【2022年】育休法の改正で何が変わるのか② パパが「育休取得の壁」を乗り越えるには?

【2022年】育休法の改正で何が変わるのか② パパが「育休取得の壁」を乗り越えるには?

育休

目次[非表示]

  1. 制度が変わっただけで、本当にパパが育休を取りやすくなる?
  2. パパにとって現実的な「育休の壁」とは?
    1. 育休期間が長くなるほど上司や同僚の理解は下がる
  3. 「育休への不理解」や「マタハラ」よりも心配なのは「収入減」
  4. パパが育休を取りやすくするために必要なことは?
    1. 一人休んでも仕事が回るようになれば、育休への理解度は上がる
    2. 収入減を心配しなくて済むよう育休中の経済的なサポートを手厚く

制度が変わっただけで、本当にパパが育休を取りやすくなる?

前回の記事「育休法の改正で何が変わるのか① パパも育休が取りやすくなる?」で、2022年4月1日から段階的に施行される改正育児・介護休業法(以下育休法)の内容についてご紹介しました。おおまかにおさらいすると、主な改正ポイントは次のようになります。

●【2022年4月1日から】企業に対して、育休を取得しやすい雇用・労働環境を整備し、子どもが生まれる従業員への育休制度の周知と取得意向の確認を義務づける
●【2022年10月1日から】パパにも出生後8週間以内の産後休暇の取得を育休とは別に認め、さらに育休を柔軟に取得できるよう2回まで分割することが可能に(産後休暇と合わせて最大4回に分けて取得できる)

制度改正で取得可能になるパパ育休のパターン例

こうした制度改正によって育休の取りやすさは従来よりも増すように思えますが、制度が変わっただけで育休の取りづらさの要因がすべて解決するわけではありません。今回は、パパの育休取得の前に立ちはだかる現実的な「壁」と、それをクリアするために望まれる解決策について見ていきましょう。

パパにとって現実的な「育休の壁」とは?

育休期間が長くなるほど上司や同僚の理解は下がる

育休取得をためらうパパやプレパパから、その理由として「育休を取りたいと言いづらい空気が職場にある」という声がよく聞かれますが、その“言いづらい空気”の正体とは何なのでしょうか?

株式会社キャリアデザインセンターが働く女性に行った調査(※1)によると、「子どものいる女性がパートナーに取ってほしかった育休期間」と「子どものいない女性がパートナーに取ってほしい育休期間」は、いずれも「数ヶ月」がトップ。育休を取るからには、まとまった期間休んで本腰を入れて育児に関わってほしいというママの要望が伺えます。

その一方、パーソルキャリア株式会社が行った男性育休に関する意識調査(※2)によると、管理職の8割以上が「3日以内の育休取得に賛成」なのに対し、育休期間が長くなるにつれて賛成派が減り、4カ月以上の取得には半数が反対。同僚の場合も、賛成の割合こそ管理職より若干高いものの、同じような傾向を示していました。

画像提供:パーソルキャリア株式会社

今回の育休法改正では、「育休を取りたい」と思ったパパやプレパパが会社に育休を申請しやすくなるよう、雇用環境の整備などいくつかの処置が企業に義務づけられています。しかしいくらそうやって制度を改正しても「長く休まれるのは困る」という職場(個人)の空気が改善されないことには、育休の取りやすさの向上はもちろん、家庭に必要十分な期間の育休取得も期待しづらいでしょう

「育休への不理解」や「マタハラ」よりも心配なのは「収入減」

画像提供:パーソルキャリア株式会社

逆に、職場が男性の育休取得に対して理解があっても、パパやプレパパが自らの意志で育休取得をあきらめるケースもあります。

前出のパーソルキャリア株式会社の調査で、男性が育休の取得にあたって心配なことについても尋ねたところ「収入が減るかもしれない」がトップに。前述した「周囲の理解を得られるか?」という懸念や、「育休を取ることで昇進・昇給に響くかも」というマタハラ(マタニティハラスメント)への不安以上に、収入減をネックに感じている人が多くいることが判明しました。

確かに現行の制度だと、育休による休業中に受給できる給付金は賃金の67%(育休開始6ヵ月以降は50%)で、休めば休むほど収入が減ることは事実です。自治体によっては出産祝い金を支給してくれるところもありますが、せいぜい数万円程度。新しい家族が増えて何かとお金がかかる時期でもあるので、経済的な事情から育休の取得をためらっても致し方ありません。

そうした葛藤を抱くのはパパだけではありません。前述の「子どものいる女性がパートナーに取ってほしかった育休期間」という質問において、子どものいるママのうち7%は「育休は取ってほしくない」と回答。本当なら育休を取って一緒に育児を頑張ってほしいけど、収入が減って生活が厳しくなるのは避けたい…という苦渋の思いが伺えます。

画像提供:株式会社キャリアデザインセンター

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