる」(38%)
「インターネットには、テレビにはない、子どもが好きな幅広い内容の動画がある」(33%)

<家事育児のスムーズ化に動画を活用>
「外出先などでスマホやタブレットで手軽に動画が見せられるのが便利」(34%)
「親(保護者)の家事中や外出時に静かにしていてほしい時などにインターネット動画は便利だ」(25%)

(画像提供:アクトインディ株式会社)

子どもとインターネット動画との付き合い方

このように子どもがYouTubeなどのインターネット動画を日常的に視聴していることについて、サイトに関連動画が次々と現れるため区切りをつけにくくなる中毒性や、性的・暴力的な不適切動画に誘導されてしまう危険性も無視できません。

やはりここは保護者の責任として、子どもの発育の妨げにならない明確な視聴ルールを作ることが望ましいのではないでしょうか。

■乳幼児の動画視聴は極力避ける

2歳以下の乳幼児がタッチスクリーン機器を使用しすぎると、成長に必要な睡眠時間が短くなるという研究結果が出ています(※2)。

電車の中など公共の場で静かにさせるためスマホで子どもに動画を見せる光景をよく見かけますが、乳幼児をあやす場合は動画視聴をなるべく避け、できればそれ以外の楽しみを与えてあげましょう。

■1日の視聴計画を明確に立てておく

一度動画を見始めるとなかなか自分から区切りをつけにくいので、「1日3動画まで」「1日30分まで」など明確なルールを決めましょう

できれば親が一方的に決めるのではなく、子どもと一緒に相談しながら決めた方が、より納得してルールを実践できるでしょう。

■視聴デバイスの利用時間制限やフィルターを設定

子どもが危険なサイトや動画に触れないよう、デバイスやブラウザのフィルター設定は必須。

また、共用デバイスの場合は子ども用アカウントを設定することで親が利用時間を制限できるので、自主的にルールを守るのが難しい場合に活用しましょう。

■動画視聴以外の楽しみを積極的に設ける

中毒気味な子どもの動画視聴時間を減らしたい場合は、動画よりも面白い遊びの機会をパパママが積極的に与えてみてはいかがでしょうか

家の中ならアナログゲームや読書、あるいは公園やレジャースポットに出かけ、さまざまな楽しみを体験するうちに動画への依存度も相対的に下がることでしょう。
昔は子どもの「テレビの見すぎ」が問題になり、今では「動画の見すぎ」が親にとって悩みの種になっています。

しかし、昔と今では生活環境がガラリと変わり、もはや子どもに動画を一切見せないという選択肢は現実的ではありません。デジタルネイティブ世代の子どもたちが動画視聴のメリットを最大限かつ安心安全に得られるよう、その視聴環境をパパママが適切に整えてあげてください。

※1:子どもとお出かけ情報サイト『いこーよ』調べ
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000076.000026954.html
※2:「Daily touchscreen use in infants and toddlers is associated with reduced sleep and delayed sleep onset」
https://www.nature.com/articles/srep46104