赤ちゃんの睡眠に悩むパパママをテクノロジーでお助け!起床就寝のリズム形成をサポートする新開発デバイス「ainenne(あいねんね)」とは?

赤ちゃんの睡眠に悩むパパママをテクノロジーでお助け!起床就寝のリズム形成をサポートする新開発デバイス「ainenne(あいねんね)」とは?

育児

目次[非表示]

  1. 子育ての最初の難関「寝かしつけ」に困ってませんか?今注目のベビーテックで悩みを軽減!
  2. 子育ての課題を科学で解決できる?IT系ベンチャー企業の挑戦
  3. 数々のテクノロジーで赤ちゃんの睡眠リズム形成をサポートする「ainenne」開発秘話&パパママに嬉しい機能とは?

子育ての最初の難関「寝かしつけ」に困ってませんか?今注目のベビーテックで悩みを軽減!

生まれて間もない赤ちゃんのお世話で大きな悩みとなるのが「寝かしつけ」。特に新生児期は大人のように規則正しく寝たり起きたりすることが難しく、昼夜問わず対応に追われるうちに疲労がたまるばかり…。そんな大変なパパママのために、ベビーテック企業のファーストアセントが赤ちゃんの入眠・起床をサポートするベッドライト型スリープトレーナー「ainenne」を開発。2021年3月29日からクラウドファンディングサイトMakuakeにて予約販売を開始しています。

ベビーテック/ベビテック(BabyTech)とは、出産前後のママやパパを中心に、新生児から6歳までの未就学児の育児と保育に関わるすべての人をターゲットにしたテクノロジーのこと。子どもの授乳・食事の記録や安全・健康管理、さらに学びや遊びなどの幅広い領域を、ICTやIoTを活用したサービス/製品でサポートするものです。この概念が誕生した欧米ではすでにベビーテックが広く普及しており市場が確立され、日本でも数々の創意工夫あふれるベビーテック製品が次々と開発されています。なかでも、ファーストアセントは「パパっと育児@赤ちゃん手帳」など子育てアプリの開発を手がけ、「ainenne」で世界最大級のコンシューマエレクトロニクスショー・CES2021のInnovation Awardsを受賞した注目のベビーテック企業です。

▼あわせて読みたい
「ainenne」は太陽光を模したLED光による目覚まし時計機能、AI解析で赤ちゃんの起床時間を推奨表示する機能などを備え、さらに同社が独自開発した赤ちゃんの泣き声解析機能も搭載(赤ちゃんが泣いている時にボタンを押すと泣き声を解析)。Makuakeではクラウドファンディング開始わずか30分で目標金額を達成したそうで、パパママたちの期待のほどが伺えます。

そんな話題の「ainenne」は、どんなテクノロジーで赤ちゃんの入眠・起床をサポートしてくれるのか? また、子育てにまつわるどんな悩みを解決してくれるのか?ファーストアセント代表取締役の服部伴之氏にインタビューし、ベビーテックに掛ける思いや「ainenne」の開発秘話・特長について語っていただきました。

子育ての課題を科学で解決できる?IT系ベンチャー企業の挑戦

インタビューに応じる服部伴之氏(株式会社ファーストアセント代表取締役)

──ファーストアセントはこれまで「パパっと育児@赤ちゃん手帳」「CryAnalyzer」など数々の子育てアプリを開発してきましたが、そこにはどのような思いがあったのですか?

「自分が本当にやりたいと思うことを事業として行えるようファーストアセントを起業した2012年当時、ちょうど私自身が子育ての課題に直面したことがきっかけです。妻に勧められる育児記録アプリを探したところ、当時はまだ市場が小さくユーザーにとって使い勝手のいいアプリがなかったため、『だったら自分で作ってみよう』と思い立ちました」

──服部さんご自身が直面した課題を解決できるアプリを、ユーザー目線で開発したということですか。

「はい。そうしてアプリ開発を進める中で、アプリから収集した育児記録を活かしたデータドリブン(データの分析結果を元にしたビジネスの意識決定や課題解決)がまだ行われておらず、赤ちゃん関連の産業はまだまだ変えていく余地があることに気づきました。そうした産業構造を変えると共に、自分の子どもが大きくなった時に『お父さんはこういう研究をしたんだよ』と胸を張って言えるよう、サービス開発を通じて子育てをサポートし世のため人のためになりたいという思いがファーストアセントの原点となっています」

──ご自身の目線からこだわったアプリ開発のポイントはありましたか?

「当時のアプリになくて、私が欲しいと思っていたのが、育児記録をグラフや表で“見える化”する機能です。ところが、“見える化”が可能な育児記録アプリを開発するためママたちにヒアリングしたところ『見える化は男性目線の発想で、データを見て育児するというのはイメージが湧かない』『アプリが可愛ければいい』といった、必要性を感じない方の意見が多く聞かれました」

──当時はそういう“見える化”するアプリがなくて、ピンと来なかったのかもしれませんね。

「それでもママたちの一人に『私にはわからないけど、確かにグラフで育児記録を見れたら便利かも』と言われて意を決し、『パパっと育児@赤ちゃん手帳』を作ったところ、公開後はグラフ画面が多く見られたのです。ユーザーの生の声に耳を傾けることも大事ですが、ユーザーのインサイト(潜在的なニーズ)は表面的な声からだけでは判断できないなと改めて実感しました。そうしてアプリを通じて60万人分ものビッグデータを収集し、さまざまなサービス開発に活用してきました」

──『パパっと育児@赤ちゃん手帳』をはじめとする製品開発にあたって、パパの目線やニーズをどのように意識してきましたか?

「9年前にアプリを開発した頃と比べて、今は男性も女性も育児に対する意識が大きく変わっています。私がこのアプリで実現したかったのは“夫婦間での育児情報の共有”でしたが、当時はまだ男性の育児参加が進んでおらず、『大して育児をしないのに、育児記録を見てとやかく言われたくない』という女性の意見を多く頂いておりました。なので当初は必要なときだけ1週間分の育児記録のレポートをWEBデータとして共有して、まとめて見れる仕様にしていましたが、昨今は育児参加に熱心な男性が増えて『リアルタイムで育児記録を共有したい』といニーズが強くなり、アプリ間で連携可能な仕様に変更しました。そうした意識の変化を背景に、『夫婦がシームレスに子育てできるような環境を作りたい』という思いを込めています」

数々のテクノロジーで赤ちゃんの睡眠リズム形成をサポートする「ainenne」開発秘話&パパママに嬉しい機能とは?

──「ainenne」が開発されたいきさつを教えていただけますか。

「元々の発想は、2018年にアプリサービス化した泣き声解析機能をハードウェアに搭載しようということでした。そうしたハードウェアを枕元に置いて泣き声を記録することで、赤ちゃんの感情の変遷が“見える化”することを目指したのです」

──「赤ちゃんの入眠・起床をサポートする」という今の商品コンセプトから開発が始まったわけではなかったのですね。

「はい。試しにハードウェアを作ってCESに出展したところ、多くの方が興味を抱いて立ち寄ってくださったのですが、皆さんの意見をヒアリングする中で寝かしつけという万国共通の悩みに気づかされました。そこで、泣き声診断だけでなく光で赤ちゃんを起こす機能もミックスし、パパママが子育てで最もストレスに感じる“泣くこと”“寝ないこと”を同時に解決できる製品を作れないものかと思い、現在の『ainenne』の構想に至りました」

──そうしたコンセプトに沿った「ainenne」の開発にあたって、どのような科学的アプローチを図りましたか?

「人間には地球の自転による24時間周期の昼と夜の変化に合わせて、ホルモン分泌などを一定周期で変化させる体内時計が備わっています。この体内時計は、一般的に24時間より少し長くなっており、体内時計に従って生活すると、少しずつ地球の自転周期とずれていき昼夜逆転などが起こります。ところが実際の生活では、そんな事はあまり発生しません。それは人間が朝に強い光を浴びると体内時計をリセットする仕組みを備えているからです。
赤ちゃんも生後2カ月ごろから徐々にこの体内時計が働き始めますが、赤ちゃんは自分の意思で朝日を浴びることがまだできません。そのため、体内時計が働き始める時期になっても上手に働かせることができず、起床就寝のタイミングがずれて昼夜逆転の状態になることもあります。『この前まで早寝してくれていたのに、最近なかなか寝てくれなくなった』という話をよく聞くと思いますが、赤ちゃんが昼夜逆転の状態にあるからかもしれませんね」
──体内時計のずれがいつか元に戻るとしても、昼夜が逆転して元に戻るまでのお世話はパパママにとって大きな負担ですよね。

「そうですね。そこで太陽光を模したLEDライトによる目覚まし時計機能を搭載しまして、睡眠リズムを整えるサポートを出来ればと思いました」

──LEDライトで太陽光に近い効果を得るためにどのような工夫をしましたか?

人間がしっかりと目覚めやすい光の研究などがされておりまして、『ainenne』のLEDライトはそうした研究を参考にして光の色、明るさを調整しております」
──赤ちゃんの起床時間をAIが推奨してくれる機能がありますが、どういった仕組みですか?

「寝かしつけの開始時間、実際に寝た時間、そして起きた時間を記録するボタンがそれぞれ本体に付いています。このボタンを押すとそれぞれの記録ができるのですが、その記録をもとに、昼夜逆転を起こさない事を目指した推奨起床時間の算出を行っております。算出の仕組みは、当社がこれまで『パパっと育児@赤ちゃん手帳』で集めたデータを元に研究してきたノウハウを利用しています」
──LEDライトと起床時間推奨機能を活用することで、赤ちゃんの睡眠リズムを整えやすくなるということですね。他にも、赤ちゃんの寝かしつけをサポートする機能があれば教えてください。

「寝かしつけのルーティンとして絵本の読み聞かせを行う方も多いと思いますが、部屋の明かりを少しずつ薄暗くした方が寝やすいので、そうした照明環境を作れるようにブルーライトをカットしたベッドライト機能を備えています。さらに、赤ちゃんが落ち着く音といわれるホワイトノイズを再生でき、それでも泣いてどう対処すればいいか困ったら泣き声解析機能ボタンを押していただけるようになっています」

──赤ちゃんの睡眠リズムを整える効果を期待できる機能が、これでもかと備わってますね!

「当社だからできる製品にしたいという思いがあり、それでいて機能を詰め込みすぎて使い方が難しくならないよう考慮しました」
──「ainenne」は子どもが何歳ぐらいまで使えるのでしょう?

睡眠リズムの形成サポートという意味で『ainenne』の機能は年齢を問わないので、乳幼児期以降もずっと使っていただきたいと思います。ウェイクアップライトと同じように考えていただければ大人でも使うことができるし、実際に私も家で使っています」

──パパが「ainenne」を導入して睡眠リズムが安定したら、どのようなメリットが得られそうですか?

「睡眠リズムが安定していると、次に何をするかの予定を立てやすくなると思います。またその結果、夫婦で育児を分担しやすくなると思いますから、家事や育児もよりスムーズに進み、心身穏やかになり、赤ちゃんにも良い影響が及ぶ可能性があるのかなと思います」

──ファーストアセントでは今後、どのような形でパパママの子育てをサポートしていきたいと考えていますか?

「ベビーテックを使った子育てというと『AIに子育てを任せるのか?』と誤解されることもありますが、あくまでも赤ちゃんをより理解しコミュニケーションを取りやすくすることが目的。自分のやり方が正解なのか分からずモヤモヤしてしまうパパママたちが、AIが解析したデータを参考に『赤ちゃんにこういうことをしてあげればいいのか』という気づきを得て子育てを楽しめるよう、サポートできる存在でありたいですね」
■赤ちゃんの寝かしつけをサポートするスマートベッドライト「ainenne」(公式ショップサイト)
https://shop.ainenne.com/

<インタビュー協力プロフィール>
服部 伴之

1998年に株式会社東芝で研究者として従事し、その後IT系ベンチャーのシステム責任者を数社歴任。2005年に株式会社エンターモーションの取締役CTOに就任しモバイルCMS「MobileApps」事業の立ち上げなどを、2011年には株式会社tattvaの取締役に就任してソーシャルサービス「i.ntere.st」の立ち上げを行う。2012年に株式会社ファーストアセントの代表取締役に就任。

※記事協力・写真提供:株式会社ファーストアセント

▼あわせて読みたい